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アメリカ国防総省:「ミサイル、十数発以上 !」死傷者有無は不明 !大規模衝突の懸念も
http://www.asyura2.com/10/nametoroku6/msg/13244.html
投稿者 青木吉太郎 日時 2020 年 1 月 09 日 20:23:01: jobfXtD4sqUBk kMKW2Itnkb6YWQ
 

 アメリカ国防総省:「ミサイル、十数発以上 !」

   死傷者有無は不明 ! 大規模衝突の懸念も

    ソレイマニ司令官殺害・イランの深層・真相は ?

(mainichi.jp:2020年1/8(水) 11:04より抜粋・転載)

毎日新聞:米国防総省「ミサイル、十数発以上」 死傷者有無は不明 大規模衝突の懸念も

アサド空軍基地とアルビルの場所

 米国防総省は、7日、イラク国内で米軍と有志連合が駐留する、複数の基地に向け、現地時間8日午前1時半(日本時間同7時半)に、「イランから十数発以上の弾道ミサイルが発射された」と発表した。死傷者の有無は不明である。

被害状況の把握を進めているとしている。国営イラン放送もイラン革命防衛隊が声明を発表し、ソレイマニ司令官殺害に対する報復として、米軍基地へのミサイル攻撃を、実施したと報じた。

◆イランの作戦名は、「殉教者ソレイマニ !」

 イラン革命防衛隊の声明によると、作戦名は、「殉教者ソレイマニ」。

「米国がさらなる、挑発行為を取れば、さらに激しい報復に直面する」としている。

さらに、いかなる国の領土も、イランへの攻撃の拠点となった場合は、標的となるとし、イランと敵対するイスラエルも、攻撃の対象となると警告した。

◆今後、米国とイランの 大規模な衝突が懸念される !

 今月3日の米軍による、ソレイマニ司令官殺害を受け、イランは、報復を宣言していた。

トランプ米国大統領も、報復への反撃を警告しており、今後、米国イランの大規模な衝突が懸念される。

 アメリカ国防総省によると、ミサイル攻撃の標的となったのは、イラク西部のアサド空軍基地や北部アルビルの基地である。

直近の情勢を受けて基地内は、「高いレベルの警戒態勢が敷かれていた」としている。

 一方、ホワイトハウスは、声明で「攻撃の情報は、把握している。大統領は、報告を受け、安全保障チームと協議を続けながら、状況を注視している」と述べた。

◆トランプ氏:ソレイマニ司令官は、 怪物だった !

 トランプ大統領は、攻撃に先立つ7日午後、ホワイトハウスで、記者団に、ソレイマニ司令官について、多くの米国人を殺害した、「怪物だった」と指摘した。米軍などへの「大規模な攻撃を計画しており、(殺害により)多くの命を救うことができた」と、殺害作戦の正当性を、あらためて主張した。

エスパー国防長官によると、「数日内」に実行される計画だったという。

 また、トランプ大統領は、イランが、報復措置に出た場合は、「非常に大きな代償を支払うことになるだろう」と警告していた。

 イラク国内には、5000〜6000人の米軍部隊が展開し、過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討作戦を進めてきた。しかし、対イラン情勢の緊迫化を受け、現在は、対IS作戦やイラク軍の訓練などを中止し、イランからの攻撃に備えていた。【高本耕太(ワシントン)、松井聡】

(参考資料)

○イラン革命防衛隊の司令官殺害 !

トランプの攻撃指令に、法的根拠はあったのか?

