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日本郵政人事巡り更迭覚悟「邦夫の乱」
衆院選を間近に控えた麻生内閣に、深刻な「お家騒動」が発生した。日本郵政西川善文社長の進退をめぐり、続投の方針を固めた麻生太郎首相(68)に対し、一貫して辞任を要求してきた“犬猿の仲”の鳩山邦夫総務相(60)が「お辞めいただくのは当然。私は認めない」と、強く表明した。続投に抵抗し続ければ、更迭の可能性もある。この期に及んで麻生氏の盟友が引き起こした「邦夫の乱」。内輪もめの展開次第では、麻生政権へのダメージは計り知れない。
邦夫氏は、「認可権限は私にある。私は認可しない」と西川氏の続投を拒否する考えを繰り返した。「麻生氏の意向と違ってもか」と問われると「国会、国民、正義のため、何で(認可権限を)行使してはならないのか。ほかにどんな理屈があっても私の理屈が通る」と、徹底抗戦を宣言。「(今回の問題で)何で辞めないといけないのか」と反発したが、事実上、閣僚解任も覚悟の上の行動だ。
これまで「かんぽの宿を売却したのは出来レースで不正義だ」と、一貫して交代を要求。自民党内の郵政民営化見直しの動きとも絡み、エスカレートする一方だった。民営化推進派の武部勤元幹事長が「クビなら自民党内のマグマが爆発する」と反撃、党内対立に発展したが、このまま邦夫氏が突っ走れば、党内対立どころか麻生内閣が閣内不一致になってしまう。
麻生氏も頭を悩ませる。日本郵政が先月18日の「指名委員会」で続投支持を決める前は盟友の意向をくみ、奥田硯・日本経団連前会長に後任探しを依頼していたが、民営化の生みの親、小泉純一郎元首相が「阻止」の根回しに動いたこともあり、最近は「株式会社になった会社の社長人事に(政府が)首を突っ込むのはおかしいだろ」と、漏らすようになった。
初代社長の西川氏を交代させれば「改革後退」と批判され、推進派の「麻生降ろし」にもつながる可能性がある。麻生氏は続投容認にかじを切り、邦夫氏が打診した有力財界人の起用も拒否し、続投で早期収拾を図るよう指示した。
邦夫氏の動きには別の思惑も取りざたされる。進退問題で政権基盤が揺らぐのを前提に、兄の鳩山由紀夫民主党代表を巻き込み、政界再編→新党結成に動くのではとの見方がある。鳩山氏はこの日、報道陣に「自民党がほとほと嫌になったのかどうか分からないが、必ずしも政界再編をにらんだ行動とはみえない」と否定的に述べたが、盟友麻生氏が傷ついても続投拒否にこだわる邦夫氏の真意を、周囲は測りかねている。
続投案が示される予定の日本郵政の株主総会は今月29日。麻生氏は今後邦夫氏を説得するが、翻意が無理なら解任せざるを得ず、政権には大打撃。衆院選を前に起きた想定外の「邦夫の乱」は、麻生氏の政権基盤を確実に弱めている。
[2009年6月4日9時8分 紙面から]
http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp3-20090604-502589.html
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