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(回答先: Re: 居丈高な中に妙な”苛立ち”も目立つあの人 投稿者 短足鰐 日時 2011 年 12 月 25 日 17:59:38)
いきなり冒頭で「東電とNHKそして専門家と称する人たちがタッグを組んで、もっともらしく見せながら内実はデタラメというひどい番組をつくった」*と大仰にショーアップする。
そして「運転員や管理者たち…に寄り添った解説に終始」と、読者を巧みに釣って行く。
小生は、良心的な番組だったと思っている。番組の軸になっているのは、コンピュータ・シミュレーションによる炉心の暴走である。これに”寄り添って”中央制御室での運転員たちの挙動が写し出されいく。この逆ではあり得ない。
このシミュレーションには複数の専門家も参画した。シミュレーションを動かす初期値をきめるデータも独自取材で集めた。3か月かけて「秒単位」での過程を明らかにしたという。(コンピュータ・プログラムが独自に開発されたものか既存のものを流用したかは不明)
番組の主軸(主役)はシミュレーションである。電源喪失時点からオンになったシミュレーションは炉内の状況を刻一刻と”非情”なまでに伝えてくる。だが、運転員たちは状況を把握する手段を失い、右往左往する。もはや運転員が有能か無脳のレベルを越えた次元での出来事ではなかったか。原子炉は一度暴走すると、まず人類の手に負えない代物だという次元で捉えるべきである。
番組の流れのなかで、事故の進展を防げる可能性はなかったのか、という設定でICの問題が出てくる。番組作りとしては自然に出てくる視点だと思う。運転員が、ICの機能をよく把握し、うまく活用していれば、7時間ほど事故の進行を食い止めることができたのではないかという可能性の指摘である。だが、それ以上を突っ込むことはしていない。
たとえ7時間進行を遅らせることが出来ても、電源が回復しない限り事態は再び進行し同じ結末を迎えたろう。番組作りとしてはこの部分は付け足しだったと思う。
1号機は全電源喪失というスイッチが入ったとき、すでに命運は決まっていたのだ。
配管破断による冷却材喪失を考慮しなくてもこの猛スピードである。保安院の分析でも冷却材喪失は考慮の外であった。田中三彦氏が、厳しく批判をしていたのは記憶に新しい。これを考慮したシミュレーションをやればさらに猛スピードの暴走ということだろう。
政府筋が配管破断や冷却材喪失をまだ認めていない段階で、公共放送NHKが独自に踏み込むわけにはいかないだろう。冷却材喪失を見込まないでも、一旦電源が失われると原子炉というものが、いかに恐ろしい代物(化け物)であるかを十分に知らしめてくれた番組であった。
デタラメなのは、むしろあの人の方である。あの人の煽りには謀(はか)られないよう注意しないといけない。
* 許し難いのは、自分の物の見方こそが阿修羅の定番であり、それで制圧するのが当然のごとき剣幕で振る舞っていることである。”阿修羅天狗熱”病としておく。
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