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http://www.chunichi.co.jp/article/politics/news/CK2007061802024985.html
参院選を前に、中日新聞社は中部九県の立候補予定者三十六人に対し、憲法改正についての考えを聞くアンケートを行った。九条を変えることは慎重論が根強かったものの、改憲賛成は53%(十九人)と半数を超え、護憲を旗頭にする共産、社民の十一人を除く自民、民主、公明などでは76%(二十五人中十九人)に上った。争点として憲法改正は年金問題に隠れがちだが、立候補予定者の意識は改憲に傾いていることが浮き彫りになった。
国民投票法成立で早ければ三年後に憲法改正案は発議される。発議は衆参両院で各三分の二以上の賛成が必要。今参院選の当選者は任期中に発議にかかわる可能性が高い。しかし、改憲を争点にすることについて賛成は47%(十七人)にとどまり、反対は42%(十五人)。特に民主は「国民投票法成立で三年間は議論するので、その間に」(岐阜・民主現職平田健二氏)、「まず身近な問題を解決すべきだ」(長野・民主現職羽田雄一郎氏)と消極論が多かった。
「今の憲法を改正した方がいいと思うか」には53%(十九人)が「思う」と回答。「思わない」の42%(十五人)を上回った。共産、社民以外の自民、民主、公明などでみると、賛成76%、反対16%で改正に前向きな姿勢が大勢を占めた。
改正理由では「現実と合わない」(三重・自民新人小野崎耕平氏)などと、施行六十年でできた社会情勢とのずれを修正する必要性があることを挙げた。具体的に「環境権やプライバシー権などを加える」(愛知・公明現職山本保氏)と、権利の追加を求める声も目立った。
九条については「変える」が25%(九人)、「変えない」は56%(二十人)。共産、社民を除くと、「変える」「変えない」がいずれも九人で拮抗(きっこう)。改変を求めたのは自民が多く、民主では明確な意思表明を避ける姿勢が目立った。
改変論では「戦力不保持の二項を自衛隊の現状に合わせる」(福井・自民現職松村龍二氏、富山・同野上浩太郎氏)など、自衛隊の明確な位置づけを主張。慎重論の中にも「現行でも自衛隊は合憲」(滋賀・民主新人徳永久志氏)「自衛隊存在の矛盾は改正するが、新たな項目を新設」(石川・自民新人矢田富郎氏)と、自衛隊の存在を前提とした上で「変えない」とする声があった。
共産、社民には「自衛隊は違憲。憲法に外れた現実を変えるべきだ」(静岡・共産新人平賀高成氏)の主張が多かった。
▼アンケートの方法 参院選に向け、中部9県(愛知、岐阜、三重、長野、福井、滋賀、静岡、石川、富山)の選挙区から立候補を予定している36人を対象に、5月29日から6月16日にかけ実施。「憲法」をテーマに記者が面談や電話などで聞き取りした。