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新春対談:中野晃教授と志位和夫委員長 !文明を壊す、安倍政治と決別する「覚醒の年」に(第2回)
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投稿者 青木吉太郎 日時 2020 年 1 月 04 日 21:37:39: jobfXtD4sqUBk kMKW2Itnkb6YWQ
 

 新春対談:中野晃教授と志位和夫委員長 !

  文明を壊す、安倍政治と決別する「覚醒の年」に (第2 回)

(www.jcp.or.jp:共産党:2020年1月1日より抜粋・転載)

     以下は、前回の続きです。

◆改憲阻止へ、手を緩めない

☆ 志位 先ほど、中野さんが安倍政権について、「支配させ屈服させて何がしたいのか、彼らなりのポジティブなビジョンがとくにない」とおっしゃったのですが、私は一点だけあると思うんです。「憲法を変えたい」ということです。安倍首相が真にやりたいこと、その野望はこの一点だけだと言ってもいい。

戦後初めて憲法を変えた首相として、自分の名を歴史に刻みたい、将来の歴史教科書に載せてもらいたい――そういう野望で一貫している。その手段として「アベノミクス」を使う。「安倍外交」も使う。何もかも全部使う。やりたいことの終着駅は「憲法を変えたい」。これですよね。

 ところが、これがうまくいっていない。これからもうまくいかせちゃいけないのだけど、とにかく改憲を抑えてきた。私たちは、野党共闘を4年間やってきて、まだ第一歩だと思うのですけれども、ともかく安倍改憲を止めてきたことは、大成果だといっていいと思うんですね。

☆ 中野 おっしゃる通りです。「戦争させない・9条壊すな! 総がかり行動」を中心とした市民の声が今でも立憲野党の共闘を後押ししている。そのことによって安倍首相は、ふらふらになっている。森友・加計問題が表に出てから以降の特徴だと思っているのですが、安倍首相は政権が厳しくなってくると、改憲アクセルを踏むわけですよ。自分の一番熱心な支持者たちが集まってくるように。

☆ 志位 コア(中核的)な支持者を固めるためですね。

☆ 中野 ところが、自らアクセルを踏むことによって、国会の憲法審査会が動かなくなる。そこで登用してはいけない人を改憲の布陣づくりで登用し内輪で盛り上がる。内輪では「これから改憲をやるんだぞ」というようなことで満足してもらうんですが、実際にはそれでいっそう国民世論も、野党の切り崩しも、とてもできない状態になる。

ある意味、いつまでたっても、見果てぬ夢を追っている。夢に近づくことができないどころか、むしろ遠ざかってきている。ただ同時に、よりその奇矯なふるまいがより暴発しかねない危険も出てきていると思います。

☆ 志位 昨年11月に神戸市で開かれた全国革新懇の交流会で、憲法学者の小林節さん(慶応大学名誉教授)が「安倍首相は改憲をやる時には一気にやる危険がある。だから絶対に警戒を怠ってはいけません」という話をされていました。

彼らが、最後にともかく数を頼んで一気に改憲を押してくるということは常に考えておかなければいけない問題ですから、私たちは、改憲発議そのものができないような強固な世論をつくっていくことが必要です。絶対に手を緩めてはいけない。

◆市民と野党の共闘の発展 !

※なかの・こういち 1970年生まれ。上智大学国際教養学部教授(政治学)。「立憲デモクラシーの会」呼びかけ人。「市民連合」メンバー。主な著書に『つながり、変える 私たちの立憲政治』『右傾化する日本政治』など。

☆ 志位 野党共闘をめぐっては、2014年の総選挙の前に、中野さんたちにお会いした際に、「志位さん、野党共闘はどうですか?」とお話をいただいたことがありましたね。

☆ 中野 ええ、よく覚えています。印象深いやりとりでした。

☆ 志位 そのとき、私たちの党は衆院で8議席で小さいこともあり、「もうちょっと待って」という話をしました。(笑い)

☆ 中野 そうでしたね。

☆ 志位 そのあと2015年9月に安保法制=戦争法反対のたたかいのなかで共闘の方向に踏み出しました。それから4年間、3回の衆参国政選挙をやり、一定の成果をあげてきたといえると思うのですね。

とくに参院選についていいますと、16年の選挙で、32ある1人区のうち11選挙区で野党統一候補が勝利し、昨年19年の選挙では10選挙区で勝ちました。この二つの参院選で11と10の1人区での勝利が積み重なったことによって、改憲勢力を3分の2議席割れに追い込み、自民党を参議院で過半数割れに追い込んだ。大きな成果をあげてきたというのは間違いなく言えると思います。

