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(回答先: Re:米軍イラク増派を読む 「ゼロファクター」と軍産複合体(JANJAN) 投稿者 近藤勇 日時 2007 年 1 月 27 日 11:30:14)
イラン攻撃をめぐる綱引き
http://plaza.rakuten.co.jp/31sakura/diary/200701230000/
イランに対する圧力を強め、核攻撃の準備を進めているとも報道されているのがアメリカとイスラエル両政府。こうした動きをアメリカ上院情報委員会のジョン・ロックフェラー委員長が1月19日に厳しく非難した。昨年12月6日にはジェームズ・ベーカー元国務長官とリー・ハミルトン元下院議員を共同議長とする「イラク研究グループ」がジョージ・W・ブッシュ大統領に報告書を提出、外交政策の大幅な軌道修正を提言している。ロックフェラー議員はイラク侵攻前にもブレーキをかける発言をしていた人物で、ベーカーと同じように、「主流派エリート」の懸念を代弁していると考えることができる。
これに対し、ネオコンの中心的人物のひとり、リチャード・パールはイランの核開発能力を獲得したならアメリカ政府はイランを攻撃すると1月21日に語っている。パールと同じ立場のブッシュ大統領やリチャード・チェイニー副大統領はイラク攻撃の前に使った「脅し」を今回も繰り返しているのだが、これは賢いやり方ではない。「イラク製キノコ雲」というような宣伝もイラク攻撃前に行われていたが、イラクに「大量破壊兵器」は無かったことが今では明白で、似たことを言っても信じる人は少ない。再び「信じる」人がいるとするならば、実際には「信じたふり」をしているだけだろう。核兵器には関係なく、イランを攻撃したい人たちである。
そうした種類の人間が日本、特にマスコミの世界に多いようだ。イラク攻撃の前にアメリカ政府が使った嘘を今でも受け入れている日本人は少なくない。2002年当時、アメリカの先制攻撃に対する批判的な意見、分析を日本のマスコミは容認しなかったが、今でも反省はしていない。当時、戦争の旗振り役を演じた政治家や「評論家」は今でもメディアで「活躍」している。
CIAがイランの核兵器開発に否定的な結論を出しているとも報道されている。2001年9月11日のような出来事があっても、当時のように興奮するアメリカ人は少ないだろう。よほど巧妙な仕掛けを作るか、国民を無視して奇襲攻撃を行うしかない。
核兵器で攻撃すれば、イランだけでなく周辺のイスラム諸国も「恐怖」で反撃できなくなるとする「チキンホーク」的な見方もあるようだが、イスラム内で対立しているシーア派とスンニ派を連合させることになると推測する人も少なくない。中東から王制国家が消滅する可能性もある。いずれにしろ、そうした展開はアメリカやイスラエルにとって悪夢だろう。アメリカはこれまで民主的に選ばれた政権をいくつも破壊し、ファシストを支援してきた。イスラエルの現状はジミー・カーター元米大統領でさえ「アパルトヘイト」と呼ぶほどである。アメリカとイスラエルにとって中東の民主化は絶対に避けたいところであろう。
現在のイラクは内乱状態だからこそ、アメリカやイスラエルの軍需産業は潤い、イスラエルはイスラム諸国からの攻撃を心配する必要がないわけだ。平和が訪れると軍需産業の儲けは減り、イスラエルはイスラム諸国からの圧力に苦しむことになる。ブッシュ政権を支えるシステムは「永久戦争」を必要としている。
Last updated 2007/01/23 05:07:25 PM