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新世界秩序と日本の進むべき道
新年明けましておめでとうございます。
本当に新年がめでたいかどうかは、よく分りませんが、今のところ米国が大恐慌へ突入せずに、ビックスリーも越年できたことだけ、はめでたいのかもしれません。
戦後60年パックスアメリカーナにより保ち続けたIMF・GATT(現WTO)体制が大きく揺らいでいることだけは間違いないが、2009年は当面の世界金融システムを維持することが、最も合理的な選択肢の一つであり続けるとは思います。
国際秩序や、金融システムが本格的なオ-バーホールが必要な時期に来ていることも事実で、2009年はそのオーバーホールが如何なるオーバーホールへ向かうかある程度の方向性が見えて来る年になると思います。
ただ、多くの論客が忘れていることは、BRICsなどの台頭で、世界は多極化の方向に進んでいて、ソビエト崩壊後と同じ支配力は維持できないとはいえ、米国はなお強大だ。
米国の一極支配の力が衰退したとは故、米国を過小評価すべきでもないと思う。
私個人的にはブッシュを評価し、オバマに対し懐疑的見方をしているが、オバマ次期大統領の当選は、米国は、日本や中国などの硬直した政治体制を持つ国々より柔軟な政治システムを持ち、修正能力がある証明でもある。サブプライムローン問題などを野放しにしたのはブッシュ政権だが、金融規制の緩和を法制化したのはクリントン政権だ。そしてオバマはネオ・クリントン政権でもある。
多極化が進むかどうかという点を考えると、米国のロシアの台頭の防ぎ方をグルジア紛争に見ることが出来る。軍事的なことは米地中海艦隊のうち3隻を黒海に派遣したにとどまった。米国の軍事力の低下を論ずる方もいるが、米国はマーケットの力を用いた。モスクワ市場から資金を引き上げ、原油価格を下落させ、ロシア経済を再びソビエト崩壊後の経済状態に陥れる寸前までに追いやった。ロシアが2009年、多極化の軸としての成長は期待できない。
中国は超大国の候補ではあるが、米国への輸出依存率が高く、中国経済が試練を受けるのはむしろこれからである。米国人は中国を自国の勢力圏に取り込めるといったフロンティアの幻想を中国に対して抱く傾向がある。経済が発展して、中国が民主国家へ生まれ変る可能性は全く無い。中国の国家目標は米国を追いつき追い越すことであって、米国の親中幻想は、ペンタゴンでは覚めているが、国務省サイドは依然重傷のようだ。ヒラリー国務長官となった今要注意である。
今後の世界秩序のカギを握るのはイデオロギー、軍事力、経済力いずれも大事だが、米国が学んだアフガニスタンやイラクでの教訓の一つは、軍事力だけでは対テロ戦争に勝てないということだ。圧倒的な軍事力がむしろ反作用を招くことを学んだだけでも、米国の覇権はまだ持続される可能性の方が高いかもしれない。
オバマ政権が成功するかどうか見守りたいと思うが、主要国が連携すれば国際通貨基金(IMF)は大きな役割を果たせる。ブッシュ政権が国連を活用しなかったが、米国は国連の安全保障理事会の改革を行い、効果的な機関として活用していくことを模索すべきかもしれません。
日本も軸として国際秩序の再構築に一軸として食い込まなくてはならないのだが、脆弱な国内政治基盤と、3流の政治家と国益を考慮しない官僚主導の国家運営では、覇権を握るどころか、多極化した世界で一軸を担うことすら困難かもしれない。
何よりも日本人が日本と言う国、日本人というアイデンティティと国益の構造を持っていない。再度日本のアイデンティティを確立するまでは、多極化する世界において、アメリカとの同盟関係は唯一日本が選択しうる政策でしかない。
日米同盟を真の同盟にするには、日本のアイデンティティを確立しなくてはならない。その為には、憲法9条の改正と、核兵器保有の道を模索するしかないと思う。
アメリカ一極の世界が持続することになろうとも、多極化した世界になろうとも、集団的自衛権や憲法改正は不可欠である。自民党内で9条改正の賛成派と民主党内の賛成派対、自民党民主党の反対派で政界再編をするのが望ましい。2009年の総選挙後そういった動きになることを期待したい。
私が望むことは、@憲法改正、集団自衛権の行使。軍事インテリジェンス能力の向上A社会保障の再整備とセーフティーネットの確立。B教育の再建(文部科学省の権限を大幅縮小)C財政再建をするのではなく、効率的で小さな政府を目指す。そういった政権が、総選挙後再編されることを期待したい。
【Ddogのプログレッシブな日々】
http://blogs.yahoo.co.jp/ddogs38/22018227.html