http://www.asyura2.com/10/nametoroku6/msg/5739.html
Tweet |
アベノミクス失敗の実態と本来求められる政策対応は ?
成長戦略が、大資本の利益増大を追求するもだから、同時に労働者の
所得減少=消費減退をもたらしている !
主権者は選挙目当ての経済政策利用に騙されずに、日本政治を改革する
選択をすべきだ !
(「植草一秀の『知られざる真実』」:2016/02/29より抜粋・転載)
────────────────────────────────────
1)G20財務相・中央銀行総裁会議で、金融、財政、構造上の政策手段
を総動員する、方針が明記されたが、具体策は、明記されなかった !
2)G20会合を受けた週明けの東京市場では、日経平均株価が、
大引けは161円安と沈んだ !
3)アベノミクスは、目新しいものではなく、成長戦略は、大資本
の利益拡大を追求するものだ !
4)アベノミクスの金融緩和政策は、インフレ誘導は、成功しなかった !
5)黒田日銀は、量的金融緩和政策では、インフレ誘導ができない
ので、マイナス金利導入を打ち出した !
6)責任を明らかにしない、無責任体質が、安倍首相の家来
・日銀に対する信認をさらに低下させる !
7)超緊縮の財政政策が、日本経済の悪化を加速させているのに、
気付かず、路線転換できない !
8)安倍政権下、日本の経済政策は、「金融政策依存症」の状況だ !
以上は前回投稿済みです。以下はその続きです。
9)財政政策が、2016年度は、超緊縮に戻り、消費税
再増税が実施されれば、日本経済は底割れする !
しかし、財政政策が2016年度は、超緊縮に戻る。
さらに、2017年4月には、消費税再増税が計画されている。
このまま進めば、日本経済は底割れしてしまう。
つまり、財政政策スタンスの転換が必要な局面なのである。
そのことが、G20会合でも話題に上ったのである。
10)マイナス金利を導入したが、為替市場に
おける円安誘導は、実現していない !
日銀が、泥縄でマイナス金利を導入したが、為替市場における円安誘導は、実現していない。
それどころか、G7では、各国の自国通貨切下げ政策が牽制された。
つまり、金融政策での対応が限界に直面していることが、改めて確認されたのである。
このなかで、世界経済の失速を防ぐには、財政政策を活用するしかない。
日本の場合、財政政策を活用するというよりも、現在の超緊縮の財政政策スタンスを修正することが先決なのである。
安倍政権は、今年の政局スケジュールを、計算していると思われる。
7月10日の投開票日が、有力視される、参議院議員通常選挙がある。
ここに照準を合わせていると考えられる。
11)4、5、6月にかけて、政策演出を集中
させることが、目論まれている !
5月26、27日には、伊勢志摩サミットがある。
4、5、6月にかけて、政策演出を集中させることが、目論まれているのだろう。
予算審議中に追加経済政策策定を表明すれば、予算の組み替えを要求される。
そのような事情で、政策対応に遅滞が生じているのだと思われる。
しかし、こうした打算に基づく経済政策運営は邪道である。
政策が有効性を高めるためには、市場の機先を制することが、重要なのである。
12)重要な事は、政策当局が何を目指す
のかを、市場に十分に理解される事だ !
政策変化が、市場に織り込まれてしまうと、せっかくの政策発動も、効果が大きく減殺されてしまう。
早め早めの対応が、政策効果をより大きくするのである。
重要なことは、政策当局が何を目指すのかを、市場に十分に理解されることである。
世界経済は、いま非常に重要な分岐点にある。中国経済が減速し、原油価格が急落。
中国、ロシア、ブラジル、南アフリカなどの新興国経済が、極めて厳しい状況に直面している。
これらの新興国での金融危機発生は、世界に連鎖する可能性を有する。
13)新興国発の金融危機を、連鎖させない
ためには、世界経済の底上げが必要だ !
新興国発の金融危機を、世界に連鎖させないためには、世界経済の底上げが必要になる。
日本と中国の財政政策の対応が、カギを握る。しかし、日本の対応が遅い。
アベノミクスは、すでに支離滅裂な状況に陥っている。
14)成長戦略が、大資本の利益増大を追求するものだから、
同時に労働者の所得減少=消費減退をもたらしている !
第三の矢とされる成長戦略も大資本の利益増大を追求するもので、それが同時に労働者の所得減少=消費減退をもたらしている。
アベノミクスの失敗を認めた上で、政策の全面的な刷新が必要になっている。
そして、機動的、機先を制する対応が重要であることを認識する必要がある。
(参考資料)
相対的貧困率は、日本は16%超、1人親世帯の貧困率は、約55%弱
であり、OECDで、最悪だ !
