ベルチャ弦楽四重奏団 紀尾井ホール GRFのある部屋 2019年 02月 02日 https://tannoy.exblog.jp/30394201/ ベルチャ弦楽四重奏団 紀尾井ホール
久しぶりに雨やみぞれが降った翌日の2月1日の金曜日は、一転して北風が冷たい寒い日になりました。夕方になると、その北風が服を通して浸みてくるような寒さです。今日は、紀尾井ホールまで待望のベルチャ四重奏団を聴きに行きます。順調に来すぎて、紀尾井ホールの前に着いたのは六時頃でした。さすがに早く、寒さを避けるために、お向かいのホテルの地下街で時間をつぶしたのですが、こういう時の時間はとても遅く流れます。 ホールに戻っても開場までまだ15分もあります。狭いところにいるのも余り好きではないので、表に出ると、丁度パグ太郎さんが来られたところです。よく見るとその前をOrisukeさんが歩いておられました。お二人とも、何時もCD紹介記事等でコメントを交わし合っている中ですが、まだお会いしたことがなかったので、エントランスまで戻って明るいところで、お二人をご紹介致しました。開場時間の10分前でしたが、外は寒いので早めに会場になりました。二階のラウンジで、早速赤白のワインを頼みました。内側から少し暖まってきたようです。
今日のベルチャは現在最高の弦楽四重奏団の一つです。2階席のステージ横の席ですが、真上から眺められるので、音は最高です。その券が、4000円であったのも幸運でした。しかし、2階席の後の方の紀尾井管弦楽団を聴く何時もの席のあたりは、空席がありました。オーケストラに比べて室内楽は、やはり人気が無いのでしょうか?
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今日の席はステージ横の左側の二階席ですから、第一ヴァイオリンの音は、後ろ側の音を聴いています。第二ヴァイオリンは、真上の感じです。ヴィオラは表側、チェロは真正面を向いていますから、全体のバランスとしておとなしめに聞こえるのかもしれませんが、一番近いところで聞いているし、録音用のマイクも目の前にあります。今日の演奏会はNHKが収録していました。どのような音になるかも楽しみです。
プログラムは、モーツァルト、バルトーク、メンデルスゾーンの最晩年の四重奏曲ばかりを演奏します。モーツァルトの四重奏曲KV589は、プロシア王から依頼を受けた三曲の2番目の曲です。無くなる前年の作品で、この三曲以降は、四重奏曲はなく、弦楽五重奏曲になります。
モーツァルトの最初の音から、音の美しさに魅了されました。端正で、透明で落ち着いています。弦楽四重奏団というと、ともすれば元気なところばかりが前面に出でてきますが、音のバランスが絶妙です。不遜ですが、調整した和室の音とそっくりだと思いました。録音マイクの位置のすぐ横から聴いているので、CDの音のように聞こえるのでしょう。その音が会場に登って響いていく音がとてもきれいでした。
ベートーヴェンのレコードは何種類か揃っているのですが、モーツァルトは、五重奏は何種類かあっても、四重奏の演奏は、古い時代のレコードしかありません。アマデウスとかスズケの時代です。そういう印象から聴いても、今日の演奏は、優しく丁寧だと感じました。弦楽四重奏団は、第二ヴァイオリンがリードしていくタイプとヴィオラがヴァイオリンとチェロの橋渡しをしているタイプがあります。ベルチャはヴィオラを中心に音楽が進んでいくタイプですね。第二ヴァイオリンは黒子に徹しています。 そして、第一ヴァイオリンのコリーナ・ベルチャとチェロのアントワーヌ・レデランの技量が飛び出ています。そのチェロと第一ヴァイオリンが旋律をしっかりと歌い上げ、また常にバランスを取っているので、強奏の部分でも破たんしません。ヴィロード様な肌触りのモーツァルトでした。
それが、バルトークになると一変します。ヴィオラの悲しげな旋律が、静かに、深く、モノトーンの世界を作り出します。しかし、その平安が不条理な力にかき消され、チェロの粗野な暴力的でもある旋律の対比が、いかにもバルトークだと感じます。モーツァルトの後に聴いているから余計に、20世紀は複雑で、野蛮だったと思うのです。ただ、ベルチャの演奏は、その不条理は現れるのですが、この世のものではない狂気を直接は表には出さず、次第に苦しくなるような世界に導きます。
