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「東洋思想」を再定義し、21世紀の世界に発信していく気概を持つべき
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投稿者 仁王像 日時 2008 年 5 月 11 日 21:43:57: jdZgmZ21Prm8E
 

(回答先: キリスト教は邪教です!/ニーチェ 投稿者 仁王像 日時 2008 年 5 月 11 日 20:16:59)

(前掲書から引用つづき)

〈キリスト教はイエスの教えにあらず〉
・キリスト教会が、自分たちの宣伝に都合がいいように、イエスをどんどん変えていったからです。『新約聖書』の世界はほとんど病気。
・私はイエスを狂信的な人間だとは思っていません。イエスが説く信仰とは、闘いとるものではなく、はじめから「ある」のです。イエスの教えの中には「罪と罰」や「報い」といった考え方がないことです。神と人間との距離関係はすべて取り払われている。イエスは「罪」「罪の許し」「信仰」「信仰による救い」といったユダヤ教の教えをすべて否定しました。
・キリスト教の歴史は、イエスが十字架の上で死んだ以後、その根本にある象徴主義をゆがめ続けてきた歴史なのです。キリスト教は、頭の悪い人たちの間にどんどん広まっていきましたが、同時に教えをどんどん簡単で俗受けするもの、野蛮なものに変えていったのです。
・キリスト教は、現実に反抗するという本能を持っています。それがキリスト教の根っこです。キリスト教は諸悪の根源です。キリスト教は、人間にとって害があるからこそ、力を持つ宗教なのです。低劣な人間のための教義は、人を低劣にするのです。
〈戦争を生み出す『新約聖書』〉
・キリスト教を批判しているからといって、私たちは歴史や自然の背後に神を見出さないわけではありません。そうではなくてキリスト教会が「神」と呼んできたものがニセモノだと言っているのです。その「神」は単に考え方が間違っているというレベルではなくて、人間性への犯罪なのです。私たちはそんな神を認めません。
・キリスト教を信じることは、科学を否定することなのです。『聖書』の冒頭に出てくるお話は、科学に対する神の恐怖心が描かれています。人間が科学的になれば、僧侶も神々もおしまいですから、キリスト教は科学を禁じたのです。科学は最初の罪であり、原罪であるというわけです。
 (それでも)人間は考えるのをやめなかった。そこで、今度は神は戦争を作りました。民族と民族を分断させ、人間がたがいに攻撃しあい、絶滅するように仕向けたのです。だからこそ、キリスト教の僧侶たちは、いつも戦争を必要としたのです。戦争は科学の発達を妨害するからです。
・キリスト教の僧侶たちは科学の危険性に気づいていました。科学は…健康的な考え方だからです。科学は幸せな世の中でのみ発展します。だからこそキリスト教の僧侶たちは、科学の発展を妨害するために人間と不幸に導こうとするのです。彼らのゆがんだ論理は「罪」というものを作り出しました。「罪と罰」「道徳的世界秩序」といった考え方が、科学を抑え込むためにでっちあげられたのです。「考える力」を壊すこと。これは人類に対する最大の犯罪です。
〈敵はキリスト教なり〉
・カントも同類で、キリスト教の僧侶と同じ論理を使っているのです。そのカラクリをまとめると、
 人間は何が「善」であり、何が「悪」であるのかを、自分では知ることができない。それで、神は「神の意志」を人間に教えたのである。僧侶はウソをつかない。それなので、僧侶は神の代理人となって「真理」を語るのだ。「律法」「神の意志」「聖なる書物」「霊感」などは、僧侶が権力を握るための道具であり、すべての僧侶的な組織で見られます。
・キリスト教が汚いやり方で否定的に扱っている、「生殖」「女性」「結婚」といったものは、『マヌ法典*』では真剣に、おそれ敬いながら、愛と信頼を持って取り扱われています。『マヌ法典』はキリスト教とは正反対です。女性に対して、これほど多くの思いやりと好意が書かれている書物を私はあまり知りません。『マヌ法典』を書いた聖者たちは、女性に最大限の礼儀を心得ています。
 *)マヌ法典;バラモン教の法典。紀元前二世紀から紀元二世紀の間に成立。
・キリスト教は世界を破壊しつくしてしまった。十字軍の騎士たちは、むしろその前で頭を下げなければならない相手と戦いました。イスラム文化に比べれば、19世紀のドイツ文化ですら、きわめて貧弱で、遅れているものなのですから。もちろん、十字軍の目標は金品を収奪することです。十字軍とは、高級な海賊にすぎないのであう。
〈ルネッサンスは反キリスト教運動〉
・ルネッサンスとは、キリスト教的なあらゆる価値を転換させることにほかなりません。キリスト教の反対の価値、つまり高貴な価値が勝利をもたらすように、最高の知性が集まってくわだてられた試み。この偉大な闘いがルネッサンスなのです。

〔臭うぞう〜〕
 明治の「元勲」たちは、まさに「世界基準」の西欧政治思想を学び実践したからこそ、日韓併合し、日清戦争、日露戦争をふっかけ(あるいは操られ)、その後に大東亜戦争という大どんでん返しで奈落の底に突き落とされたのではなかったのか。
 生兵法は大怪我のもと。われわれ東洋人は、インド・中国を源流とし日本でもそれなりの変貌を遂げた東洋思想を「世界基準」として再定義し直し、21世紀の世界に向かって発信していく気概を持つべきである。
 われわれは、熟成して芯まで黄色くなったバナナでよいのだ。

 副島教授は、少年時代にすでに白人思想に敗北し、それと対峙しもがきつつ長じる過程でバナナ化してしまったと考えられる。奇体な犠牲者の見本になってしまって、お気の毒なところもある。まかり間違えばこんな奇怪な姿になるということを、われわれに対して身をもって教えてくれたことになる。

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