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(回答先: 佐藤正久発言に現れる日本帝国主義の政治目的 戦争と革命の基本問題 番外編 投稿者 ドキッ!プロ奴隷だらけの水泳大会 日時 2007 年 8 月 14 日 19:28:26)
2007.01.18 Thu
http://pokoapokotom.blog79.fc2.com/blog-entry-155.html
1月12日、元陸上自衛隊イラク復興業務支援隊長の佐藤正久氏が、参院選比例代表に自民党から出馬することが内定して記者会見したのをご存じでしょうか。「現場感覚を持った者が汗をかくことが結果につながる」と強調したというのですが。
ヒゲの隊長として話題になったというのですが、どなたが騒いでいたのでしょうか?
そしてイラク・サマワで半年間の任務を終えて成田空港に帰国する隊員90人をスーツ姿で帰国させたことについて、隊長である佐藤氏が、「堂々と胸を張って、制服姿で帰りたかった。隊員たちに悲しい思いをさせた」といったと、産経新聞は書きました。
「空港での制服着用は遠慮してほしい」と成田国際空港からの要請を防衛庁が受け入れたことを、イラクで立派な仕事をしてきた隊員たちの誇りを奪うような措置だ、と批判するような記事だったようです。
情緒に訴えて世論の喚起を狙ったのでしょうが、なぜ自衛隊員が制服で民間空港に降り立つことができなかったのかは、きちんとした理由があったのです。
もともと民間航空機を軍事利用することは国際条約で禁止されています。
1999年4月7日の衆議院防衛指針特別委員会
http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/007214519990407006.htm
で参考人として日本乗員組合連絡会議議長川本和弘氏は「国際民間航空条約並びにICAOという民間航空機 構が機能しているから」「私たち、常日ごろ、ごく普通の感覚で、どこの国へでも民間の旅客機に乗って出張なり観光なりに」行けるのだといわれています。
国際民間航空条約というのが、一般にシカゴ条約
http://www.jbaa.org/japanese/chicagoicao.pdf
といわれるもので、その前文には「国際民間航空の濫用は、一般的安全に対す る脅威となることがあるので、また、各国及び各国民の間における摩擦を避け、且つ、世界平和の基礎である各国及び各国民の間における協力を促進することが 望ましい」とあります。
同第3条には、この条約が民間航空機のみに適用するものとし国の航空機には適用しないことがいわれていて、 軍、税関及び警察の業務に用いる航空機が国の航空機だときていしています。
↓
(川本氏によると)国の航空機というのは、この国際的な民間航空のシステムの中では保護を受けられないということ。
そして第4条 (民間航空の濫用)でいわれているのが、「各締約国は、この条約と両立しない目的のために民間航空機を使用しないことに同意する」ということ。
先に述べた参考人質疑で、保坂展人さんの「ビジネスとして米海兵隊あるいは附属する武器弾薬を民間機が運んだ場合に、それは民間機というふうに言えるんでしょうか」という質問に対して川本さんは、
相手から国の航空機とみなされる危険が極めて高い、そういうふうに見られるであろうというふうに考えております、と答えています。
国の航空機と見られた場合にどんなことが起こるかは、1988年7月、 イラン航空のエアバスがアメリカ海軍のイージス艦に撃墜され、乗客298名が死亡したことから分かります。他にも、1983年9月、ソ連から米国軍機と判断された大韓航空機が領空侵犯したとして撃墜された事例があります。
平和と安全を前提にしながら飛んでいる民間機が、意図があったかないかは別として国の飛行機として攻撃対象になることがあるわけです。
イラクから帰国する自衛隊員が航空機に乗り込む前にクェートでそれぞれスーツを購入して着替えた、というのは当然といえば当然なのです。
実際に私たちが観光やビジネスで航空機に乗ったとき、迷彩服を着た軍人と思しき人たちが乗ってきたときのことを考えてみましょう。一瞬、自分は軍用機に間 違えて乗り込んだのではないか、と錯覚してしまうでしょう。もしなんとも思わなかったとしたら、それはそれでこわいことではないでしょうか。
外務省によると、このシカゴ条約締結国は、我が国を含めて平成18年8月1日現在で189カ国。
空の利用についても、こうした国際間の取り決めがあるからこそ、私たちは安心して航空機に乗って海外旅行もできるわけです。
そういった事情を無視して、国の使命を全うしてきた自衛官が制服のままで帰国できなかったのは理不尽だ、というのはおかしい。
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