休憩は素晴らしい演奏を前に、驚きを皆隠せません。歓談していると、あっという間に、休憩時間は過ぎました。
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これはメンデルスゾーンの絵です。絵も才能がありますね。 第二部は、メンデルスゾーンの六番です。この曲はモーツァルト・バルトークとも全く違って、シューマン風の響きで、執拗な繰り返しが、海からふいてくる暖かい湿った空気のように、気持ちをざわめかせます。モーツァルト、バルトークでは聞こえなかった、どこかロマ風な響きが、先日のコパチンスカヤのようにルーマニア人のベルチャのヴァイオリンから聞こえてきます。そのメランコリックな響きは、終楽章で何かに追われているような痛切な響きに変わります。モーツァルトやバルトークとは全く違う響きです。 アンコールが素晴らしかったです。
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第13番の第五楽章のカバティーナです。ベートーヴェン特有の奥行きの深い響きに変わり、音が重層して行きます。作曲家の個性が鮮やかに浮かび上がり、豊穣な世界に浸かります。演奏は10分近く続き、とてもアンコールとは思えないほど満足しました。 Orisukeさんは、休憩時間にアンコールは、ショスタコヴィッチがかかるのではと言われていました。最新のCDに入っているすごい演奏です。
その通りでした。二曲のアンコールだけで30分ぐらい押しましたから、終了したのは、もう10時近くの時間でした。帰り道は、演奏の興奮で寒さも忘れるほどでした。 素晴らしい晩になりました。
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場所:紀尾井ホール
日時:2019年2月1日(金)開演:19時 出演者:ベルチャ弦楽四重奏団
曲目
モーツァルト:弦楽四重奏曲 第22番 変ロ長調 KV589「プロシャ王第2番」
バルトーク:弦楽四重奏曲 第6番 Sz.114 メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲 第6番 ヘ短調 Op.80 アンコール
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第13番より第5楽章カヴァティーナ
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第3番より第3楽章 Commented by パグ太郎 at 2019-02-03 06:22 x
GRFさん 本当に素晴らしい演奏会でした。まるでセッション録音のような完成度に、ライブの白熱感が乗っている、驚きの演奏でした。その上、自分たちのスタイルを追求するという段階は完全に通過していて、楽曲の本質・個性を際立たせることに集中するという、当たり前でも中々お目にかかれない稀有な演奏だったのではないでしょうか。 また、Orisukeさんとのお引き合わせ有難うございました。ネット上で頻繁にやり取りはあっても、やっとお目にかかることができました。 Commentedby TANNOY-GRF at 2019-02-03 13:01
