★阿修羅♪ > 文化1 > 214.html
 ★阿修羅♪
広瀬隆紹介(5) 広瀬さんの現代史研究方法
http://www.asyura2.com/08/bun1/msg/214.html
投稿者 JPLAW 日時 2008 年 8 月 29 日 01:02:07: 8Qw.LQgdpBEaI
 

(回答先: 広瀬隆紹介(4) 『赤い楯』の熱心な読者は海外業務に携わるビジネスマン 投稿者 JPLAW 日時 2008 年 8 月 29 日 00:27:06)

広瀬隆紹介(5) 広瀬さんの現代史研究方法
「地球の落とし穴」P63〜P65
前回投稿「広瀬隆紹介(5)」で「単行本より,古本が安くてお勧めです。」は「文庫本より,単行本の古本が安くてお勧めです。」の間違いでした。

 私が、海外の企業について調査しはじめたのは十数年前、すべて国会図書館と東京都立中央図書館にある。“ムーディーズ”の企業年鑑による体系的な調査からであった。
 この企業年鑑は、“金融・銀行編”“産業編”“輸送業編”“公益事業編”“外国企業編”などに分類され、すべての企業について、沿革から業務内容、重役リスト、メインバンク、債権・債務状況、子会社の買収・売却史などを詳細正確に記載、毎年ニメートルにもおよぶ厚さの英文資料として刊行されている。そのうち唯一わが家にある“外国企業編”には、アメリカ以外の全世界の主な企業が網羅されている。
 しかし、上下巻を揃えるだけでも三十万円かかるので、個人ではなかなか購入できないが、国会図書館や東京都立中央図書館でも、それらが使われている形跡がまったくない。九七年、その“ムーディーズ”のおこなう金融機関の格付け変更が、山一証券の崩壊を一挙に加速し、日本の金融界にパニックをもたらしてきた元凶なのである。
 “ムーディーズ”の必要なページをコピーしたあと、私は、その重役を徹底的に調査することにしている。それには、全世界主要国の人名年鑑と死亡者年鑑(Who's Who と Who Was Who)が最低限必要な資料で、これも膨大な体積と価格を覚悟しなければならないが、これはまだ調査資料としては、入口にしかならないものである。このほか、歴史的要人の伝記、貴族年鑑、王室記録、大統領史と閣僚人事録、石油・金融・食品などそれぞれの業界史、主要企業の一社ごとの社史、ゴシップ記録集、“フォーブス”“フォーチュン”の企業番付と富豪番付など、過去少なくとも百年、できれば二百年におよび、二十年(ほぼ一世代)間隔で途切れない原文資料が必要になる。
 この国際関係の人物資料に関する限り、わが国で最も充実した図書館は、国会図書館でも東京都立中央図書館でもない。外国の古書を購入したおかけで、現在のところ、わが家の書庫である。
 これら膨大な資料は、アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・スイス・香港・カリブ海などについて、すべてが同時に手許になければ国際的な脈絡を追跡できないので、かなり大変であることは間違いない。ここに、日々続発する事件ニュースを重ね合わせて事象を丹念に集積し、分類しながら五年ほど経過すると、初めて地球の実業の動きが少し見えはじめ、十年たつと明確な実像が結ばれてくる。データベースで知ることができるのは、このうちアメリカの企業情報とWho's Whoという入口だけであるから、洞窟の内部は何も分らない。

日本最大の人物資料館は,広瀬隆邸でした !!
常に謙虚な広瀬さん本人が豪語するのだから,紛れもない事実でしょう。
 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      HOME > 文化1掲示板

フォローアップ:

このページに返信するときは、このボタンを押してください。投稿フォームが開きます。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。