 しかし、ここでどうしても、もう一歩、野党共闘をバージョンアップする必要があると考えまして、昨年8月8日の党創立97周年記念講演のなかで、市民と野党の共闘の4年間の成果と到達点を踏まえて、さらにすすんで野党連合政権を実現するために力を合わせよう、そのための政治的合意をしっかりつくり、野党連合政権が実行する政策を国民にしっかりと示していくことが、野党共闘が発展するうえでどうしても必要な時期に来ているのではないかと提案させていただきました。

 その後、立憲民主党、国民民主党、社民党、れいわ新選組の4野党の党首と会談を重ねてきました。立憲民主党代表の枝野幸男さんとは、「安倍政権を倒し、政権を代え、立憲主義を取り戻す」という点で一致しました。

国民民主党代表の玉木雄一郎さんとは、「立憲主義の回復」「格差をただす」「多様性を大切にする」という三つの方向で一致し、政権交代のために協力していくことで合意しました。

社民党党首の又市征治さんとは、安倍政権の打倒と政権交代で協力することで合意し、れいわ新選組代表の山本太郎さんとは、野党連合政権を協力してつくっていこうということでの合意が得られました。重要な前進だと思います。

 4党首のみなさんとの合意は、いろいろな色合いの違いもあるんですけれども、私の実感として、「野党連合政権をつくろう」という呼びかけをさせていただいて、一歩一歩、その方向に向かって前進してきたという間違いのない手ごたえはあるのです。

ですから、ぜひ、これを総選挙に向けて実らせて、国民のみなさんに自民党に代わる政権はこうだというものをしっかり示せるような共闘にしたいと考えているところです。今年はぜひそういう年にしたいと決意しています。

☆ 中野 安倍首相が2014年12月、解散権を乱用して消費税増税を先送りすると、恩着せがましく言って解散・総選挙をやった。その選挙の前です、私たちは無理を承知で志位さんに野党共闘のおうかがいをしました。その時に、志位さんがおっしゃったことを私はよく覚えています。

 その時の話が、本当にその通りになっていきました。非常に心強いところでもあります。また、4年前、「しんぶん赤旗」の新春対談でお話しさせていただいたときも、無理やり安保法制は強行採決されてしまったけれども、われわれはまだまだ抵抗してこれを変えていく、そういうたたかいが力強く続いていて、次の局面に移っていっているという手ごたえを感じていたと思うんです。

 そこから、おっしゃったとおり3回の国政選挙があって、紆余(うよ)曲折を経ながら、市民と野党の共闘への逆流がすごい勢いできたときも、体を張って共産党にも止めていただいたということがありました。

2020年に関していえば、政権構想を提示していって、有権者がもう一回希望を持てるような選択肢を提示できるようにしていく。この間の市民と野党の連携をより強く、より広がりができるものにしていきたいと思っていますし、十分可能だと思っています。

☆ 志位 政策的な一致点でいいますと、昨年の参院選で市民連合のみなさんと野党で交わした13項目の合意がありますよね。

野党各党の間ではこれがベースになると思うんですが、少なくとも次の三つの点は、安倍政治からの転換の方向で一致できるのではないかという提案を、この間行ってきたんです。

 一つは、憲法にもとづき、立憲主義、民主主義、平和主義を回復する。

 二つ目は、格差をただし、暮らし・家計応援第一の政治に切り替える。

 三つ目は、多様性を大切にし、個人の尊厳を尊重する政治を築く。

 立憲主義の回復、格差是正、多様性の尊重――これらは当たり前のように見えるけれど、すべて安倍政治にはないものです。安倍政権はこの3点においてまったく正反対のことをやっているわけですから、安倍政治からの転換の内容になるし、野党共闘の理念の提示になる。

この三つの転換の方向で大枠一致して、政策を詰めていく、そして政権をつくるということがしっかりと示せれば、国民のみなさんからみて、一つの新しい希望のもてる方向が見えるんじゃないかと思って、こういう提案をしてきました。

☆ 中野 なるほど。玉木さんとの会談では、3点とも合意されたそうですね。

☆ 志位 ええ。おそらく他の野党のみなさんとも話し合えば、「当然だね」と一致すると思うんです。よく安倍首相は、野党共闘について「理念なき野合」といいますが、野党にはちゃんと立派な理念があるということを示しながら、政策を詰めていくことが大事じゃないかと。

☆ 中野 「理念なき癒着と支配」をしているのは自公政権ですからね(笑い)。おそらく自分たちのイメージを野党に投影したいということなんだとは思いますが(笑い)。いまおっしゃった3点は、われわれ市民連合としても、13項目を提示したときのエッセンスがそこにあると思うんです。