パグ太郎さん 本当に楽しい晩でした。帰り道は寒さを忘れるようでした。演奏はとても美しく、CDのように完璧でしたね。アンコールを含めて五人の作曲家の本質を現していた演奏です。 Orisukeさんとの出会いが実現できて良かったですね。また、演奏会後の好例の感想会も楽しかったです。次は、四月のヴァンカイクですが、どうでしょうか・・・ Commentedby TANNOY-GRF at 2019-02-03 14:56 このショスタコヴィッチのCDに収録されている、ピアノ五重奏のピアノの音が素晴らしく良いですね。有名なSNAPE島のブリテン・スタジオでの録音ですが、録音する度に、エンジニアは変わります。そしてどんどん音は進化していると思います。DSD録音になった現在は、会場の設定が一番重要かもしれません。アコースティックの優れた静かな会場で、心を落ち着けて録れば、演奏家の実力が現れます。そし手最近の演奏者の水準は本当に上がっているといえましょう。 Commentedby Orisukeat 2019-02-05 00:03 x GRFさん、パグ太郎さん 本当に楽しい演奏会にお誘い頂き、有り難うございました。 4人がひとつの楽器のように完全に一体化した見事な演奏でした。ベルチャさんの真後ろの位置でしたので、メンデルスゾーンで、気合いを入れる部分で腰を浮かせて弾いているのが分かりました。最後のショスタコは本当に最高で、これだけでも「聴きに来て良かったー」でした。 Commentedby TANNOY-GRF at 2019-02-05 09:26 素晴らしい晩になりました。演奏者をみるには、少しつらい位置でしたが、音は最高でしたね。マイクの位置とそう変わらない距離ですから、演奏のバランスも良く、ヴィオラとチェロのうまさが良くわかりました。最後のショスタコヴィッチは、ほんとうの意味でも、アンコールでした。 https://tannoy.exblog.jp/30394201/ ____
2019年 02月 05日 ベルチャと和室のユニコーンの音 https://tannoy.exblog.jp/30400182/ 外は一月ぶりの雨が降っています。水分が大地に浸みていく様子がきもちいいですね。少しだけ窓を開けて、雨の音を聴いたり、窓の隙間から少しだけ吹き込んでくる雨の水滴が、嬉しいですね。深夜過ぎに終わってしまうのが残念です。
と、1月31日の日に書いていたのですが、明日は、もう一回雨が降るようです。また、今週末も雨か雪が期待されています。加湿器の水を補給する間隔が少し長くなりました。一月中は、毎日一回、2Lもの水を補給していたのですから。 木製のバックロードホーンを使っているユニコーンは、やはり湿気の有る無しでは少し音が変わります。カラカラよりは、湿度を45%以上に保っている方が良い音がします。それは微妙のモノです。
先週の金曜日には、紀尾井ホールにベルチャ弦楽四重奏団の演奏を聴きに行きましたが、ステージ横の2階席前方で、真下にステージがあり、横後方から四重奏団の音を聞けました。感想にも書いたとおり、ベルッチャ四重奏団の音は、今まで聴いたどの四重奏団の中でも、一番音がまとまり、どんなときでも破綻がなく、音がうるさく感じることはありませんでした。
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思えば、50年ほど前に上野に巌本真理弦楽四重奏団を聴きに通ってから、すいぶんと四重奏団も聴きましたが、大概が音が荒く、私には、音が汚く聞こえていました。しかし、今回のベルチャ四重奏団は音はあくまでも柔らかく、全力でい弾いているときでも、音が荒くなることはありませんでした。それでいて、モーツァルトはモーツァルトの柔らかさと悲しみ、バルトークは息が苦しくなるほどの、緊迫感と、不条理な苦しみ、メンデルスゾーンは、最愛の姉を失った心の苦しみが、悲痛な心の叫びとなって聞こえてきました。
また、アンコールで演奏されたベートーヴェンの13番の四楽章も、最後のショスタコヴィッチの3番の3楽章も、いすから腰を浮かす程の強奏でも、破綻無く、むしろ心地よく聞こえたのには驚きました。
この演奏は、3月21日に朝5時からのクラシック倶楽部で放送されるようです。果たして、どの曲が放送されるでしょうか?そして音は、どうでしょうか。私の席の同じ高さにマイクがセッティングされていました。上下の二段構えで、上方のマイクは内向きで、そこから1メートルぐらい下がったマイクは並行に、譜面台の中央には、90度開いた近接用のマイクがセットされていました。その近接用の音量を上げずに、並行のマイクから収録してくれれば良い音になるのにと思っていました。
