★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK56 > 560.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
(回答先: 立花隆さんの「メディア ソシオ-ポリティクス」の海外アーカイブを阿修羅のスレッドでまとめて保存してくれないかと、。 投稿者 ROMが好き 日時 2008 年 12 月 05 日 18:06:37)
第21回 日本経済も血を流す アメリカとの軍事同盟許すな! (2005/06/10)
http://web.archive.org/web/20051231032541/http://nikkeibp.jp/style/biz/topic/tachibana/media/050610_usbase/
2005年6月10日
しばらく前から、アメリカでは大ニュースだが、日本でほとんど無視されているニュースが、アメリカ国内の軍事基地が大幅削減されるというニュースである。
全米各地にある基地のうち主要基地33を閉鎖し、29基地の兵力を削減するという。
理由はそれらの基地を維持しつづける予算が足りないということにつきる。
それらの基地を閉鎖することによって、アメリカの軍事予算は、年間50億ドル(約5350億円)削減され、20年間で480億ドル(約5兆1360 億円)を節約することができるという。アメリカの軍事費は、年間約3000億ドル(約32兆円)だが、イラク、アフガニスタン戦争の戦費(両者いっしょの特別会計になっている)がすでに1700億ドル(約18兆円)をこえており、全軍事費の6割近くになっている。しかも、その額は刻一刻ふくらんでいる。
ここをクリックすると、Cost of Warのページにつながり、アメリカのイラク戦争経費がどれほどすさまじい勢いで増えつづけているか、リアルタイムの戦費カウンターで見ることができる。
これほどの勢いで戦費が流出しつづけていては、締められるところを少しでも締めるほかないということで、国内基地の閉鎖になったのである。
軍事費増大によって経済は破綻する
……………………………………………………………………
古来、軍事力によって世界の覇権を握った大国は、どこかの時点でとめどなく増大していく軍事費に経済的に耐えられなくなって崩壊している。かつての日本も戦争で軍事的に敗れる前に、実は経済的に崩壊しており、勝つことは不可能だった。
かつて大海軍によって世界の七つの海を支配していた大英帝国が、第1次世界大戦と第2次世界大戦の二つの大戦によって経済的に転落していったのも、結局は、その軍事費に耐えきれなくなったからだ。
第2次世界大戦で世界の覇権を握ったアメリカも、ニクソン政権時代、ベトナム戦費の流出に耐えきれず、国を傾けさせた(1971年ドル切下げ)。
いままた戦費の出血が絶え間なく増大していく中で、世界的にドル不安が頭をもたげている。
日本も憲法第9条を改正して、集団的自衛権の行使を認めてしまうと(日米同盟を完全な軍事同盟にしてしまうということ)、アメリカによるアメリカのための戦争に、日本人の血を流すことが求められると同時に、アメリカの流出する戦費の肩代りをもっともっと大きく求められることになる。つまり日本経済もまたアメリカといっしょに、出血をつづけることが求められるのである。
憲法第9条を守り抜き、アメリカが何をいってきても、「日本には憲法第9条があるので、アメリカの戦争への協力はここまでしかできません」と断りとおすのが、日本の国益というべきである。
立花 隆
評論家・ジャーナリスト。1940年5月28日長崎生まれ。1964年東大仏文科卒業。同年、文藝春秋社入社。1966年文藝春秋社退社、東大哲学科入学。フリーライターとして活動開始。1995-1998年東大先端研客員教授。1996-1998年東大教養学部非常勤講師。
著書は、「文明の逆説」「脳を鍛える」「宇宙からの帰還」「東大生はバカになったか」「脳死」「シベリア鎮魂歌―香月泰男の世界」「サル学の現在」「臨死体験」「田中角栄研究」「日本共産党研究」「思索紀行」ほか多数。講談社ノンフィクション賞、菊池寛賞、司馬遼太郎賞など受賞。
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK56掲示板
フォローアップ: