★阿修羅♪ > 国家破産64 > 318.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090826-OYT1T00432.htm?from=top
ブラジルが2014年の開業を目指す新幹線計画を巡って世界的な受注合戦が白熱している。10月に示される建設計画の入札条件を前に、日本企業は久々のビッグプロジェクトを獲得しようと売り込みに懸命だ。
トンネル建設など日本が誇る新幹線技術の高さから有力視されているが、韓国やフランスなども官民を挙げた総力戦で臨んでいる。高速鉄道の需要が高まる新興国への売り込みに弾みを付けるためにも、日本側はブラジル新幹線の受注に全力を挙げたい意向だ。
ブラジル新幹線は、14年のサッカー・ワールドカップ(W杯)に向けた社会資本整備の目玉案件だ。初期投資費用は約1兆7000億円。7月に発表された計画概要によると、リオデジャネイロ、サンパウロ、カンピーナスの主要3都市を最高時速約300キロ、2時間半以内で結ぶ。総延長は約510キロで東海道新幹線とほぼ同じ長さだ。
関係者によると、10月に入札条件が示された後、10年初頭に入札を実施し、10年前半にも結果が発表されるとみられる。日本からは三井物産、三菱重工業、川崎重工業、東芝などが共同で入札する見通しだ。
ブラジル新幹線は高低差が大きいため、各車両にモーターを配置して効果的に速度調節できる方式や優れたトンネル技術を持つ日本の優位性が指摘されている。
人口が多く経済発展が著しいブラジルは高密度運行のニーズが高い。この点でも「1時間に最高14本の濃密ダイヤで、ほぼ無事故の運行をこなしている日本の新幹線への評価は高い」(国土交通省)という。
日本の新幹線技術は、2007年に開業した台湾で導入されたほか、中国でも部分的に導入されている。こうした実績を背景に、麻生首相が7月のラクイラ・サミットでブラジルのルラ大統領に新幹線の優秀性をアピール、日本政府も支援する方針を伝えた。
これに対し、韓国の李明博(イミョンバク)大統領、フランスのサルコジ大統領がブラジルを訪問し、PRを行っている。高速鉄道を持つドイツ、スペイン、イタリアなども入札に関心を寄せているとされ、受注合戦は熱を帯びてきた。
高速鉄道は安全でエネルギー効率が高いと評価する動きが高まっており、米国のほかベトナムなど他の新興国でも建設が予想される。新幹線輸出を拡大したい日本の鉄道関連産業は、ブラジル新幹線の受注を重要なステップと位置付け、他国より優れた提案で売り込みを図る方針だ。