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ユーロはさらに20%下落も、長期金利は年末1.0%目指す展開−RBS
http://www.asyura2.com/10/hasan68/msg/862.html
投稿者 gikou89 日時 2010 年 6 月 30 日 00:08:38: xbuVR8gI6Txyk
 

(回答先: 英国に勝ったソロス氏、独批判でユーロ狙い撃ち−スレイズ 投稿者 gikou89 日時 2010 年 6 月 30 日 00:06:58)

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920010&sid=acpLeUv.6WeQ

 6月24日(ブルームバーグ):RBS証券は、ユーロ圏が欧州債務危機を背景に、財政再建と金融機関の資産・債務圧縮による低成長・デフレ圧力に苦しむ一方、ユーロ安は景気・物価の押し上げ要因になると予想する。日本経済は実質金利の高止まりと円高の悪循環が続く限り低成長から抜け出せず、長期金利は今年末に約7年ぶり低水準の1.0%を目指すとの見通しも示した。

  西岡純子チーフエコノミストは23日午後の顧客向けセミナーで、欧州の財政再建に伴い「GDPは伸びにくく、デフレ議論も表面化してくる」と分析。ユーロ・ドル相場は「金利差とインフレ格差、経常収支から推計した適正水準より、なお割高だ」と指摘。「さらに20%下落しても、まだ割安とは言えない」と語った。

  同社の経済見通しによると、ユーロ圏の実質国内総生産(GDP)は今年1.2%、11年も1.3%増にとどまる。米国は3.4%、4.3%。日本は3.2%、1.8%と見ている。ギリシャの財政危機に端を発した債務不安が欧州連合(EU)内の重債務国にも広がる中、ユーロ相場は急落。7日には対ドルで一時1ユーロ=1.1877ドルと06年3月以来、円に対しても1ユーロ=108円8銭と01年11月以来の安値を付けた。

  西岡氏は、低成長・デフレ懸念などがもたらす「ユーロ安は景気を下支えする面もある」と述べた。主な貿易相手国に対するユーロ相場が10%下落すると、GDPを3年目までに1.7%、インフレ率を1%押し上げると推計。ユーロ圏は最終的には、域内経済規模の約3分の1を占め、輸出の対GDP比率が高いドイツがけん引する形で景気回復に向かうと予想した。

        日本の実質金利は「最悪」

  日本経済に関しては、名目金利からインフレ率を差し引いた「実質金利の高止まりが最悪の問題点だ」と強調。他国より実質金利が高いため円高になりやすく、円高が物価の下落を通じて実質金利を押し上げるという「デフレのループ」に陥っていると説明した。「実質金利が高いと、企業の設備投資も伸びない」と指摘。国内景気は世界的な金融危機後、外需主導で持ち直してきたが「平均的な成長率は1%台半ばを目線の置きどころにせざるを得ない」と話した。

  西岡氏は、実質金利を下げるには「円安誘導が効果的だ」と主張した。円安が進めば輸入物価が上がり、インフレ期待が高まると指摘。過去にインフレ期待が急速に高まったのは、08年夏にかけての原油高局面ではなく、政府・日本銀行が巨額の円売り介入を実施した03年だったと述べた。円安誘導の可否は、人民元の切り上げ問題を抱える米国や中国も含めた「国際的なパワーバランスなどによる」と語った。

       長期金利は1.0%目指す展開

  一方、国内債券相場について、福永顕人チーフ債券ストラテジストは、年末に向けて一段と金利が低下する見通しを示し、長期金利の指標とされる新発10年物国債利回りは、「瞬間的に1.0%を目指す動きになる可能性がある」と述べた。実現すれば、日本銀行が量的緩和政策を実施していた2003年8月14日以来、約7年ぶりの低水準となる。新発10年債利回りは24日午前に1.14%まで低下した。

  福永氏は、ユーロ圏の財政危機に関して、「日本の97年初めの状況に近い」と語り、質への逃避やデフレ懸念を背景に、欧米の金融政策引き締め時期がかなり遠のいたとの見方を示した。

  米連邦準備制度理事会(FRB)は22、23日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、欧州危機が米国の経済成長に打撃を与える可能性について言及し、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を「長期にわたり」ゼロ近辺にとどめる方針を示した。

  投資家動向に関して、福永氏は、銀行は預貸ギャップが拡大する中、余剰資金を次第に長い年限の国債に振り向ける環境にあると指摘。また生命保険は、海外の金利低下に加え、為替差損を回避するヘッジコストの上昇により、ヘッジ外債の魅力が低下していることから、外債から円債へ資金回帰を進める可能性があると分析。このため、利回り曲線については、短中期債の金利低下が限られ、長期・超長期債の金利低下余地を探る展開となり、ブル・フラット(平たん化)局面が続くと見込む。

  菅直人内閣は22日、国債費などを除く歳出の大枠を11年度からの3年間については今年度並みの年71兆円以下に抑えるとした「中期財政フレーム」を閣議決定。基礎的財政収支の黒字化を遅くとも20年度までに実現する目標も掲げた。歳入面では個人所得税、法人税、消費税、資産課税など税制の抜本的な改革を行うため「早期に具体的内容を決定する」などと強調。11年度の新規国債発行額を今年度の約44.3兆円以下に抑制する方針も示した。
 

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