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宮崎口蹄疫騒動を検証する 第21回
発症率と死亡率にみる驚きの数字(農水省国外向け情報から)
まさか信じられない! 口蹄疫そのもので死んだ家畜はゼロだった!?
URL:http://www.melma.com/backnumber_90715_4968038/
より
ーーーーーー転載ーーーーーーーーーーーー
(改行と「(中略)」あるので、全文は上記のURLを参照してください。)ーーーーーーー
宮崎口蹄疫騒動を検証する 原田 和明
第21回 「宮崎口蹄疫禍」の発症率
国際獣疫事務局(OIE)のホームページに、農水省が提出した「宮崎口蹄疫禍」
フォローアップレポートが掲載されています。その中に、日本では公表されな
かった発症率(=有病率※そのとき異常が認められた家畜の割合)、死亡率、
致死率が牛、豚、水牛、ヤギの種別ごとに表記されています。
フォローアップレポートは発症が確認された4月20日の速報から始まって、7月
28日の第15報まで、計16報が公開されています。そのうち、患畜の報告は第10
報までです。
http://www.oie.int/wahis/public.php?page=single_report&pop=1&reportid=9155
農水省が OIEに報告した、豚と牛に関する発症率、死亡率、致死率を以下に示
します。
Report No.(報告日) 豚 牛
(発症数/飼育数) (発症数/飼育数)
(発症率/死亡率/致死率) (発症率/死亡率/致死率)
No.1(4月23日) 0/2 12/326
(0%/0%/0%) (3.68%/0%/0%)
No.2(4月28日) 5/486 13/2021
(1.03%/0%/0%) (0.64%/0%/0%)
No.3(5月5日) 25/31839 9/515
(0.08%/0%/0%) (1.75%/0%/0%)
No.4(5月12日) 45/46237 64/3375
(0.1%/0%/0%) (1.9%/0%/0%)
No.5(5月19日) 31/39040 76/2879
(0.08%/0%/0%) (2.64%/0%/0%)
No.6(5月26日) 44/22920 132/13661
(0.19%/0%/0%) (0.97%/0%/0%)
No.7(6月2日) 11/8628 57/9210
(0.13%/0%/0%) (0.62%/0%/0%)
No.8(6月10日) 22/15072 30/1404
(0.15%/0%/0%) (2.14%/0%/0%)
No.9(6月15日) 10/9908 18/3708
(0.10%/0%/0%) (0.49%/0%/0%)
No.10(6月23日) − 4/281
(1.42%/0%/0%)
****************************************************************
合計 238/220369 479/40755
(0.11%/0%/0%) (1.18%/0%/0%)
ここで、致死率と死亡率とは何が違うの?という疑問がありそうです。死亡率
はその期間に死亡した割合、致死率は百科事典マイペディアの解説では、「致
命率とも。ある病気の罹患(りかん)者中,その病気で死亡する者の割合(百分
率)。伝染病統計では,1年間の患者数に対するその年の死亡者数の割合で示
す」とあるところから、ここでは、口蹄疫の患畜、疑似患畜と判定された家畜
の中で死亡した割合ということになります。死亡率は飼育されている家畜の中
で死亡した割合。
フォローアップレポートでは、
★
家畜伝染病予防法に基づいて殺された家畜は26万頭余りにのぼるけれども、
口蹄疫そのもので死んだ家畜は 1頭もいないという事実が語られているわけですが、
★このことは国内では公表されていません。
農水省は国内では恐ろしい伝染病のようにアピールする一方、外国向けの発表
では「今回の口蹄疫は口内炎程度の軽い病気」であることを認めているように
思われます。
そういうと、口蹄疫で死ぬ前(重症になる前)に殺処分をしたから、死に至ら
なかっただけではないか?という反論がありそうです。
しかし、今回の宮崎口
蹄疫禍は殺処分数が多すぎて、順番待ちの間に症状が回復したという話は何度
も紹介しました。49頭の種牛の殺処分が遅れていることを知って山田農相が激
怒したり、仙谷官房長官 名で「6月20日までにメドをつけろ」との文書が出て
いたことが明るみに出たりと、決して殺処分は迅速に進んだわけではありませ
んでした。それでも、口蹄疫で死亡した例はないことを農水省は正式に認めた
と考えられます。
フォローアップレポートでは発症率は豚で0.1%、牛で1.2%ということですが、
PCR検査は各農場で3〜5検体しか実施していませんから、ここでいう発症数は、
獣医が見た目(臨床判定)で異常を認めた家畜の数を示していると考えられま
す。この数値も国内では公表されていません。ここでは、フォローアップレポ
ートがいう「発症率」とは、風邪や下痢なども含めた「口蹄疫類似症状」が見
られた家畜の割合と考えることにします。
では、どれくらいの家畜が口蹄疫に罹っていたのかはわからないのかというと
そうでもありません。8月25日に 農水省の疫学調査チームが、それまでまった
く隠されたままだった抗体検査の結果の一部を、中間概要の中で公表したので
す。公表された抗体検査の結果から、宮崎県の家畜が口蹄疫に罹っていた割合
を推算してみます。疫学調査チームの中間概要から以下引用。(全文は末尾に
添付)
(中略)
となりました。
つまり平均して考えれば「0.2〜0.3%の家畜がこの春宮崎で口
蹄疫を含む類似の症状を発症したが、2〜3%の家畜は既にかつて口蹄疫に罹っ
たことがある」というのが今回の「宮崎口蹄疫騒動」の実態だったと推測され
ます。おそらく、これは 宮崎だけが 特別だというわけではなく、他府県でも
PCR検査や抗体検査をすれば同様の結果になるのではないかと推測されます。
今回これほどの大惨事になったのは、まず、(1)農水省が宮崎を口蹄疫ワクチ
ンの実験場に指定したこと、そして、(2)農家と獣医師が正直に報告したこと
で、農水省の想定外の規模に膨れ上がってしまったのではないかと考えられま
す。
宮崎がワクチンの実験場となった特段の理由は見当たらず、「10年前の口蹄疫
騒動も宮崎だったから」くらい程度の理由ではないかと思われます。
当然、「農水省が宮崎をワクチンの実験場にした」という説を陰謀論で片付け
る向きもあるでしょう。しかし、農水省によって宮崎が実験場とされたための
口蹄疫禍ではなかったとすると、農水省疫学調査チームは、最終報告において、
口蹄疫ウイルスがなぜ宮崎県にだけ侵入して、なぜ宮崎県から外に出なかった
のかを合理的に説明しなければなりません。
(参考)--------------------------------------------------------------
口蹄疫の疫学調査に係る中間的整理(概要)
(中略)
中間概要全文は以下参照。
http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/douei/pdf/100825_1-01.pdf
ーーーーーーーーーーー以上ーーーーー
DATE:2010/10/09
URL:http://www.melma.com/backnumber_90715_4968038/
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