会場でその音を聞きながら、今聴いているユニコーンの音と、ほぼ同じだと不遜にも思っていました。それくらい、今なっているユニコーンは音が良いと思います。自分の音については、どうしても辛口になりがちですが、今回は、我ながら良い音だと感心しています(笑)。
f0108399_22320851.jpg 変わった点は、前に書いたとおり、SPの位置調整につきるのです。変えたDAC用のACケーブルを戻しても、それほど変わりません。不思議なぐらい変わりました。湿気や温度も含め、総合的に何かが前と変わったのでしょう。おとはテーブルぐらいの位置から聞こえます。DDDユニットからは、何も聞こえません。 https://tannoy.exblog.jp/30400182/
_____ 札幌のMさんから GRFのある部屋 2019年 02月 12日 https://tannoy.exblog.jp/30409010/ GRFさん、ご無沙汰しています。札幌のMです。 ぼくも札幌でベルチャー四重奏団を聴きましたので、ブログでのコメントに誘われてちょっと感想を。
たしかに、まさにアンサンブルの極致のようなすごい演奏でした。
最初のモーツァルトなど、第一バイオリンとチェロの掛け合い見事でした。難曲のバルトーク6番も、一寸の破綻なくバルトークのあの悲しみをよく伝えていた気がします(ぼくの前任者の方がハンガリー音楽の専門家で、タートライの日本初の全集盤を編集していて、よく聴いておりました。彼に紹介された「バルトーク晩年の悲劇」は傑作でした)。 f0108399_13151005.jpg
興奮して帰宅してからあの演奏は何だったのかしばらく考えていましたが、一つどうしても自分の中で処理しきれない疑問も残っています。それは、簡単にいうと、凄い演奏だけれど音楽的感動はもう一つだなあ、ということです。 家で、繰り返し、ベルチャーのCDをたくさん聴きました。スメタナやブダペスト、ハーゲン、ターリッヒなどと比べながら。
例えば、モーツァルトの不協和音。ベルチャーのはたっぷり緻密に歌っていますが、スメタナやブダペストのような音楽のコクとか味わいがもう一つ伝わってきません。
1回の演奏会だけではっきりとは言えませんが、どうもこの感想はじわーっと自分のなかでは残っているようです。
それは何なんでしょう? ベルチャーカルテットがテクニック優先だからなんてまったく思いません。ベルチャーさんを中心として皆さんよく歌っています。でも、スメタナやブダペストのカルテットを聴くと、その曲で彼らが伝えたい音楽的情動がじわーっと伝わってくるのです。で、モーツァルトの音楽にしみじみと感動するのです。時には涙しながら。
一昨年から、ほぼ完全リタイアで、暇にまかせて音楽会によく行くようになっています。おもにキタラの大小のホールですが、最近、有名アーティストの演奏でも、音楽的感動という点で首を傾げるのもけっこう少なくない気がしています。例えば、内田光子さんのシューベルトもすごい演奏でしたが、あまりにも重たいシューベルトで、その場ではシューベルトの音楽の良さを感じられませんでした。
逆に、音楽科を出て地元で地道に演奏活動を続けている卒業生たちの小さな会場でのコンサートにも応援旁々よく行っていますが、そういう演奏会で会場の雰囲気や演奏者の思いの伝わり工合で、非常に感動することも少なくありません。
素人っぽい話ですが、次の2点について考え込んでいます。
1 コンサートは、演奏者と鑑賞者との間の親密なコミュニケーションであり(鑑賞者なしの芸術はありえないとはへーゲルがよく見抜いていた近代芸術の本質です)、演奏者が聴き手にその曲の何をどう伝えようとするかが根本的に欠かせないし、そこに感動の有無もあるのではないでしょうか。いくら著名で世界的といわれるアーティストでも、名声だけでもてはやすのは音楽鑑賞の本筋から離れていると思います。
2 これは、ヨーロッパを含めて演奏会体験の豊富なGRFさんにご教示いただきたいことでもあるのですが、会場の問題です。いくら素晴らしいライブでも、会場によってまた会場の席によって全然違ってくるというのは、いつもGRFさんがお書きの通りだと思います。
