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(回答先: 世の中の大半はエリートではないし、多くの生徒はそんなに勉強しない。学校の問題は学校では解決できない。 投稿者 東京音頭 日時 2008 年 10 月 25 日 00:48:55)
東京音頭さん、こちらこそご無沙汰しております。
まずは激変する地方都市での教職生活、気苦労お察し申し上げます。
さて現在の地方都市といえばバブル崩壊後空洞化とファスト風土化の影響を受け、昭和日本の原風景にでてくるような共同体など消えてなくなり、変わって(日米構造協議SIIでの合意により不要不急の愚劣極まりない公共工事を強要した結果できた)道路と東京・外国資本量販店が進出して、「物は溢れていても文化が無い(「三浦展「ファスト風土化する日本」)」状態にあるといわれています。
そのような中、現在の地方都市公立中学生といえばバブル崩壊後に生を受け、文化ではなく物が溢れかえる土地で
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http://www.sweetnet.com/mariamontessori.htm
“The hand is the instrument of the mind.”(Dr. Maria Montessori)
「手は心の道具です。」
ねじを回す。布切れにボタンを縫い付ける。ニンジンを切る。掃除するetc....
子ども達は実際に自分で参加できるときに、より集中力を示し、やる気を起こし、心の平穏を得、満足感にひたり、結果的により早く学びます。心と体を同時に刺激することにより、子ども達は疲れるどころか、すがすがしい気持ちになるのです。
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などという体験などとは無縁のまま成長してきたのでは、と推量いたします。
だとすればですが、東京音頭さんが帰国されてからの投稿を拝読していて(根拠はありませんが)ふと感じたことは、現在の地方都市の公立中学生は物と刹那的な娯楽だけをふんだんに与えて育てれば、あるいは家庭の生活苦などといった事情で子供に手を回すことができなければ、(失礼な言い方ではありますが)どこまで堕ちるか、というようなある種の実験台にされているのではないか、と思うこともあります。それなら、確かに勉強で競争する以前の中学生が多数いても不思議ではないのかもしれません。
それにしても、これまで散々書いてきた都市部での受験狂育や、地方の衰退による公教育崩壊など、日本にまともな教育などほとんど存在しないのかと暗澹とした気分にさせられます(ま、公教育はすべからく愚民化手段、と言ってしまえば終わりかもしれませんが…)。
>私は、日本の経済構造をもっと変えていくべきだと思います。
同意いたします。全ての中学生に高等教育が必要かと聞かれれば私も必要ないと考えますし、何よりも勉強の嫌いな中学生は腕一本で生計を立てられる社会を構築した方が望ましいですが、理想を言えばそれにはまず「ファスト風土化」の流れを逆転させ、
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このような実に忌まわしい弊害をきれいさっぱり一掃されてはどうでしょうか。農場や家屋を壊したものはすぐにそれを再建するか、新しく建てようとする者に所有権を譲渡させるような法律をお作りになってはいかがですか。金持ちたちが一切の物資を買い占めたり、先買いをしたり、独占権を獲得して、市場を思いのまま支配したりするのを許してはいけません。それから農業を復活させ、織物業を再開したいものです。そうすれば、今まで泥棒をしていた連中とか、今でこそ浮浪人であり、あるいは無為徒食の居候であるといった連中も、生業に就くことによって有意義な生活をおくることができるようになります。お国のこの宿弊に対して何か対策を講じない限り、あなた方がいくら罪人を厳刑に処したところで、何ら自慢の種にならないと思います(トマス・モア「ユートピア」)
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というような地方都市を再建するべきだと思いますが、これは教育の問題ではなく、また何よりもこのような政策を行う時間が残されているかどうか、疑問です…