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(回答先: 8.31「ご祝儀相場」の真相民主党政権に夢も希望も抱けない株式市場の本音 投稿者 gikou89 日時 2009 年 9 月 23 日 00:07:21)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090921-00000044-san-pol
□前日本ニュービジネス協議会連合会会長
■民主は腰据え民意に応えよ
ついに鳩山由紀夫代表の民主党を中心とした連立政権が誕生しました。新内閣の顔触れに政権交代のダイナミズムを感じます。総選挙の結果は劇的でした。交流のあった自民党の派閥の重鎮やベテランの先生方が、無名の新人候補にバタバタと倒され、民主党は300議席を超える大勝を収めました。「国民は長く政権の座にあった自民党に飽き、お灸(きゅう)を据えた」と論ずる人がいますが、民意とはそんなに甘いものでしょうか。国民は断固として「チェンジ」を選んだ。しかも、なまやさしい「風」ではなく、歴史に刻まれる「嵐」を吹かせた。私は、そう思います。
長く野党にあった民主党には不安があります。それでも民意が雪崩をうったのは、「このままではだめだ」「とにかく政治を刷新しよう」というマグマ(危機感)が動き、すさまじい地殻変動が起こったのです。その意味で、政権交代は成るべくして成ったのでしょう。
鳩山総理は「生活重視」「脱官僚」をスローガンに掲げ、「政治とは、政策や予算の優先順位を決めることです。私は官僚任せではなく、国民の目線で考えたい。税金のムダづかいを徹底的になくし、国民生活の立て直しに使う」と公約しました。新政権の第一関門は、いうまでもなく総選挙で訴えた歳出改革です。国の総予算207兆円のムダを省き、9兆円を捻出(ねんしゅつ)して子ども手当などの財源に充てる計画です。子ども手当や出産一時金に5・5兆円を投ずる政策は、少子化対策として効果があると思います。税金のムダづかいと天下りを根絶して、新しい財源を生み出すと公約して期待を集めた以上、自民党にはできなかった行政刷新を進めてほしいものです。
心配もあります。オバマ米大統領は8月初めに「景気は最悪期を脱した」と演説しましたが、各国の経済指標を見る限り生産活動は停滞しています。世界経済の鍵を握る米国と中国は莫大(ばくだい)な財政出動で景気の底割れを防いでいますが、最終需要は伸び悩んでいます。
民主党は社会保障や育児・教育政策を充実させ、可処分所得の増加を通じた個人消費の内需拡大によって、景気回復を図ると主張しています。来春から始まる月1万3千円の子ども手当などは、その一例です。その一方で、民主党は来年度予算の概算要求を白紙に戻し、経済危機対策として施行が始まっている今年度補正予算一部執行停止を決めました。日本経済は補正予算によるさまざまな事業によって下支えされている現状ですから、万一、歳出削減が行き過ぎれば、ようやく浮上しかけた景気の腰を折ることにもなりかねません。
衆議院議員の任期は4年。これほどの民意を背にした新政権が短期間で解散するとは考えにくい。とすれば、予算編成が終わる年内は政権の足場固めの時ではないでしょうか。私が主催する勉強会「志太拓世塾」に集う若手官僚も「民主党のマニフェストは今後4年間の工程表が明示され、政権政策の実行手順がわかりやすい」と評価していました。
来年夏の参議院選挙に向けて成果を示したいのはわかりますが、秋以降の景気が懸念されるだけに、経済運営に慎重を期してほしいものです。ここ数年の自民党政権はまったく落ち着きがありませんでした。新政権には任期4年を前提に、日本経済を立て直すグランドデザインを描き、国民の期待に応える政権交代の実を上げてほしいものです。
◇
【プロフィル】志太勤
しだ・つとむ 昭和34年、富士食品工業(シダックス前身)を創業。平成13年シダックスグループ統括持ち株会社としてシダックスを設立し会長に就任。12年から20年まで社団法人日本ニュービジネス協議会連合会会長。静岡県出身。74歳。