(www.newsweekjapan.jp:2020年1月5日10時32分より抜粋・転載)

イラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官を空爆して殺害したことについて米政府は、自衛行為だと正当化し、国際法に違反しているとの非難や、法律の専門家や国連の人権関係者の懸念をかわそうとしている。

イラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官を空爆して殺害したことについて米政府は、自衛行為だと正当化し、国際法に違反しているとの非難や、法律の専門家や国連の人権関係者の懸念をかわそうとしている。

イラン精鋭部隊司令官の殺害で米国とイランの間の緊張は高まり、イラン当局は報復を警告した。

法律の専門家からは、イラク政府の同意を得ずにトランプ大統領がイラク国内で攻撃する法的権限があったのか、また攻撃は国際法と米国内法に照らして合法だったのかを疑問視する声がでている。

イラクのアブドルマハディ首相は攻撃について、米軍のイラク駐留を巡る合意に違反していると指摘。またイラク国内の複数の政治勢力は米軍の撤退を求めた。

国連憲章は他国への武力行使を原則として禁止しているが、当該国が領土内での武力行使に合意した場合は例外としている。専門家によると、イラクの同意を得ていないことから米国は攻撃を正当化することは難しいという。

国際法が専門のイェール大学ロースクールのウーナ・ハサウェイ教授はツイッターで、公表された事実からみると今回の攻撃が自衛行為であるという主張は「支持されないようだ」とし、「国内・国際法いずれに照らしても根拠は弱い」と結論付けた。

国防総省は、「今後のイランの攻撃計画」を抑止するためソレイマニ司令官を標的にしたと指摘。トランプ大統領は、司令官は「米国の外交官や兵士への悪意のある差し迫った攻撃を画策していた」と述べた。

テキサス大学オースティン校ロースクールのロバート・チェズニー氏(国家安全保障法が専門)は、国連憲章上の問題を巡る政権のよりどころは自衛と指摘。「アメリカ人殺害作戦の計画を受け入れれば、それに対応する権限が与えられる」と述べた。

オバマ政権時代にイラクの米国大使館で法律顧問を務めたスコット・アンダーソン氏は、国際法下でのトランプ大統領の権限には疑問があるとしながらも、イラク政府がソレイマニ司令官の脅威に対処する意思がない、あるいは対処できないため、同意なしに行動する権利があると主張することは可能だと述べた。

国連憲章第51条は、武力攻撃に対する個別的・集団的自衛権を規定している。米国はこの条項を2014年にシリアで過激派組織イスラム国(IS)に対する行動を取る際に利用した。イラク駐留米軍はISと戦ったが、現在は主にアドバイザー的立場で約5000人が残っているだけだ。

米国とイラクが2008年に調印した戦略的枠組み合意では、イラクの「主権、安全保障、領土の保全」に対する脅威を抑止するために緊密な防衛協力をうたったが、米国がイラクを他国攻撃の拠点として使用することは禁じている。

◆差し迫った脅威はあったか?

国際法のこれまでの基準からみて、脅威にみあった対応を必要に迫られて行う場合、国家は先制的な防衛が可能だ。

司法管轄外の処刑に関する国連特別報告者のアグネス・カラマード氏は、攻撃がこの基準を満たしているかどうか疑問を示す。ソレイマニ司令官を標的にしたことは「差し迫った自衛のため事前対応というより、過去の行為に対する報復のように見える」と指摘。「このような殺害への法的根拠は非常に狭く、適用するのは想像しがたい」と述べた。

米民主党議員はトランプ大統領に対し、ソレイマニ司令官による差し迫った脅威について詳細を提供するよう求めた。

上院情報特別委員会の副委員長である民主党のマーク・ウォーナー議員はロイターに対し、「脅威があったと信じているが、どれだけ差し迫っているかという点は答えがほしい」と述べた。

米国内法からみたトランプ大統領による司令官殺害の権限と、議会に事前に通知せずに行動すべきだったかどうかについても疑問が示されている。

法律の専門家は、最近の米大統領は民主・共和問わず、標的の殺害を含む一方的な武力行使の可能性を拡大解釈しており、歴代政権内の法律専門家により支持されてきたと指摘する。

