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尾木ママ、教え子奪ったバスは「殺人バス」
事故ではなく「必然的な」事件と主張 !
15人死亡・軽井沢ツアーバス事故の運行会社に20近い法令違反が発覚 !
スピードは、転落直前、時速96キロ、制限速度の約2倍だった !
(headlines.yahoo.co.jp:デイリースポーツ
1月21日(木)11時15分配信より抜粋・転載)
尾木ママ、教え子奪ったバスは「殺人バス」 事故ではなく「必然的な」事件と主張
◆教育評論家の尾木直樹氏の主張:
長野県軽井沢町のスキーバス転落事故で4人の教え子を亡くした尾木ママこと法政大教授の尾木直樹氏が、1月20日、公式ブログで事故を起こしたバスを「殺人バス」と名付け、バス会社を厳しく批判した。
尾木氏は、そのいい加減さが、次々と明るみに出ているバス会社の実態に、今回は、事故ではなく「もっともっと奧が深い『事件』ではないでしょうか!?」と偶然性を否定した。
「あのバスは、早晩必ず、大惨事引き起こしていたのではないでしょうか」と、必然的に発生した事故であることを主張した。
「事件」である限り、単なる事故以上に深い検証が必要で、「氷山の一角に過ぎない、これらの会社に 『殺人バス』の被害に遭う怖さ感じます…」と再発を想像して恐れた。
尾木氏は事件発生直後に仕事の予定をキャンセル、現地入りして負傷学生をケアしたり、被害学生の通夜、葬儀に出席したりと、慌ただしい日々を送っている。
U 15人死亡・軽井沢町バス転落事故・今日で1か月 !
(e.jcc.jp/news 02/15 07:00 NHK総合【おはよう日本】より抜粋・転載)
☆スピードは、転落直前、時速96キロ、制限速度の約2倍だった !
乗客乗員15人が死亡した長野県軽井沢町のバス事故から1か月。
NHKは、事故を起こしたバスの車内の写真を入手した。
スピードは、転落直前、時速96キロに達していたことが警察の調べで分かっている。
制限速度の約2倍だった。
バス車内では、天井や側面が押しつぶされ、車内の空間が極めて狭くなっている。
一部の座席は、天井に押しつぶされ、床に倒れていた。
☆バス車内では、天井や側面が押しつぶされ、専門家は、
国が基準を設けて強度高める必要があると主張 !
専門家は、国が基準を設けて強度高める必要があるとしている。
国土交通省によると日本では大型バスが横転した場合の車体の強度の基準はなし。
メーカー各社は自主的に国際的基準に適合させていて、今回のバスもその基準を満たしていたという。
専門家は、今回の事故を教訓に国が安全基準を設け、車体強度を高める必要があるとしている。
バス運行会社・高橋美作社長、自動車工学が専門・日本大学・西本哲也教授のコメント。
長野・上田、長野県・軽井沢町、NHKが入手したバス車内の映像。
(参考資料)
T 15人死亡・軽井沢ツアーバス事故の
運行会社に20近い法令違反が発覚 !
(taniharamakoto.com 2016年1月21日より抜粋・転載)
交通事故: LINEで送る
1月15日未明、軽井沢で起きた貸し切りのツアーバスによる事故は、15人が死亡、
27人が重軽傷を負うという大惨事になってしまいました。
調査が進むにつれ、バスの運行会社の法令違反による、ずさんな運行管理の実態が次々と明らかになってきました。
今回は、ツアーバスの運行と法律について解説します。
「<スキーバス転落>運行会社ずさん 運転手の点呼漏れ常態化」
(2016年1月19日 毎日新聞)
長野県軽井沢町で起きたスキーツアーバスの転落事故について、バス運行会社「イーエスピー」(東京都羽村町)の日常の運行管理が極めてずさんだったことがわかってきました。
事故後、特別監査を実施した国土交通省の担当者は、「かなりひどい状態。この業者については徹底的にやるしかない」と漏らしたということです。
1月15日〜17日に行われた国土交通省の特別監査でわかった主な法令等違反は次の通りです。
「道路運送法」「労働安全衛生法」「旅客自動車運送事業運輸規則の解釈及び運用について」「旅客自動車運送事業運輸規則」「道路運送車両法」などの法令等に違反した、としています。
・運転手に法令上必要な健康診断を受診させていなかった。⇒健康状態把握義務違反
・事故車両が運行中にも関わらず、運行終了時に作成する書類に「実施済み」の押印をしていた。
・事故を起こした運転手2名に対して、運行前に健康状態や酒気帯びの有無を確認する「運行前点呼」が行われていなかった。(点呼担当の社長が遅刻したため)⇒点呼義務違反
・運行管理者が運転手に渡す「運行指示書」に経路などの必要事項を記入していなかった。
・ルート変更について、運転手から運行管理者への変更連絡がなかった。(ルート変更後に事故が発生)
・運行前の点呼を実施する前に、すでに「実施済み」の押印をしていた。
・乗務員台帳や乗務記録に記載漏れやミスがあった。
・無理な運転がなかったかを走行後に検証する「運転記録計(タコグラフ)」が装着されていない車両が複数あった。
