★阿修羅♪ > 社会問題6 > 220.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
(回答先: Re: 学校の問題は学校では解決できない− 地方公教育再建は地方都市再建でもある 投稿者 こげぱん 日時 2008 年 10 月 28 日 00:23:40)
少しテーマからは外れますが、カラオケに入り浸る中学生も、このような黒人ラッパーのようになれば、あるいは救われるかもしれませんが…
--
http://ameblo.jp/sunshine-berkeley/day-20081027.html
アメリカ社会の底辺から見た金融危機
テーマ:社会
(by sunshine)
アメリカ発の金融危機に世界が大揺れに揺れている昨今、先日また二つ、庶民の店が閉鎖や倒産においこまれた。ひとつは庶民向けデパートメントの「マーヴィンズ(Mervyns)」でベイエリアの町、ヘイワードを本拠とし、カリフォルニア州に26店舗を展開。そのうち11店舗を閉鎖に。そしてこのうち4店舗がベイエリアにある。特にカジュアルの衣料品が安くて、私もずいぶんと利用させてもらった。
http://www.mercurynews.com/ci_10191226?source=most_emailed
そしてもう一つは「シュー・パビリオン(Shoe Pavilion)」というイースト・ベイ(オークランド、バークレーなどサンフランシスコの東湾にある町)のリッチモンドという町に本拠を置くシューズ店が破産。カリフォルニア州のほかにアリゾナ、ネバダ、ニューメキシコ、オレゴン、テキサス、ワシントンなどにある合計64店舗をすべて閉鎖することになった。この店は29年前に開業、最盛期には114店舗もあった。
http://www.bizjournals.com/sanfrancisco/stories/2008/10/20/daily38.html
ベイエリアにはこの店がいたるところにあり、ベイエリアの住民なら(特にサンフランシスコやイースト・ベイ)なら誰でも知っている、安くて、品数も豊富な店だった。この店には私自身、個人的な思い出があり、それだけに今回の倒産のニュースにはやりきれない思いがしている。
昨年暮れ、この店がセールをしていたので私はイースト・ベイにある店に行った。本物のラム・スキンのブーツがわずか38ドルだったので、それを買おうとし、そばにいた20才前後ぐらいの黒人男性の店員に「これの色違いはないか」と聞いた。ワイシャツにネクタイ姿の彼は愛想よくうなずき、さっと奥へ引っ込んだかと思うとすぐに小走りで色違いを持ってきた。
その時、店内に大変センスのいいジャズをバックグラウンドに、軽快で歯切れのいいラップが流れていたので、「このラッパーは誰?」と聞いた。彼は少し恥ずかしそうにはにかみながら、「自分だ」といってほほ笑んだ。
「おお、マイ・ゴッド!これ、君?」というと、「ええ、そうなんです。店のマネジャーに頼んで、僕達が作ったCDを流してもらっているんです」といった。
「音楽で食べていきたいけど、なかなかそれは難しいので、ここでパートタイマーをやりながら、週末、クラブでライブをやったり、教会で歌ったりしながら、このCDを作ったのです。これ、気に入りましたか?」
「もちろん! 音楽のテイストがいいし、あなたのラップもメッセージがこちらに伝わってくる。すごいじゃない!でも、マネジャーもいい人だね。黒人?」
「ううん、白人です。でも本当にいい人でね、元不良で高校中退、母子家庭で兄は刑務所に入っている自分を雇ってくれたんです。そして自分も昔、ギタリストになりたかったけど、諦めたのでお前は頑張れと言ってくれました」
「ジャズを演奏しているのは教会の仲間です。今、僕はここで働きながら、夜間の高校に通っています。ここでの給料は母と妹の生活費の足しになると母からも感謝されています」
彼は目を輝かせながらこう話してくれた。今回の倒産で、あのラッパーはどうなったのかと思うと胸が痛む。
10月18日付け、サンフランシスコ・クロニクルによるとカリフォルニア州の9月の失業率は7.7パーセント。現在はさらに高くなっていることだろう。
http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?f=/c/a/2008/10/17/BUH813JJIA.DTL
今回の金融危機は社会の底辺にいる人々の生活を直撃しているが、その典型的な例が慈善事業費の削減によって、貧困層のシニア達への影響だ。サンフランシスコの中心、ユニオン・スクエアー近くにオファーレル通りというのがあるが、このあたりはテンダーロイン(Tenderloin)地区と言って、低所得層や貧困層の人たちが住んでいる地区だ。ここにカリー・シニア・センター(Curry Senior Center)という老人センターがあり、毎日、ボランティア達が低所得・貧困層のシニアに朝食の無料サービスを行ってきたが、今回の経済危機の影響で、寄付金が減少、とうとう朝食もかつてのピーナツ・バターのトーストからトーストだけになってしまった。それでもこれだけの人々が毎朝、並ぶ
senior
http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?f=/c/a/2008/10/09/BUBB13DNHL.DTL
またサンフランシスコ市内にはマリナ地区というおしゃれな地区があり、小さな洒落たブティックやレストラン、趣味の店、エステ・ショップ、美容院、フィットネス・クラブなどがあって、少なくとも昨年末ごろまでは、週末ともなれば近くに住むヤッピー達が仲間と朝食会を開いたり、ネイル・ショップやエステ・ショップが朝9時に満杯というような状況だったが、現在の様相は打って変わって、外で仲間とレストランで朝食をとる人も減ったとそこに住んでいる友人が言っていた。
現在、あの地区のオーナー達は”いまだかつてない不景気”にどう立ち向かうか、どう客を呼び込むか皆で知恵を振り絞って考案中だとか。ユニオン・ストリートなどでは、よく週末にイベントをやって、客の呼び込みをやっていたが、それもなかなか通じなくなってきたようだ。
http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?f=/c/a/2008/10/05/BUL8139R7D.DTL
しかしながら不思議なのは、これだけ不景気になっても家賃は決して低くならないことだ。ワン・ルームのスタジオ・アパートメントが最低でも約千ドル以上、ワン・ベッドルームが約1,500ドル以上。これを機に儲けてやろうとしている浅ましい輩がいるものだ。ベイエリアではとても生活できないとアリゾナ州フェニックスあたりに移住した人が多いが、今度はフェニックスの中国系人口が増えすぎて、移住制限の条例を作ったとアリゾナに住んでいる友人が言っていた。
うろついてもだめなものはだめ。人生はどうにかなるものだと思いながら、現在進行中の出来事をクールに見てやろうと思っている。が、しかし、あの黒人のラッパーはどうなったか。あのような若者がごまんと黒人コミュニティーにはいるわけで、それを思うと人生の不条理を思わずにはいられない。