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Re: ニュートン力学から二者が導かれるというのは極めて疑問?
http://www.asyura2.com/09/nature4/msg/704.html
投稿者 短足鰐 日時 2012 年 2 月 25 日 20:26:12: 1dEIvwQCPSw5M
 

(回答先: シュレディンガー方程式も相対性理論もニュートン力学で導ける ネットに埋もれた日本人学者の天才的発見 投稿者 エーテル空間 日時 2012 年 2 月 25 日 10:31:36)

 式を詳しくはたどっていないので定性的な所見を述べたい。

 相対性理論(とくに特殊相対性)は、光速度は座標系によらず一定不変という単純な前提から導かれるもので、それを前提しないニュートン力学をいくらひねくっても出てこないのではないかと思われる。

 また、量子力学の基本要素であるプランク定数は実験結果から特定されるもので、ニュートン力学に含まれる物理定数を組み合わせて演算しても出てこないのではないかと思う。ニュートン力学の物理定数から導かれるなら、重力定数(G)などを正確に測定すれば、計算で出てくるはずだ。

 また、投稿で紹介されている従来のシュレディンガーの方程式の導き方より、潮秀樹氏の著作の方が物理的意味がつかみ安いので(少なくとも小生には)、以前の投稿に少し補足して下に再掲した。

 なお、ニュートン力学から求めるという方法をざっと見たが、式の導出過程に
 E=M×Cの2乗
 というアインシュタインの知見が盛られている。この式はニュートンのものではなくアインシュタインのもの(あるいは別の意味が込められているのか)。光速を表すと見られる「c」も他の物理量で置換されて出てくるがよくわからない。また、このcを使ってエイチバー(プランク定数/2π)というのもいつの間にかでてくる。それとなく詐術が施されているように思えるが…。

プランク定数の測定
http://www.shiga-ec.ed.jp/kagaku/05shisets/bake/kiki_phys_10.pdf

  (参照)
シュレディンガーの方程式には、自然界の原理が凝縮されている
http://www.asyura2.com/08/dispute28/msg/212.html
投稿者 短足鰐 日時 2008年7月04日 20:11:57: 1dEIvwQCPSw5M

(文系の方は、式の意味をいちいち考える必要はありません。シュレディンガーの方程式の成り立ちと必然性を感じ取っていただければよいのです)。

 ここでは表題を論考するので、出てくる式の意味はいちいち問わない。
 自然を観察し、各種の実験結果から次の理論式が得られている。
(エネルギーE、振動数λ、運動量p、波長νの間にはプランク定数をhとする)
  E=hν (1)
  p=h/λ (2)
 この関係式をアインシュタインの関係といい、あらゆる粒子の間に成り立つ大切な式である。
 一方、素粒子の質料をmとすると、ニュートン力学からエネルギーと運動量の間に E=pの2乗/2m という関係式がある。この関係式と(1)(2)式を組み合わせると、次の式が成り立つ。
  hν=1/2m×(h/λ)の2乗 (3)

 粒子の性質を現す波動関数ψは、波長と振動数を表す式(3)を満たせばよい。そこで波動関数ψを(3)式の両辺に掛け、少しばかりの微分演算をすると、波動方程式が得られる。
 ih/2π∂/∂tψ=Hψ (4)*
 i;虚数単位
 ∂/∂t;時間偏微分
 ψ;波動関数
 H;ハミルトニアン演算子(エネルギーを求める演算子)

(* オリジナル投稿では式(4)は省略したのでここで追加した)

 この波動方程式を解くと、
 ψ(x.t)=Aexp[‐i(ωt‐kx)]  (5)
 という波動関数の具体的姿が得られる(一次元)。(ω=(hk/2π)の二乗/2m)
 波動方程式を解くことによって波動関数ψのexpの[ ]内のパラメータが確定したことになる(もちろん式(3)を満足させる)。

