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広範なPCR検査によって、コロナ感染者をもれなく捕捉すべきだ !
安倍内閣・菅内閣のコロナ対策の深層・真相は ?
植草一秀氏ブログ「知られざる真実」
(第2805号:2021年01月20日 13:23)
1)菅首相の施政方針演説は、役所の提出した、政策のつなぎ合わせだった !
ようやく通常国会が召集され、菅義偉首相が、施政方針演説を行ったが、昨年の所信表明演説と変わらず、役所の提出した、政策のつなぎ合わせに終わった。
演説の末尾に提示したエピソードは、梶山静六内閣官房長官の言葉である。
「今後は少子高齢化と人口減少が進み、経済はデフレとなる。
国民に負担をお願いする政策も必要になる。
必要性を国民に説明し、理解してもらわなければならない」
「日本は経済発展を遂げたが、資源の乏しい日本にとって、これからがまさに正念場となる。
国民の食いぶちをつくっていくのがおまえの仕事だ」
2)梶山静六氏の言葉を紹介して、菅首相は、施政方針演説を締めくくった !
この言葉を紹介して、菅首相は、施政方針演説を締めくくった。
「国民に負担をお願いすること」と「国民の食いぶちをつくっていくこと」が自分の仕事だとアピールしたかったのだろう。
「コロナ対策で懲役刑を科すこと」と「GoTo事業を今後も推進すること」を正当化するための主張だとすれば、完全な勘違いだ。
政府の役割は、「国民の命と暮らしを守ること」、「そのための負担を適正に求めること」である。
3)本来、政府が優先すべきは、コロナ感染を収束させる事だ !
いまの日本で「国民の命と暮らしを守る」ために為すべき事は、コロナ感染を収束させることである。これが最優先課題である。
コロナ感染を収束させれば、経済は自律的に回復する。
格差拡大の時代における、「適正な負担の求め方」は、「能力に応じた負担」である。
消費税は、能力の大きな者に軽く、能力の小さな者には重い課税方式である。
消費税の比率を下げて、能力の大きい大資本と、富裕層に相応の負担を求めることが、適正である。コロナ感染が拡大するなかで、政府が力を注ぐべき最大の課題は、すべての国民に対する生活支援である。
4)本来、政府の責任は、全国民が、最低限の生活を営めるようにする事だ !
すべての国民が、最低限の生活を営めるようにする事が、本来、政府の責任である。
このことは憲法が定めている。
本来、政府は、コロナ感染収束を最優先し、すべての国民の生活を支えることを実行すべきである。
もちろん、コロナ感染者に対する救済を、徹底すべきことは、いうまでもない。
コロナ感染収束に向けての基本は、「PCR検査と隔離」である。
PCR検査を広範に実施することが重要である。
5)広範なPCR検査によって、コロナ感染者をもれなく捕捉すべきだ !
この広範なPCR検査によって、コロナ感染者をもれなく捕捉する。
コロナ感染者を、症状によって入院または宿泊療養させる。
そのための十分なキャパシティーを確保することがコロナ感染対策の基本である。
国民の暮らしを守るには、「生活保障制度」の拡充が、必要不可欠である。
生活保護制度は、利用条件を満たす人の、2割以下しか利用していない実態がある。
生活保護制度利用を、妨害する有形無形の工作が、施されている。利用要件を満たす人が、1人残らず制度を利用することを、政府が責任をもって実現すべきである。
―この続きは次回投稿しますー
(参考資料)
○日本の新型ウイルス検査、少なさに疑問の声 !
(www.bbc.com:2020年4月30日)
日本はなぜロックダウン(都市封鎖)をしないのか? 世界中の友人から何度、そう聞かれたことだろう。ヨーロッパやアメリカの現状を考えれば不思議ではない。ただおそらく、問いの立て方が間違っている。台湾、香港、韓国、中国本土の大部分も、これまで一度も全面的なロックダウンを実施していない。
日本で起きていることを理解したがっている人にとってより不可解なのは、なぜ新型コロナウイルスの感染症COVID-19の検査がこれほど少ないのかだ。
ドイツや韓国と比べたとき、日本の検査件数は0を1つ付け忘れているようにみえる。
日本の感染流行の中心地、人口約930万人の東京をみてみよう。2月以降、COVID-19の検査を受けた人は1万981人しかいない。うち4000人強が陽性だった。
この結果は、検査人数の少なさと、陽性の割合の高さの両方において際立っている。
ここからわかるのは、日本ではすでに病状が明らかな人だけを検査していることだ。実際、医師向けのガイドラインは、患者が肺炎にかかっている場合だけ検査を勧めるべきだとしている。
そのため、検査を受けたいと思っている人の中に、かなり異常な経験をする人が出ている。
ジョーデイン・ヘイリーさんは、日本で翻訳家として働くアメリカ人だ。彼女はスカイプを通した取材で、日本語が達者ではない友人が検査を受けようとして、何が起きたかを語った。
日本は検査対象を広げるべきだと指摘する人もいる(都内の病院、4月17日撮影)
彼女の友人に発熱とせきがみられたのは4月10日のことだった。ガイドラインに従い、4日間様子をみた。
「そのころには彼女は呼吸がしにくくなり、酸素欠乏で目まいもしていました」とジョーデインさんは話す。「COVIDホットラインに電話しました。支援を拒まれました。友人が病気なら彼女自身が救急車を呼ぶべきだと言われました」。