・3ヵ月に1回実施することが義務付けられている「定期点検整備」の実施が確認できない車両が複数あった。
・運転手に対して定期的に運転上の注意点などを教育する「安全教育」を全運転手に対して行っていなかった。
・過労運転の運転手が複数いた。(就業から始業までに8時間の休息が必要と定められているところ、5時間しか休んでいなかったなど)
過労運転については以前、解説しました。⇒「過労運転をさせた社長が逮捕!?」
http://taniharamakoto.com/archives/2095
過労、病気、薬物の影響その他の理由により、正常運転ができないおそれがある状態で車両等を運転してはいけません。(道路交通法第66条)
同時に、自動車の使用者は、自動車の運転者に対し、第66条の規定に違反して自動車を運転することを命じたり、これらの行為をすることを容認してはいけません。(第75条)
これは、「過労運転の下命」となり、道路交通法違反となります。
また、この運行会社は2015年2月に受けた、国土交通省による2014年度の業務に対する監査でも複数の法令違反を指摘されていました。
つまり、法令違反となる、ずさんな運行管理が常態化していたということでしょう。
「2014年度業務での不備による法令等違反」
・所属運転手13名のうち、10名に健康診断を受診させていなかった。
・運転手の採用時に「適性診断」を受けさせていなかった。(適性診断は運転手の癖や注意点などを把握して改善指導するためのもの)
・運行前点呼で、312回のうち46回が不適切だった。
さらに、別の報道では次の法令違反も指摘されています。
・速度超過での走行
事故前の乗客の証言や事故現場の状況から、長野県警は速度超過での走行が事故の原因とみて詳しく調査を行うとしています。
速度超過であれば、当然、道路交通法違反となります。(第22条1項)
「転落のバス、速度超過か 車体損傷激しく 軽井沢の事故」(2016年1月18日 朝日新聞デジタル)
・基準運賃額を下回る料金での運行
バス会社がツアーを請け負う際、国が定めた基準運賃の範囲内にするように国土交通省は求めています。
これは、安全コストを軽視した過剰な価格競争を抑止するためのもので、2012年に群馬県藤岡市の関越自動車道で起きたバス事故を契機に設けられたものです。
しかし、今回事故を起こしたバス運行会社は、ツアーの運賃を国に届け出た金額の下限を8万円も下回る19万円という安値で請け負っていたようです。
これは、道路運送法違反となります。(第9条の3の2項)
「基準額割れでバス違法運行“ツアー会社から要請”」
(2016年1月17日 朝日新聞デジタル)
・労使協定を結ばずに残業をさせていた
従業員に残業をさせる際には、「労働基準法」の第36条に基づき「労使協定」を締結しなければいけません。
この協定が結ばれていない場合、1日に8時間以上の労働をさせると違法残業となり、これに違反すると6ヵ月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処されます。
今回、事故を起こしたバス運行会社では、この労使協定を結ばずに運転手に残業させていたことが東京労働局などの調査でわかったようです。
「<スキーバス転落>残業協定結ばず バス会社、従業員と」
(2016年1月19日 毎日新聞)
違法残業の詳しい解説はこちら⇒
「違法に残業させると刑罰を受けます。」
http://taniharamakoto.com/archives/2156
今回明らかになったバス運行会社の法令違反は、報道にあるだけでも前述したように、道路交通法、道路運送法、労働基準法の3つの法律に抵触し、合計で20近くにも及びますが、これは業界内で常態化している問題が今回の事故で顕在化したものといえるでしょう。
こうした事態を受けて、国土交通省は、全国約4500社のうち開業から日が浅い中小の貸し切りバス事業者を対象に、安全運行の管理体制について、1月内にも一斉監査に着手する方針を固めたようです。
また観光庁も、旅行業法に基づき「格安バスツアー」などを企画する旅行会社に対し、近く集中的な立ち入り検査を実施するとしています。
「中小バス会社を一斉監査へ 国交省、月内にも 旅行会社も集中検査」(2016年1月19日 産経新聞)
貸し切りバス事業者は全国に約4500社あるようで、これは2000年の規制緩和以降、約1.5倍に急増したということです。
そのため、過当競争、価格競争が激化したことも今回の事故の要因と考えられます。
また、バス運転手の人手不足と高齢化の問題、訪日外国人の急増によるバス需要の増加への対応、従業員への違法残業など、さまざまな問題をはらんでいます。
今後、二度と同じような事故が起きないよう、ツアーバス運行における安全を第一に、国と業界が一体となった改善、改革が望まれます。
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