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(回答先: 金価格は「ミセス・ワタナベ」の活躍でさらに上昇と専門家 投稿者 gikou89 日時 2010 年 12 月 12 日 21:32:01)
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920008&sid=a8U4XhoX.7UI
12月10日(ブルームバーグ):米ブラックロックの会長兼最高経営責任者(CEO)として、ラリー・フィンク氏はドイツの国内総生産(GDP)を上回る規模の資金の運用を統括する。
世界最大の資産運用会社ブラックロックは、米ウォール街の投資銀行にとって最大のトレーディングパートナーであり、3兆4500億ドル(約288兆円)を管理する巨人だ。同社は今年、これら投資銀に計10億ドルの手数料を支払うもようだ。ニューヨークやニュージャージー、カリフォルニアを含む州の公的年金向けに1兆4000億ドルを運用するほか、アブダビ首長国などの政府系ファンド(SWF)や中央銀行向けに2400億ドルの投資も手掛けている。
ブラックロックは米財務省にとっては、民間部門で金融助言を仰ぐ対象だ。同社は2008年の米保険会社アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)と証券会社のベアー・スターンズの救済後、不良資産に投じられた公的資金少なくとも1500億ドルを運用した。同社の経営にはもちろんチーム運営的な側面があるものの、フィンク氏(58)が指揮を執るブラックロックはウォール街の頭脳になりつつあると、ブルームバーグ・ビジネスウィーク誌(12月13日号)は報じている。
同社の共同創業者で07年に退社したラルフ・シュロースタイン氏は「ブラックロックほど巨大な銀行やSWF、保険会社は存在しない」と語る。現在はエバーコア・パートナーズのCEOを務める同氏は「ブラックロックは現在、世界で最強とは言えないまでも最も影響力の強い金融機関の一つだ」と指摘した。
ほとんど無名
ただ驚くべきことに、ウォール街の外ではフィンク氏もブラックロックもほとんど知られていない。債券取引会社として1988年に設立された同社は金融界ではあたかも全能の神のような存在となったのに、一般社会からは注目を浴びないままだ。著名投資銀行ゴールドマン・サックス・グループにしばしば向けられる軽蔑も、そして称賛も受けていない。
ゴールドマンの資産運用部門はブラックロックと競合しているものの、両社は根本的に違う。ゴールドマンの事業の大半は投資ではなく、トレーディングが占めるためで、同社はまた、幹部が仰天するような巨額報酬をもらうことでも知られている。
これに対してブラックロックは、投資信託や上場投信(ETF)などを活用した年金基金などの機関投資家と個人向けの堅実投資に軸足を置く。自社向けのポジションを取ってもうけるというよりも、資産運用手数料で稼いでいる。
望みは2つ
ただ、ゴールドマンが手にしながらブラックロックが得ていないもので、フィンク氏と共同創業者らが切望することが2つある。それは著名なブランドとしての認識と一般国民から永遠に注目を浴びることだ。
10月のある日の午後、フィンク氏は世界の8900人の従業員を前にニューヨーク・マンハッタンの会議場でこう語った。「われわれには極めて大きな責任がある。運用する3兆4000億ドルの資産だけに集中するのではなく、誰のために運用しているのかをよく考えねばならない。君たちの両親かもしれないし、学校の先生や消防士のためかもしれない。われわれのやっていることは全世界につながっているのだ」と。
そして「ブラックロックのブランドを構築し続けなければならない」と呼び掛け、「いつか、君たちの家族がブラックロックとは何かを理解すると期待しよう」と付け加えた。
危機がきっかけ
ブラックロックが頭角を現すきっかけを作ったのは金融危機。同社のリスク分析、特に債券と住宅ローン担保証券(MBS)のリスクを分析する能力が評価された。同社はMBS市場がまだ小さかった1994年から関連データを収集。この蓄積があったおかげで、銀行幹部や政府当局者らが世界中のバランスシート上に隠された不良資産の恐怖に目覚めた時に、ブラックロックはリスクを分析できる数少ない存在となり、ベアー・スターンズやAIGなどの金融機関救済に追われる米財務省や米連邦準備制度理事会(FRB)を支援する格好となった。
幸運にも恵まれた。資産運用会社は信用危機後の新たな金融規制による影響をかろうじて免れているためだ。もちろん不動産やMBSに投資するファンドでは大きな損失を出したが、ブラックロックは07年以降、影響力を強めて評判を高めた。アナリストらは今年の業績について、47億ドルの収入に対して20億ドル近い利益を見込んでいる。
また、米証券取引委員会(SEC)のデータによれば、フィンク氏は昨年、危機後のウォール街で報酬が最も高いCEOの一人となった。その額は1590万ドル。ゴールドマンのロイド・ブランクフェインCEOは86万2657ドルで、08年の4100万ドルから激減した。
買収に次ぐ買収
ブラックロックをここまで大きくさせたのは買収に次ぐ買収だ。04年にステート・ストリート・リサーチ・アンド・マネジメントを保険会社のメットライフから3億7500万ドルで買収したのを皮切りに、その2年後にはメリルリンチの投信部門を90億ドルで取得。これで資産規模が1兆ドルを超えたが、昨年にはバークレイズ・グローバル・インベスターズ(BGI)も買収した。
ただ、最近は同社をめぐる負のニュースも見られる。今月7日にはマサチューセッツ州の年金基金が同社から10億ドルの資金を引き揚げたが、その理由は運用成績や主要幹部の退社への不満だった。今年1−6月期にブラックロックから流出した投資家の資金は640億ドルで、同社の株価は26%下落した。
こうした状況について、かつてのゴールドマンのようにブラックロックは金融システムへの影響力が大きくなり過ぎたとの指摘や、ウォール街の変遷において避けられない展開だとの声も聞かれる。
経営破たんした米リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの副会長を務めた経歴を持つピーター・ソロモン氏は「一般的に売り手よりも買い手側に影響力が移る傾向があり、ブラックロックのように大規模な投資資金を抱えるところの力は強くなる」と説明。「その力で何をするのかは注目に値する」と語った。
フィンク氏はゴールドマンとの比較を一蹴する。同氏は「ゴールドマンはブラックロックの素晴らしいパートナーでもあり、資産運用事業では激しく競い合ってもいる。当社はカウンターパーティーであるゴールドマンと多くの取引を行っている」と説明。その上で、「展開している事業があまりにも違う。ゴールドマンと同じようになりたいとは思わない」と述べた。
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