13項目のときのスローガンは、「だれもが自分らしく暮らせる明日へ」です。そこに込めた思いは、憲法が体現する価値を踏まえたうえで、暮らしの意味でも自分たちらしく暮らせる、ディーセントワークなども含めてです。

 多様性ということでいえば、ジェンダーの問題とか、日本のなかで一緒に暮らしているいろんなルーツをもっている人たちや、セクシュアルマイノリティーの人たちとのつながり、世代間でもうまくつながっていくということで。

☆ 志位 それが13項目に入っているんですよね。

☆ 中野 そうなんです。いよいよそれをさらに普遍化し、どうやってより多くの人に届くような伝え方をこれからわれわれがやっていくことができるのか。大きな課題なんじゃないかと思っています。

◆多様性の中の統一 !

☆ 志位 よく安倍首相などが野党共闘に対して、「枝野さんと志位さんとは自衛隊の問題では立場が違うのに一緒にやっているのはおかしい」と批判するんですよ。それこそおかしい。野党は、それぞれ別の党なんだから、それぞれの党の個性があっていいじゃないですか。別の政党だから、独自の政策があって当然でしょう。

違いがあっても、お互いに尊重して、リスペクト(尊敬)して、一致点でしっかり協力する。「ユニティー・イン・ダイバーシティー」、多様性の中の統一です。これが一番強い。安倍首相の方は多様性ゼロですから(笑い)。

よっぽどこちらの方が魅力的だという姿を野党共闘のなかで見せていくことが大事じゃないかと思っていまして、私たちならではの独自の政策も大いに語っていこうと思っているんですよ。

 消費税廃止を目標にしつつ緊急に5%に減税する。国民多数の合意で日米安保条約を廃棄する。さらに私たちは社会主義・共産主義社会をめざしていますから、未来社会の展望を大いに語っていこうと思います。

私たちは日本共産党としての魅力を大いに語って伸びていく。ただ、共闘のなかでは一致点でしっかりやる。それは当たり前の民主的なルールだと思うんですね。

☆ 中野 おっしゃっていることは、まさに世界の常識だと思っています。いま、安倍さんたちは野党に対する印象操作をやって、「野党はバラバラだ、理念がない」というレッテルを貼る傾向がある。

しかし、だれでもよく知っているのは、非常に苦労しながら話し合って共通点を見いだして、選挙協力につなげていく、そして合意できる政策をあぶり出していくことは、世界の多くの国で当然のこととしてやっているということです。

だから、選挙のときには話し合って選挙協力をし、政権をつくるということになれば共通政策をつくって、一緒に政策を進めていく。これは当たり前です。

 いつまでに、どこまでだったら一緒にできるというのは、決して単一の政党にならなくてはいけないとか、みんなで同じ色に染まらなければいけないとか、大政党のいうことに小政党は全部つかなければいけない、ということではないと思っています。

☆ 志位 世界という点では、ASEAN(東南アジア諸国連合)のモットーが「ユニティー・イン・ダイバーシティー」なんです。ASEANの国々は発展段階が違います。先進国もあれば、途上国もある。社会体制も違う。宗教も違う。

まさにダイバーシティー(多様性)に富んでいる。ダイバーシティーに富んでいるわけですが、ユニティー(統一)が非常に強い。TAC(東南アジア友好協力条約)を土台として、地域の平和の安定のために協力し、あらゆる紛争問題を話し合いで解決する。このことを実践しています。

☆ 中野 そうですね。

☆ 志位 国家間の問題と政党間の問題は違うんだけれども、ASEANに何度もうかがって、「ユニティー・イン・ダイバーシティー」はいいモットーだなと思って、最近、野党共闘でも使わせていただいているんです。多様性を大事にしながら統一するっていうのは、世界ではいろんなところで、いま、当たり前になっているんじゃないかと。

☆ 中野 さっきおっしゃった「安倍政治からの転換の三つの方向」の三つ目――「多様性を大切にし、個人の尊厳を尊重する政治」を掲げている以上は、そこにいたる道のりも、多様性を前提にしていくことが不可欠となります。

安倍さんのもとでみんなが沈黙して、服従して、なんでもいうことを聞いていくというやり方に対して、われわれは、議論するときはしながら、そして合意をつくったならば、それを一緒に進めていくという作業を繰り返していくことが、まさにその多様性を尊重しながら、だれもが尊重される、だれもが自分らしく暮らせるような社会をつくっていくための政治の進め方が、必然的に求められるんじゃないかなと思っています。

☆ 志位 それが、一番強いと思いますよ。しなやかで強い。向こうは多様性ゼロで、強そうに見えるけどもろいと思いますね。

―この続きは次回投稿しますー

 

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