昨年末、やはりキタラ大ホールで、イザベル・ファウストのベートーベンのコンチェルトを聴きましたが、席を失敗し、遠すぎてさっぱりファウストのバイオリンの清澄さを聴き取れずがっかりしました。夏には久しぶりに五嶋みどりさんとPMFオケを聴きましたが、こちらは最前列の右隅で近いけれどバイオリンの音が上方に飛んでいってせっかくのみどりさんの音さっぱりでした。舞台上部席も良し悪しで、歌ものですとよくありませんね。声って、ストレートに前方に放たれるのでしょう。
それと、最近気がついたことですが、ハーディング指揮パリ管のとき、最初にベルリオーズだったか100人以上の大編成でやったのですが、あとでベートーベンをやったときには、がらっと人数を減らし、5〜60人ほどでやりました。こういうやり方、オリジナル尊重の影響か最近はよくありますが、どうも気になります。確かにモーツァルトやベートーベンの時代の編成はそんなものだったのでしょう。でも、人数をがらっと減らしても、会場は2000人の大ホールで、モーツァルトやベートーベンの時代には考えられない大きさです。大ホールをそのままに、舞台のオケの人数だけオリジナル尊重で減らしてそこにどんな音楽的インティメイトがありうるでしょうか(ハーディング、パリ管の演奏自体はすばらしいものでした。とくにパリ管の艶やかな音色)。
この問題、どう考えどう解決したらいいのかよく分かりませんが、モーツァルトやベートーベンのシンフォニーなど、せめて7〜80人編成くらいは維持した方がいいように思いますがどうでしょう。第一バイオリン7パート、コントラバス6人ほどか。弦楽四重奏などは(多分ピアノソロも)、2〜300人のホールで聴くのがベストなんでしょうね。
家でのオーディオとコンサート三昧の日々、あらためて音楽的感動とは何か、音楽を聴く喜びとは何かに素人っぽい思いを馳せているところです。
札幌のM
f0108399_13200624.jpg 札幌のMさん
こちらこそ、ご無沙汰しています。最近は、札幌出張も少なくなっていますが、それでも蓋つきに一回ぐらいは出かけています。しかし、ホテル事情もあり、大概は日帰りのとんぼ返りばかりです。また、タイミングが合えばキタラホールにも行きたいのですが、いつも演奏会があるわけではありません。毎日何かやっている東京とはやはり違います。
キタラホールでベルチャ弦楽四重奏を聞かれたのですね。確かにあの大ホールは日本でも有数な大きなホールで、マーラーやリヒャルト・シュトラウスなどのオーケストラにあっていますね。ゲルギエフのお気に入りのホールだそうです。確かに、彼のマリンスキーのパワー溢れるオーケストラには、キタラはぴったりだと思います。
しかし、ピアノ独奏やヴァイオリンソナタのようなソロや、室内楽をあの大ホールで聴くのは、エネルギーが届かないようにも思います。室内楽には、紀尾井や浜離宮、青葉台のフィリアとかの数百人程度の定員の小ホールがあっていますね。
また、ホールのどこに座るかによっても音楽の感動が違ってきます。一番前ではバランスが悪いですが、10列以上離れると、大ホールではエネルギーが届いてきません。ピアノ曲は、右側の席を取ります。反射板の影響で、左側は鍵盤は見えてピアノ奏者には参考になるでしょうが、鑑賞する我々には、譜面が見えたり、タッチが見えるのは、私の場合は音楽の印象が薄まります。
実際、会場で、たった一列前後に動いても、左右にずれても音楽の印象は変わります。それは、驚くほどです。演奏会場で音楽を聴くということは、その意味でリスクを追います。その点、録音はベストの状態で録られていますから、装置がよければCDの方が音が良い場合は多々あります。
特に、低域の再生をしっかり考慮された装置なら、演奏会場とほぼお同じ音が出すことも可能です。Mさん、東京に来られる時は、拙宅まで足をお伸ばしください。 https://tannoy.exblog.jp/30409010/
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