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(回答先: Re: シュレディンガーは「実在波」の立場で、「確率波」の陣営に反論した 投稿者 短足鰐 日時 2008 年 6 月 30 日 20:10:10)
さらに正確を期しましょう。コペンハーゲン解釈は広くは、@「相補性」の考え方(ボーア)、A波動関数を「確率振幅」とする見方、になるようです。町田氏は、このコペンハーゲン解釈の内の「相補性」が実験によって否定されたことを指摘しています↓。
Aの「確率振幅」とする見方は、「ボルンの確率解釈」と呼ばれるが、量子力学の解釈問題というレベルのものとは次元が違うので”解釈”という呼び名は適当でなく、「量子力学の確率則」あるいは「確率規則」とでも呼ぶ方が誤解の恐れが少ない、として、こちらはオーソライズしています。
竹内薫氏も、この波動関数を「確率振幅」とする見方は、今ではボルンの主張が正しいことがわかっている、としています。この点は、シュレディンガーの反論にもかかわらず、ボルンの側に軍配が上がっているということになります。
『量子力学の反乱』から
〈ラオホの実験〉
ラオホらの実験はまた、(二つのプリズムを波長より狭く接した)一つのだけの装置だけを用い、1個の光子だけの状態を使って、光子が“波動性”と“粒子性”を同時に示すことを明らかにした。この実験そのものが、1個の観測では波か粒子かどちらかしか出現しないというボーアの相補性を明白な形で破っている。(第7章)
(参考書)
1.『量子力学の反乱』町田茂→p50&p145
2.『よくわかる最新量子論の基本と仕組み』竹内薫→p28