 ここで、出発点となった式(1)、(2)、(3)には自然の原理が凝縮されているということ。そして数学という強力な言語を用いて(4)式が得られた、ということは自然の原理が保存されたまま、式(4)のなかに反映されているということである。宇宙の法則の一部が式(4)(5)に凝縮されている、と言い換えてもよい。これは強調されるべきことである。
 ここで人類は式(5)という新しい知見を手に入れることができたことになる。

 数学にもまた、自然の原理が濃縮されている。数式を変形(演算)していくということは、数式が自動的に考えてくれることにも等しい(演算の過程で数式はウソつかない)。
 式(3)を目の前にして、日本語あるいは英語、ドイツ語、その他の言語を使っていくら思索を重ねても式(4)を手にすることができなかっただろう。

 言い方を変えれば、シュレディンガーが観念的な思索を重ねて、波動方程式を勝手に書き下した産物ではないということである。勝手に式を書き下したなら、そこに自然の原理が反映することはまずない。

 その後、ψをシュレディンガーは実在する波だと判断したが、ボルンは確率の波だと判断した。シュレディンガーが猫の例え話を持ち出して反論したが、現在ではボルンの考えが正しいと広く認められていることは先に見たとおり。

(参考書)
 「よくわかる量子力学の基本と仕組み」潮秀樹/秀和システム’04年
 

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コメント
 
01. 2012年2月26日 00:57:59 : jthf2lhrP6
「相対性理論はニセ科学」という「雑文」で、この人は次のように述べています。

「空間中には速度の基準となる絶対的な座標系が存在していて、速度は相対的な量ではないことを示す現象なのです」

ですからこの人は光速度一定ということを否定しているわけではないと思います。

それよりも、「光速度は座標系によらず一定不変という単純な前提」という思考の前提となる「座標系」という常識をこの人は疑っています。


>量子力学の基本要素であるプランク定数は実験結果から特定されるもので、ニュ ートン力学に含まれる物理定数を組み合わせて演算しても出てこないのではない かと思う。

プランク定数が実験結果から特定されるのは事実でしょう。
しかしプランク定数とはそもそもエーテル微粒子の質量その他の値から決まるものではないかと思います。プランク定数が実験結果から特定されるのは、この仮説を否定する材料にならないと思います。


> なお、ニュートン力学から求めるという方法をざっと見たが、式の導出過程に
  E=M×Cの2乗
  というアインシュタインの知見が盛られている。

「E=M×Cの2乗とおくと」とこの人は言っています。
MとかCとかはこの仮定以前に定義されています。
それはエーテル粒子の質量とか張力とか、今まで考えたこともない物理量から導かれる量です。
これらの馴染みのない物理量を既知のシュレディンガー方程式という形式に合わせるために、わかりやすく置き換えているだけのような気がしますが。


02. 短足鰐 2012年2月26日 09:13:19 : 1dEIvwQCPSw5M : zqw7Lv8Ckk
 >>01

 貴殿のご指摘は、これからゆっくり考えたいと思いますが、当方と同様、定性的解釈の域を出ていないのではないかと思われます。
 式を丁寧にたどれば、白黒の決着はつくでしょうが、こちらにそのエネルギーがありそうにもありません。

 貴殿でも他の方でもよい、式を丁寧にたどった解釈を期待します。

 >エーテル粒子の質量とか張力とか、今まで考えたこともない物理量から導かれる量です。

 一つだけ指摘します。ニュートン力学にない物理量を持ち込むだけで、もはやニュートン力学の枠からはみ出した理論だと思いますが…。


03. 2012年2月26日 11:02:03 : jthf2lhrP6
>貴殿でも他の方でもよい、式を丁寧にたどった解釈を期待します。

全くその通り、私も誰かにそれを期待します。
残念ながら式を丁寧にたどって解釈するだけの力量は私にはありません。
だからこそ、専門の物理学者の方にそれをお願いしたかったのです。


