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夫婦別姓、安倍首相だけが孤立か ? 自民党支持層が示した「意思表示 !」
世論調査から見える「伝統的家族」
安倍首相の深層・真相は ?
(headlines.yahoo.co.jp:2020年2/10(月) 7:00より抜粋・転載)
夫婦が同じ名字か、別々の名字かを選べるようにする「選択的夫婦別姓」。国会でのヤジをきっかけに、この制度に脚光が当たっています。朝日新聞の世論調査をみると、「保守的」とされる安倍首相の支持層にも、変化の兆しがあるようです。(朝日新聞記者・磯部佳孝)
【イラスト解説】夫婦別姓、相手が外国人だとOK? 現在の制度をイラスト解説
◆「選択的夫婦別姓」に賛成69 % !
国会でのヤジが取りざたされる中、実施された朝日新聞の最新の世論調査で選択的夫婦別姓について聞くと、賛成が反対を大きく上回りました。
◇
【あなたは、法律を改正して、夫婦が、同じ名字でも、別々の名字でも、自由に選べるようにすることに賛成ですか。反対ですか。(2020年1月調査)】
・賛成(69%)
・反対(24%)
*その他・答えないは省略
◇
第2次安倍政権では、調査方法などが異なるものの、選択的夫婦別姓について5回尋ねており、次のような結果となっています。
◇
2015年11月(電話調査)=賛成(52%)/反対(34%)
2015年12月(電話調査)=賛成(49%)/反対(40%)
2016年3-4月(郵送調査)=賛成(47%)/反対(46%)
2017年3-4月(郵送調査)=賛成(58%)/反対(37%)
2020年1月(電話調査)=賛成(69%)/反対(24%)
*2015年は固定電話、2020年は固定電話と携帯電話が対象
◇
◆この間、男性と女性の
意識の違いもみられました !
◇
2015年11月=男性(賛成51%/反対35%)/女性(賛成53%/反対33%)
2015年12月=男性(賛成50%/反対42%)/女性(賛成49%/反対39%)
2016年3-4月=男性(賛成44%/反対48%)/女性(賛成49%/反対44%)
2017年3-4月=男性(賛成52%/反対42%)/女性(賛成63%/反対32%)
2020年1月=男性(賛成66%/反対27%)/女性(賛成71%/反対21%)
◇
男性とくらべて、結婚後に名字を変えることの多い女性のほうが、選択的夫婦別姓の導入により前向きなことがわかります。
◆安倍首相の支持層も軟化か ?
結婚した後に、自分の名前をどうするか。日本の民法は次のように定めています。
民法第750条 夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する。
この「夫婦同姓」の規定について、東京都内の事実婚の夫婦ら5人が2011年、憲法の「法の下の平等」などに反するとして提訴。国会が法改正を長年放置したため精神的苦痛を受けたとして、損害賠償を求めました。
最高裁判所は2015年12月、夫婦同姓の制度について「社会に定着しており、家族の姓を一つに定めることには合理性がある」と指摘し、どちらの姓を選ぶかは当事者に委ねられており、性差別には当たらないと判断しました。
最高裁判決の後も、夫婦同姓を違憲だと訴える裁判は全国各地で起きていますが、安倍政権は「伝統的な家族が壊れる」といった保守派の反対論に配慮し、選択的夫婦別姓の導入に後ろ向きです。
そんな中、第2次安倍政権下の5回の世論調査結果を分析すると、安倍首相の支持基盤といえる内閣支持層、自民支持層の意識も変わりつつあるようです。
◇
2015年11月=内閣支持層(賛成50%/反対40%)/自民党支持層(賛成45%/反対44%)
2015年12月=内閣支持層(賛成45%/反対49%)/自民党支持層(賛成38%/反対54%)
2016年3-4月=内閣支持層(賛成41%/反対54%)/自民党支持層(賛成38%/反対57%)
2017年3-4月=内閣支持層(賛成53%/反対43%)/自民党支持層(賛成50%/反対46%)
2020年1月=内閣支持層(賛成67%/反対28%)/自民党支持層(賛成63%/反対31%)
◇
2016年調査で内閣支持層、自民党支持層ともに、反対が過半数を占めていたのに対し、2017年調査で賛成が反対を上回り、今回の調査では、賛成が反対を大きく引き離す、形となっています。
◆問われる、安倍政権と自民党の対応 !