(「植草一秀の『知られざる真実』」:2016/02/27より抜粋・転載)
────────────────────────────────────
1)〜8)は、前回投稿済みです。以下はその続きです。
9)消費税は、貧困者からも、超富裕者と同じ税率で税金をむしり取る、
零細事業者は、消費税負担を転嫁させられる、「悪魔の税制」だ !
零細事業者は、消費税を価格に転嫁できないから、本来ならば納税義務ゼロであるのにもかかわらず、多額の消費税負担を転嫁させられてしまう。
2017年4月に消費税率を10%に引き上げることはあり得ないことだが、安倍政権がその方向に急激に接近を図っている。
安倍首相は、2017年4月の消費税率10%への引上げについて、「再び延期することはない」と発言してきた。
10)安倍首相は、消費税再増税を再先送り
するための「逃げ道」を用意した !
ただし、その後の発言では、「リーマン・ショックや大震災のような重大な事態が発生しない限り、確実に実施する」と一定の留保条件を付けるようになった。
消費税再増税を再先送りするための「逃げ道」を用意したものであると推察された。
その表現が再び変わった。
2月19日の参議院予算委員会で、共産党の小池晃議員が「リーマン・ショックのような事態とは、具体的にどういう事態か」と尋ねると、安倍首相は、「まさに世界経済の収縮が実際に起こっているか、専門的見地から分析し判断していかなければならない」と発言したのである。
11)安倍首相の答弁は、「世界経済の収縮が
起きている」という言い回しに変わった !
「リーマン・ショックのような事態」という言い回しが、「世界経済の収縮が起きている」という言い回しに変わったのだ。
財務省と内閣府の幹部は、「リーマン・ショックとはどういう事態かを説明しただけ」「増税判断に新たな条件が加わったわけではない」説明するが、この発言を額面通りに受け止める者はいない。
報道によると、首相官邸から各省庁に、「今後はこの言い回しを使うように」と指示が出されたとのことだ。
「リーマン・ショックのような事態」という言い回しと、「世界経済の収縮が起きている」という言い回しの意味はまったく違う。
12)安倍首相は、消費税再増税再先送りを発表
する準備段階に入ったのか ?
「東日本大震災のような事態」と「強い地震が起きた」という程度に違うのである。
つまり、安倍首相は、消費税再増税再先送りを発表する準備段階に入ったのだと見られる。
日本の経済政策運営について、私は『金利・為替・株価特報』
http://www.uekusa-tri.co.jp/report/index.html、に分析を記してきた。
アベノミクスは、マクロの経済政策では、当初、財政政策の活用金融緩和政策の実施を掲げたが、これを実行したのは、2013年だけだった。
13)2014年には、財政出動を財政逆噴射に切り替え、
増税で、日本経済を消費税大増税不況に陥れた !
2014年には、財政出動を財政逆噴射に切り替えた。
消費税率を8%に引き上げて、日本経済を消費税大増税不況に陥れた。
そして、2014年度以上の緊縮財政が計画されているのが2016年度なのである。
この緊縮財政が日本経済を再び不況に陥れることになる。
14)安倍首相の家来・黒田日銀総裁は、節操の
ない金融政策運営に走っている !
財務省出身の黒田東彦氏は、財政緊縮を維持するために、節操のない金融政策運営に走っているが、金融政策の対応は、副作用を拡大させている。
財政超緊縮・金融超緩和のポリシーミックスを、財政中立・金融緩和のポリシーミックスに、転換することが必要である。
この提言があるルートから官邸に伝えられて、安倍政権の経済政策運営が、変化を示している。
15)財政中立・金融緩和のポリシーミックスに、
転換することが必要である !
2016年度当初予算の成立目途が立てば、安倍政権は、総合経済対策の策定に進むのではないか。
2015年度第2次補正予算、あるいは、2016年度補正予算が編成される公算が高い。
16)主権者は選挙目当ての経済政策利用に目を
くらまされずに、日本政治を改革する選択をすべきだ !
消費税再増税の再先送りを早期に提示するのかどうかは、衆議院解散のタイミングによることになるだろう。
参院選用に補正予算を編成し、消費税再先送りは、年後半の衆院解散用に温存する可能性もある。
消費税再増税は、中止することが必要であるが、主権者は選挙目当ての経済政策利用に目をくらまされずに、日本政治を改変する選択を示す必要がある。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > ペンネーム登録待ち板6掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。