>一つだけ指摘します。ニュートン力学にない物理量を持ち込むだけで、もはやニュートン力学の枠からはみ出した理論だと思いますが…。

質量ににしろ張力にしろ、ニュートン力学で扱う物理量です。
電磁力のようにニュートンが扱わなかったものではありません。
エーテルという存在が未知なだけで、ニュートン力学の枠からはみ出す理論ではないと思います。


04. 2012年2月27日 01:59:47 : ynSQvzTlvk

「ダビドフ 量子力学 改訂第二版 T」の62〜63頁に似た議論(シュレディンガー方程式の形式的な考察)があり、その後、以下の記述があります。

然しながら、これらの形式的な変換を、シュレディンガー方程式の導出と考えるべきではない。シュレディンガー方程式は、実験で得られた結果を一般化したものである。それは量子力学において導出されるものではない。これは、電気力学においてマクスウェルの方程式が、また古典力学において最小作用の原理(或はニュートンの方程式)が導出されたのではないのと同様である。


05. 2012年2月28日 02:12:25 : jthf2lhrP6
>>04

> 然しながら、これらの形式的な変換を、シュレディンガー方程式の導出と考える べきではない。シュレディンガー方程式は、実験で得られた結果を一般化したも のである。それは量子力学において導出されるものではない。


すみません、意味がよくわからないので教えてください。

シュレディンガーが数学的にシュレディンガー方程式を導いたことを評価しているのですか?否定しているのですか?

また、力学モデルやニュートン力学からシュレディンガー方程式が(形式的にでも)導かれることがありうると言っているのですか?


06. 2012年2月28日 06:51:35 : d1INYqu1to

>シュレディンガーが数学的にシュレディンガー方程式を導いたことを評価しているのですか?否定しているのですか?

実験で得られた結果を数式に纏めたのであり、数学的に演繹したのではありません。

>また、力学モデルやニュートン力学からシュレディンガー方程式が(形式的にでも)導かれることがありうると言っているのですか?

「ダビドフ 量子力学 改訂第二版 T」では、概ね以下の様にやっています。

 古典力学では、もしエネルギーが座標と運動量の関数

 E = F(Pi, Qi) (1)

として与えられるならば、作用積分Sに対する古典的なハミルトン-ヤコビの方程式

 -∂S/∂t = F(∂S/∂Qi, Qi)

への移行は、(1)で形式的な変換

 E → -∂S/∂t, Pi → ∂S/∂Qi

を行うことにより、得られることが知られている。同じ様にして、シュレディンガー方程式

 ih~∂ψ/∂t = Hψ (2)
 (但し、h~ = h/(2π))

は、(1)から形式的な変換

 E → ih~∂/∂t, Pi → -ih~∂/∂Qi (3)

によって演算子方程式へ移行することにより得られる。但し、(1)は座標と運動量の積を含んでいないか、あるいは(3)によって演算子へ移行した後で、互いに交換する様な積のみを含んでいるものとする。この変換の後で、得られた演算子の等式の右辺と左辺の演算子を関数ψに作用した結果を等しいとおくと、波動方程式(2)が得られる。


07. 2012年2月28日 21:02:38 : jthf2lhrP6
>>06

回答ありがとうございます。

見たところ、この日本人学者のシュレディンガー方程式の導出の真偽に直接関係するものではないように思います。
この学者は、h~の値はエーテルの諸物性から導かれるものだとしているようです。


結局、この学者のシュレディンガー方程式の導出過程が数学的に難しいので真偽不明ということなのでしょうか。

この学者は相対論についても革命的な解釈をしています。こちらも正しければ科学史上に残る業績ですが、理解するのに数式が必要なわけではありません。思考実験をすればよいだけです。誰かこれについて言及する人が出てきてもいいと思っていたのですが、いかがでしょうか。

相対性理論はニセ科学
http://www.geocities.jp/ikokunotabinikki/zatubun/soutairon.htm


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