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問題意識・問題領域・アプローチ:直接性・媒介性・妥当性
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投稿者 妹之山商店街 日時 2006 年 12 月 27 日 03:46:32: 6nR1V99SGL7yY
 

(回答先: イスラエルの意図が分からないのなら、分析は失敗であり、願望を述べても無意味。 投稿者 たけ(tk) 日時 2006 年 12 月 27 日 01:53:05)

>イスラエルの意図が分からないのなら、分析は失敗であり、
>願望を述べても無意味なのでは?

他者の「意図」など分かる筈がありません。
私とは、『絶対の断絶に於いてある』のですから。
<他者の意図が分かる>とすれば、それ自体が誤りです。

しかし他者の意図は、直接的には分かりませんが、
その<実践>、<政策>等を媒介にして、
推し量っていくことはできます。

イスラエルについて論じる場合にも、種々の問題意識から、
種々の問題領域を設定することができます。
政治、経済、軍事、文化、社会、宗教、民族、映画、音楽、等々と。

もちろん、いわゆるイスラエル・パレスチナ問題について論じるのですから、
政治・経済・軍事が中軸になると思います。

・シャロン政権のガザからの一方的徹底
・それを踏襲して西岸からの制限的な一方的撤退を掲げたカディマが政権をとる
・ハマス政権への種々のレベルでの圧力(政治的、経済的、軍事的等)
 西側の政治的・経済的圧力も利用
 ファタハへの政治的、経済的、軍事的『支援』
 等々を通して、ハマス政権を弱体化し、倒閣を目指していること

例えばそのような問題領域で論じることも可能だし、
それがメインになるべきでしたね。

ただ、私は、倫理的、哲学的なレベルでの批判も可能だし、
それにも意味があると思っています。
そういう問題領域もあるのです。
ただ、オルメルト政権の政治的分析もなしに、倫理的な批判だけであることを
歯がゆく感じると言われれば、そうだろうとは思います。


>これは、イスラエルとパレスチナについてはあてはまりません。
>イスラエルにとっては、パレスチナの人びとは居なくてもよいのです。

「主人と奴隷の論理」は、その論理的抽象度の余りの高さ故に、
様々な事象にも妥当します。
ただ、余りに論理的抽象度が高いが故に、それだけ<生きた現実>から
乖離していますので、ヴィヴィッドではありませんが。

「パレスチナの人びと」とは誰のこと指しているのですか。

@イスラエル国籍を有するアラブ系イスラエル人たるパレスチナ人
Aパレスチナ自治区のパレスチナ人
B周辺諸国の難民キャンプのパレスチナ人
Cその他の海外のパレスチナ人

多くのパレスチナ人が現実に存在します。

@のパレスチナ人は、「居なくてもよい」とはなりません。
イスラエル人ですからね。
経済的・政治的・軍事的には確かに「居なくても」イスラエル国家は
やっていけますが、現実に存在し、クネセトに議席も有しているのですから、
無視はできません。
しかもユダヤ人より出生率がはるかに高いので、
数十年後のイスラエルの人口構成比を考えると、
実はイスラエルの深刻な国内問題なのです。
つまり「居なくてもよい」どころか、居るからこそ深刻な問題なのです。

Aのパレスチナ人は、将来パレスチナ国家として独立が予定されています。
国境を接する隣国人が、「居なくてもよい」と観念的に考えるのは自由ですが、
現実に物質的に存在し続けます。
政治的、経済的には隣国と完全に関係を絶つことも可能でしょうが、
関係を絶っても、隣国から軍事攻撃されるかもしれないのですから、
むしろ逆に、イスラエルの国家戦略として、
将来樹立されるであろうパレスチナ国家が、
イスラエルの国家安全保障上の脅威にならないようにする為には
どうしたらよいか
それが基底的な問題意識かもしれません。
それが種々の政治党派の議論、選挙を通して、
国家意思として高められていくのでしょう。

それを<政策として打ち出されているもの>から、
逆に、分析し、推し量っていくということでしょうね。

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