★阿修羅♪ > 国家破産66 > 580.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
日銀の新型オペは応札意欲衰えず、年度末越え資金には一段の需要も 12月24日
(ブルームバーグ):
日本銀行が実施した導入後3回目となる新型オペは、引き続き応札意欲が強かった。超低金利の0.1%で3カ月物の資金を安定的に確保できるためだ。同オペの期日が資金需要の高まる来年3月の年度末を越えれば、オペへの需要は一段と高まるとの見方もある。
この日の新型オペ(全店共通担保、28日−2010年3月23日)は、6兆7100億円の応札が集まり、8021億円が落札された。応札倍率は8.37倍。応札上限額2000億円に対して、案分比率は12%となり、1回目(12.2%)や2回目(11.8%)と同様に低水準で人気が高かった。金融機関1社の最大落札額は240億円だった。
国内大手金融機関の資金担当者は、決まった金融機関が毎回応札する展開になってきたとして、国庫短期証券(TB)で運用し、金利裁定で利ザヤを確保する応札もあるという。
新型オペは、従来のオペと同じ共通担保の範囲内で応札できる。この資金担当者によると、大手金融機関は差入担保に十分な余裕があるとみられているが、地方金融機関などは使用できる担保に限りもあるため、資金需要が強まる年度末越えの通知に応札をしぼっている可能性もあるようだ。
国内金融機関の担当者は、新型オペが年度末越えになれば応札がさらに増え、案分比率が10%を割り込む可能性もあるとみる。
日銀が新型オペ導入で目標とするターム(期日)物金利の低め誘導を図っているが、TB3カ月物は償還日が来年3月の年度末を越えた影響から0.12%台で下げ渋っている。ユーロ円TIBOR(東京銀行間貸出金利)3カ月物も3営業日連続で0.46077%と、下げ止まりが鮮明だ。
市場では、日銀が年度内に追加的な金融緩和に踏み切るとの思惑もある。消費者物価の下落が続き、デフレ懸念が根強いためだ。一方、国内証券のディーラーは、為替相場や株価が落ち着いているうちは、緩和手段の少ない日銀が追加策を打ち出す可能性は低いとの見方を示していた。
現先オペ小幅増額−TB発行日で
日銀はこの日、スポットネクスト物(28日−29日)の国債買い現先オペを22日より2000億円多い2兆円に増額した。オペの開始日がTB3カ月物の発行日にあたり、ディーラーから資金手当ての需要が高まっていたためだ。
オペの開始日にあたる28日は、22日に入札されたTB3カ月物77回債の発行日。同債は償還日が2010年4月7日と、3カ月物としては初めての年度末越え銘柄になったが、落札利回りは低下。国内証券のTBディーラーによると、地銀や大手銀は来年1月から3月に償還されるTBを購入しており、4月償還物は取引業者の在庫が多いという。
国債買い現先オペのスポットネクスト物の最低落札金利は1ベーシスポイント(bp)上昇の0.11%だった。一方、ターム物(28日−1月6日)の現先オペと本店共通担保オペ(25日−1月6日)の最低金利は0.11%で横ばいだった。
東京レポ(現金担保付債券貸借)レートは、28日受け渡しのスポットネクスト物が0.4bp上昇の0.114%になった。もっとも、21日に国債が大量償還されるなか、余剰資金を足元のレポで運用している銀行も多いと指摘され、金利上昇は小幅に抑えられている。
一方、コマーシャルペーパー(CP)買い現先オペ(28日−1月12日)の最低金利も前回比1bp高い0.11%に強含んだ。年末のCP発行増加に伴いディーラーの資金手当ての需要が高まり、応札倍率は2.28倍と2007年8月以来の高水準になった。
翌日物は0.08−0.10%
無担保コール翌日物は0.08−0.10%程度。日銀の潤沢な資金供給を背景に足元資金には余裕がある。短資会社によると、大手行や地銀、信託の調達で0.10−0.105%から開始。0.10%で下げ渋った後、0.08−0.09%に弱含んだ。22日の加重平均金利は0.104%だった。
当座預金が15兆円台半ば、準備預金(除くゆうちょ銀)は10兆円台後半と、日銀の潤沢供給が続いている。21日の国債大量償還で一部の金融機関に資金が偏在しているとの指摘もあるが、準備預金の積みの進ちょく率かい離幅は平均対比プラス5%と順調で、足元の資金調達は総じて落ち着いている。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920018&sid=avd5JbQprB3U