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(回答先: 対テロ新法:国会承認削除「文民統制弱まる」与党内も批判(毎日新聞) 投稿者 天木ファン 日時 2007 年 10 月 06 日 19:11:45)
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20071006k0000m070164000c.html
社説:対テロ新法 このままでは賛成できない
政府・与党は5日、「新テロ対策特別措置法案」の骨子を決め、野党側に提示した。今国会最大の焦点である。
インド洋では、テロリストによる武器や麻薬の海上輸送をにらんだ摘発活動が続いている。海上自衛隊は、この活動に参加する米英など5カ国の艦船に油や水を提供しているが、派遣の根拠法であるテロ特措法が、11月1日で期限切れとなる。
政府としては同法の延長で活動を継続するつもりだったが、民主党が多数を占める参院では、期限までに延長が認められる可能性が乏しい。そこで新たな根拠法を成立させることで、一時的に活動を中断しても早期に再開できるようにする方針に切り替えたのだ。
新法案は骨子の段階であり、今後修正される可能性はあるだろう。ただ、骨子に盛り込まれた内容のままでは賛成できない。
理由の第一は、現行のテロ特措法よりも国会の関与が乏しくなっていることだ。
現行特措法は自衛隊の活動開始から20日以内に衆参両院から事後承認を得るよう求めているが、新法案の骨子ではこの規定が省かれ、1年後の国会報告を義務付けているに過ぎない。
政府側の説明はこうだ。現行特措法はいくつかの対応措置を並べたメニュー法であり、具体的な活動は閣議で決めるから国会承認も必要だったが、新法案は活動内容を補給活動に限定している個別法だから、法案の成立自体が国会承認と同じになる。よって文民統制は担保されている、と。
しかし、この論理には、仮に新法案が成立しても国会承認の手続きで衆参の議決が異なり、給油活動の再開が大幅に遅れてしまうという本音が見え隠れしている。
すなわち、文民統制のあり方よりも、衆参のねじれという現実から国会承認を嫌ったという疑いがぬぐえない。自民党内からですら「衆参両院が承認して軍隊を動かす大前提をゆがめる」との異論が出ていることを、政府は重く受け止めるべきだ。
海上自衛隊の活動が具体的にどんな効果をもたらしているのか、判断材料となる情報が極めて限られていることも問題だ。
海自の給油活動をめぐっては、イラク戦争に流用されたのではないかという指摘がある。政府は海自から補給を受けた外国艦船の活動内容について「詳細を承知する立場にない」と述べているが、これでは不十分だ。石破茂防衛相は「多少の支障があっても、文民統制を確保するために情報公開は必要だ」と前向きに話しており、まずはその実行を待ちたい。
米国のアフガニスタン攻撃で始まった対テロ戦争はもう6年になる。カルザイ政権下のアフガンではタリバン勢力が勢いを取り戻し、イラク同様になかなか出口が見えない状況になっている。
テロという国際社会の病理に日本はどうかかわっていくべきなのか。給油継続の是非を考えるには、与野党含めてこの6年間を冷静に見つめ直す議論が必要だ。
毎日新聞 2007年10月6日 0時12分
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