翌日(4月15日)、友人はクリニックを見つけ、肺のレントゲン撮影をしてもらった。医師は、おそらくCOVID-19にかかっているだろうが、入院するほど悪くはないと言った。そして、自宅に帰って自主隔離するよう伝えた。
翌16日深夜、友人からジョーデインさんに電話があった。友人は苦しんでいた。
「背後で救急隊員の声が聞こえました。彼女は激しくせき込んで息を切らし、何を言っているかわからないほどでした。受け入れてくれる病院が見つかるまで、2時間かかりました。その間、彼女の呼吸はどんどん苦しくなっていきました」
病院に着くと改めて肺のレントゲン撮影を受け、自宅近くの保健所に連絡してPCR検査を受けるよう言われた。しかし医師は紹介状を書こうとしなかった。友人はタクシーで自宅に戻された。
「彼女は病院で、タクシーに乗ったら窓を開けなさい、よくなるでしょうと言われたんです」と、ジョーデインさんはあきれた表情で言う。
4月17日になり、ジョーデインさんは近所の保健所に電話した。2時間にわたって電話はたらい回しされた。その後、いくつもの質問に答えた。そうしてやっと、友人の予約が取れた。ただ警告を受けた。
「友人は必ず通用口から入るように」。ジョーデインさんは告げられた。「彼女はどこで検査を受けるか、絶対に誰にも言ってはならない。混乱を招きますから」
命が脅かされていると考える人が不安を覚える以外に、それがどんな影響を及ぼすというのか? 日本のCOVID-19の死者はいまだ非常に少なく、400人に満たないのだ。
乗客がほとんどいない新幹線の車内(横浜で、4月22日撮影)
ソーシャルメディアで私はよく、こう言われる。「日本は本当に支援が必要な人を識別していて、医療も一流だ、だから死者がこんなに少ない」。
英キングス・コレッジ・ロンドンの渋谷健司教授によれば、これは間違いではない。
「医師の観点からはうなずけます」と彼は言う。「軽症は気にせず、重大な症状がみられるケースに集中して命を救う。検査は症状がみられる人に重点を置く」。
しかし公衆衛生の観点からは、検査を拡大しない日本の姿勢は極めて危険だと、渋谷教授は言う。
彼は東京の慶応大学の研究を指摘する。
同大学の付属病院は先週、COVID-19と無関係の病気や治療で入院した患者への、PCR検査に関する研究を公表した。それによると、対象患者の6%が陽性と判定された。
サンプル数が少なく、「一般化できるもの」ではない。それでも渋谷教授は、「とても衝撃的だった」と述べる。
「私たちは間違いなく、症状の出ていないケースや軽症のケースを見逃しています」と彼は言う。「地域での伝染は、広い範囲で明らかに起きている。この状況をとても懸念しています」。
◆日本:感染者公式発表の人数の20〜50倍
=28万〜70万人になるかもしれない !
いったい何人くらい? 彼もはっきりはわからない。ただ、慶応大学の結果から、公式発表の人数の20〜50倍になるかもしれないと、渋谷教授はみている。つまり、日本で28万〜70万人が感染している可能性があることになる。
検査が増えなければ、実情はわからない。しかし事例証拠からは、感染は報告されているよりずっと広がっているとの見方に真実味があることがわかる。
比較的少ない死者の中には、有名コメディアンの志村けんさんや俳優の岡江久美子さんが含まれている。注目を集めた感染者としては、相撲の力士7人やテレビ司会者、元プロ野球選手2人、有名映画脚本家などがいる。
「現在東京で新たに感染が確認されている人の70〜80%は、既知のクラスター(小集団)にいた人ではありません」と、日本医師会会長の横倉義武医師は言う。「もっと速やかにPCR検査を実施し、もっと素早く結果を出す必要があります」。
公式発表によれば、東京の新たな感染者はここ1週間、減少傾向にある。いいニュース? いや、必ずしもそうではない。
「人数は本当に減っていると信じたい」と横倉医師は話す。「しかし、それを判断するには検査の数が不十分です」。
このことは、日本が緊急事態宣言を解除できるかに直接影響を及ぼす。宣言は現時点で5月6日に終了の予定だ。
「現段階で緊急事態宣言は解除できません」と横倉医師は言う。「解除には、新たな感染者の安定的な減少と、実効再生産数が1を大きく下回ることが必要です」。
相撲は無観客で開催されている(大阪で、3月8日撮影)
日本では今週、ゴールデンウィークが始まった。沖縄県の玉城デニー知事によると、連休中の沖縄への航空便を予約した人は6万人に上るという。
玉城知事は予約者に、来ないでほしいと訴えている。
「残念ですが沖縄は緊急事態宣言の体制です」と、彼はソーシャルメディアに書き込んだ。「どうか今の沖縄への旅はキャンセルしてください」。
来週は気温が上がり、晴れると予想されている。人々は海や山に向かい、必然的に自覚なしに新型ウイルスを連れて行く人が一定数、現れるだろう。
渋谷教授は、日本は現在の戦略を放棄し、検査を増やすことが必要不可欠だと話す。
「検査をもっと広げないと、この世界的流行を終わらせるのはかなり難しくなります」
◆感染者数:2021年1月13日、日本国内で感染が確認された人は、空港の検疫などを含めクルーズ船の乗客・乗員を、合わせて30万4764人となっています。
人口は、1億2585万8千人である。
◆20倍の感染者:6、095、280人。50倍の感染者:15、238、200人
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