今回の場合の自衛論の論拠は、米国人を攻撃するという差し迫った計画に関する具体的な情報を政府が公表することにかかっているといえる。

前出のチェズニー氏は、自衛の場合、議会への事前通告や議会の事前承認を得ることなく、行動が可能と指摘する。

民主党議員は、ソレイマニ司令官擁護の声はあがっていないものの、今後議会と協議するようトランプ大統領に求めた。

米中央情報局(CIA)でイランが支援するイラクでの民兵組織を分析していた元アナリスト、エリッサ・スロットキン下院議員は、「トランプ政権も他の政権と同様、自衛のために行動する権利を有している。しかし政府は直ちに議会と協議する必要がある」と述べた。[ニューヨーク ロイター]

○日本と異なるイランの実態――古森義久

     ・ワシントン駐在客員特派員

(blog.goo.ne.jp:(2019).06.25より抜粋・転載)

産経新聞 :

米国とイランとの対立が険悪な波紋を広げ始めた。安倍晋三首相の調停工作で日本にも両国の対立は一段と切迫感をもたらしたようだ。イランと米国はなぜここまで相互を敵視し、対決するのか。両国の敵対の原因や歴史を立体的に知っておくことも有益だろう。

米国にとっての今のイラン・イスラム共和国との決定的な敵対関係は1975年、イラン側が首都テヘランの米国大使館を占拠し、米外交官ら52人を人質に取ったときから始まった。

それまで米国とは友好関係にあった、イランのパーレビ国王が、イスラム原理主義派の革命に追われ、末期がん治療のため米国に入国したことに抗議するイラン側は同国王の引き渡しを求め、米側の人質を444日間も拘束した。人質の窮状は連日、米国の茶の間にテレビで流された。当時のカーター政権はこの行動を卑劣な国際テロとみなした。その反発とトラウマは歴代政権に引き継がれた。

敵対関係は現在も続き、溝は深まったともいえる。米国側が今のイランを敵対性の強い脅威とみなす理由は少なくとも3つある。

第1はイランの国際テロ支援である。イランが中東でイスラム過激派のテロ組織の「ヒズボラ」や「ハマス」に資金や武器を与えてきたことは広く知られている。だから米国の歴代政権は84年以来、イランを一貫して「テロ支援国家」に指定してきた。

トランプ政権も最近、イランの革命防衛隊を個別に国際テロ組織に指定した。

第2はイランのイスラエル抹殺の宣言である。イラン・イスラム共和国は一貫してイスラエルという国家の存在を否定し、その破壊を国是として掲げてきた。

イランのこの姿勢は米国の中東政策の完全否定であり、今の中東でイスラエルの存在を認めるに至ったイスラム系国家の政策とも衝突する。イランが核兵器開発を目指すこともイスラエル抹殺の宣言に迫力を与えることになる。

第3はイランの自国民の人権抑圧である。イランは宗教が政治を支配する現代世界でも珍しい宗教国家として、自国民にイスラム古来の厳格な戒律を課している。男女関係の乱れや同性愛を厳格に規制し、いすれも「違反」には死刑を含む過酷な懲罰が加えられる。

イランの人権弾圧は、国連も正面から取り上げ警告や抗議を重ねてきた。

こうみてくるとイランの世界での特殊性は何も米国の一方的な基準だけに反するものではないことが明確になる。国際テロ支援も、イスラエルの存在否定も、自国民の人権抑圧も、国連に象徴される国際社会の普遍的価値観には背を向けているといえる。いまの世界の平和や安定を支える国際秩序にもそぐわない。

独特の価値観があくまで国内にとどまり、他国への押しつけがないときは構わないが、それが外に打って出てくるときの外部の対応がいま問われているわけだ。

一方、日本ではイランに対してはもっぱら「親日国・イラン」というイメージが強調される。その背後には日本は米国とは異なり、イランのあり方にも同調し、理解し、共通要素さえ多いのだという思いがにじむ。だがイランの実態は日本とはあまりに異なる現実をも知っておくべきだろう。

 

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