2015年の最高裁判決は夫婦同姓を合憲としつつ、この判決が「選択的夫婦別姓が合理性がない、と判断したのではない」とも述べ、「この種の制度のあり方は国会で論じ、判断するものだ」と国会での議論を求めました。
司法からの要請に対し、各党はどう受け止めたのでしょうか。
2019年の参院選で、公明党、立憲民主党、国民民主党、共産党、社民党は、選択的夫婦別姓の導入を公約に明記し、日本維新の会は、別姓の実現を主張した。これに対し自民党は「旧姓の幅広い使用を認める取り組みを進める」として、マイナンバーカードなどへの、旧姓併記を例示するにとどめました。
そんな中、1月に始まった通常国会。国民民主党の玉木雄一郎代表が、衆院代表質問で選択的夫婦別姓の導入を主張していたところ、「それなら結婚しなくていい」というヤジが、本会議場で飛んだのです。
いったい誰のヤジなのか。国民民主党側は、自民党の杉田水脈・衆院議員が、ヤジを飛ばしたと指摘しましたが、誰がヤジを飛ばしたのかは、特定されないままです。
そんな中、自民党と連立を組む与党・公明党の山口那津男代表は、1月28日の記者会見で、選択的夫婦別姓について「いまは、一人っ子同士が、婚姻をする場合も多い。女性も自らの姓を受け継ぐのが、自分1人だとすれば、(選択的夫婦別姓を)実現できる制度的な道を開いてほしい」と述べました。
さらに山口代表は、選択的夫婦別姓への反対派を抱える自民党に対し、「なぜこうしたことが求められるのかとの時代的な背景をよく直視してほしい。社会の現実をきちんと直視をして制度化を実現するべきだ」と発言しています。
衆院予算委員会でも論戦となっています。
「希望する人だけ、選択して、自分の元々の名字を名乗る。これのどこが、総理、納得がいかないのですか」
野党第1党・立憲民主党の大河原雅子・衆院議員は、2月4日、安倍首相にこう問いかけました。
安倍首相は、2017年の内閣府調査を引きながら、「国民の中には、夫婦の氏が異なることにより、子への悪影響が生じることを懸念する方も、相当数いるものと認識している」と、選択的夫婦別姓への反対論を紹介した。
そのうえで、「我が国の家族のあり方に深く関わる事柄であり、国民の間にさまざまな意見があることから、引き続き、国民各層の意見を、幅広く聞くとともに、国会における議論の動向を注視しながら、慎重に対応を検討して参りたい、と考えております」と従来の姿勢を崩しませんでした。
これに対し、大河原議員は、こう指摘しました。
「孤立しているのは、総理だけなんです。世界中で孤立しているのは、日本だけになりました」
与党・公明党や野党だけでなく、国民各層の世論に、安倍首相をはじめ自民党は、これからどう向き合っていくのでしょうか。
(参考資料)
○アベノミクス批判の浜矩子教授が警鐘 !
「安倍首相は、幼児的凶暴性の強い人」
(news.infoseek.co.jp:2017年3月19日より抜粋・転載)
日刊ゲンダイ:浜矩子(はまのりこ、1952年8月3日 - )教授:日本の経済学者。同志社大学大学院ビジネス研究科専門職学位課程教授。専門は「国際経済学」「国際金融論」「欧州経済論」[1]。
日経新聞で先ごろ「日本国債」という連載があり、その2回目(7日掲載)を読んで驚きました。昨年秋、安倍首相が与党議員に次のように語ったというのです。
「政府と日銀は親会社と子会社みたいなもの。連結決算で考えてもいいんじゃないか」
◆安倍首相は、大日本帝国会社の総帥になっているつもりなのか ?
私は1年以上前から、「今や日本銀行は、チームアホノミクスの中央銀行支部と化してしまっている」と書いたり、発言したりしてきました。だから、「私が安倍首相に妙な知恵をつけてしまったのか」と、手前味噌で笑ってしまったのですが、そもそもこの考え方は、法律違反です。
日銀法では日銀は独立の存在であり、財政法第5条にも、日銀は直接、政府にお金を貸してはいけないと書いてある。それなのに、こんなことを平気で言うなんて言語道断。いよいよこのオッサンは、大日本帝国会社という名の国策会社の総帥になっているつもりなのかと驚きましたよ。
◆ますますひどくなる誇大妄想 !
安倍首相らは、アホノミクスが実体経済の基盤強化につながっていないことがわかり焦っている。くだんの記事の見出しは〈シムズ理論の甘い誘惑〉です。
浜田宏一内閣官房参与を筆頭に「シムズ理論」(クリストファー・シムズ米プリンストン大教授が唱える「財政赤字により物価水準を押し上げる」という考え方)を首相に説いているようですが、非常に問題がある。
シムズ理論とは、「意図的無責任財政のススメ」なのです。財政と金融を一体運営しなければうまく行かない。なぜなら、無責任財政でインフレを起こすといっても、そのために発行する国債を誰かに買ってもらわなければならないからです。
しかし、民間の投資家は、そんな国債は踏み倒される恐れがあり、買わない。つまり、中央銀行に給金してもらうしかないわけです。
政府が本気でシムズ理論で行くなら、財政と金融の一体化が不可欠です。だから安倍首相が、「日銀は子会社でいいんじゃない」と口走ってしまう。これって、恐ろしいことですよ。
◆安倍首相は、非常に幼児的凶暴性の強い人です !
森友学園問題に絡む国会答弁を見ていて、面白いなと思ったのは、人間は焦ると防御的になるあまり、言わなくてもいいことを口走ってしまうということです。安倍首相が「私は公人だけど、妻は私人」と発言したことで、首相夫人の立場についての問題に火がついた。
「私の妻を犯罪者扱いするとは不愉快」という発言もありましたが、誰もそんなことしていない。どこかで「犯罪者だと思われかねない」と不安になっているから、素知らぬふりができずに、逆上して言わなくてもいいことを口走ってしまうのです。非常に幼児的凶暴性の強い人ですよね。
「日銀は子会社」発言にしろ、国会での逆上ぶりにしろ、いずれもその背後に「自分は偉い」感覚が感じられます。誇大妄想がひどくなっていると思います。
誇大妄想と幼児的凶暴性は表裏一体。これらを総合的に見ると、1月の施政方針演説にも出てきた「世界の真ん中で輝く国づくり」に行きあたる。強権的な帝国づくりに、ますます燃え上がって来たように感じます。我々は一段と警戒心を強めなければなりません。
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