http://www.asyura2.com/10/hasan69/msg/561.html
Tweet |
(回答先: 貨幣特権を廃止せよ〜その4 マネーを「創造」する銀行対策 投稿者 JPLAW 日時 2010 年 8 月 22 日 13:54:58)
持ち越し税の効果
(1) 好景気
マネーを持っていても,「税金をとられて損をする」ので,モノ・サービスを買うようになる(または,他人に貸して(株購入など)マネーを借りた人が購入する)。はじめは,非課税預金額一人1,000万円では焼け石に水の金持ちから行動するだろうが,そこから社会全体の生産活動が活発になり,労働市場も改善し社会全体が経済的に豊かになる。
(2) 物価の安定
資本主義の常識では,好景気=物価上昇だが,持ち越し税率の調整により物価は安定する(もちろん導入初期ははじめてのことであるから多少の混乱はあるだろう)。
(3) モノ・サービスの本物志向
マネーの不朽性がなくなった結果,マネーに変わる不朽性を持つ「もの」を人々はマネーで購入するようになる。例えば,老朽化した家屋(都市に散見される今にも崩れ落ちそうな貧相な貸家・アパートを見よ)などは,素晴らしい耐久性・耐震性・耐火性を持った家屋に改修・建て直されるであろう。こうした財産こそ次世代への贈り物としてふさわしいものである。また,マネーより自分の健康を重視する結果,外国産・製の農薬まるけ,添加物だらけの食品より,値段は高いが安全な国内産食品を求めるようになるだろう。
(4) 利子・地代(家賃)の低下と将来的な廃絶
マネーの供給を制限して,マネー不足を作り出し市場での有利な(=まさしく「利」子「有」り)取引をしていた資本家たちは自分の所有するマネーが月ごとに減価する事態に慌てふためく。貸し手を求める者が多くなり「マネーの需給」関係は様変わりする。借りてもらうためには金利を安くする以外方法がない。金利0%(−2%,−3%をあり得る)となったとき資本主義は終焉する。利子の低下は,地代(家賃)の低下ももたらすと期待していいだろう。家賃は,利子を含まないその家屋を建てた費用の減価償却費まで低下すると期待される。
(5) 労働市場の改善と倫理的に嫌われる産業への従事の拒否
今まで,資本は常に労働市場での利子獲得のため労働者の勤労の場を制限してきた。そして,その二次的効果として,
● 人殺しさえ職業として選ぶ人間を生み出した(兵士のこと,米国の兵士募集に応じる者たちの窮状を見よ,日本の高校生の卒業後の進路を見よ)。彼らは資本の最先端で働く者たちであり,二重の悲劇である。
● 「自分は賃金のためだけに働いている。自分の労働の結果,何が起ころうとそれは自分には関係ない。文句があるなら事業家(会社・政府)に言えば良い」という無責任社会を生み出した。
・ 原発で自分たちだけは安全な制御室で働く高給取りの電力会社社員
・ 軍事基地で高給をもらって働く軍属(日本の米軍基地で働く人々のこと)
・ 社会には何の役にも立たず,ただ省益のためだけに毎日役所に通う公務員
・ 生産的なものは何も生み出さない兵器産業で働く労働者
● 一般に嫌われる仕事,身体に危険のある仕事さえ労働市場の外縁部の者へ低コストで押し付けることができる。
・ 生命に直接危険がある原発炉心での作業でさえ人間に行わせることができる(被爆労働)。
・ ラインでの単純作業を毎日,何年間,何十年間も続けさせることができる。
・ 公衆トイレの掃除人は,その尊い仕事に見合う賃金を得ていない。
こういった問題は,すぐには一掃できないだろうが,時とともに改善が進むであろう。なぜなら,もはや資本家による生産手段の労働者への供給制限は,実質的に減価するマネーのためにその行為が難しくなるからである。
(6) そしてもっとも大切なこと〜人間性の回復
もはや誰も余分なマネーのために働かない
世界中で貨幣特権が廃絶された後の未来人の言葉
無課税貯蓄による充分な貯え,幸せな家族と必要にして充分な広さの疲れを癒し団欒を提供する家屋,望めば家族1年分の食糧が得られる家庭菜園。そして,社会の安定。貧困・抑圧・隷従・奴隷根性と戦争が廃絶された世界。外部不経済の徹底した内部化による公平な経済(例:現地の軍隊を使って,第3世界の人々の土地を奪い安価に入手した資源・農産物を先進国が輸入し,先進国の住民が安価に購入して,安楽な生活を営む。この場合,第3世界の人々の経済損失が収支に含まれていない。こういうものを外部不経済という)。我々はこういったものを手に入れた。それだけで充分である。若者は,自分の力で家族・家屋を手に入れるため懸命に働く。結構なことだ。しかし,彼らも必要なものを手に入れた後,さらに余分なマネーのために働くことはないだろう。
我々の経済上の目的は達成された。我々は台風,地震,洪水,干ばつ,火山噴火,…こういった自然の脅威に備えるだけでよい。
昔,人々はマネーを信仰し,マネーを得るためなら,ほとんどどんなこと(戦争,侵略,暗殺,911,経済植民地,民族差別意識・階級意識のでっち上げ,…)でもしたらしい。ロスチャイルド財閥というマネー特権の秘密を古くから知り,それを最大限利用した超富豪がいたらしい。彼らは人々のマネー信仰を利用しただけだ。マネー特権の消滅とともに彼らは誰も話題にしない普通の市民に戻った。彼らも普通の市民に戻れて,今では喜んでいるだろう。
まったく我々の祖先は恐ろしいケダモノだったようだ。しかし,ケダモノから脱するためマネー特権を廃止するだけの知恵を持ち合わせていたのが救いであった。
我々は知っている,二度とマネー特権は復活させてならないことを。
(続く)
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
- 貨幣特権を廃止せよ〜その6 10数年後のNHKニュース JPLAW 2010/8/22 14:00:07
(1)
- 貨幣特権を廃止せよ〜その7 想定問答集 JPLAW 2010/8/22 14:04:40
(0)
- 貨幣特権を廃止せよ〜その7 想定問答集 JPLAW 2010/8/22 14:04:40
(0)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。