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住友電工がOpenOffice.orgを全社で活用,推奨ソフトに設定しサポートや講習(IT Pro)
http://www.asyura2.com/07/it10/msg/415.html
投稿者 こげぱん 日時 2008 年 5 月 21 日 22:14:00: okIfuH5uFf.Lk
 

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20080512/301387/?ST=system


住友電工がOpenOffice.orgを全社で活用,推奨ソフトに設定しサポートや講習


 住友電気工業は2008年5月12日,オープンソースのオフィス・ソフト
「OpenOffice.org」を全社で活用すると発表した。社内の推奨ソフトとして設定し,サ
ポートや講習などを実施する。

 同社ではこれまでオフィス・ソフトとして主にMicrosoft Officeを使用してたが,2000
年8月よりOpenOffice.orgを推奨ソフトとした。社内で購入するPCの推奨モデルに
OpenOfficeをプリインストールしたタイプを設定。購入済みのPC用にはOpenOfficeのダウ
ンロード用Webサイトを開設する。また全社員向けのOpenOffice情報 Webサイトの運用,
OpenOffice専用のサポートWebサイト(ヘルプデスク)の開設,集合研修やeラーニング
の研修メニューを開始する。

 OpenOffice.orgは米Sun Microsystemsが開発しオープンソース・ソフトウエアとして無
償公開しているオフィス・ソフト。Microsoft Officeのファイルを読み書きすることがで
きるほか,文書をPDFファイルとして出力する機能も備える。表計算の「Calc」,ワープ
ロの「Writer」,プレゼンテーション・ソフトの「Impress」,描画ソフトの「Draw」,
データベースに「Base」からなる。

 日本では,アシストが全社のPCをMicrosoft OfficeからOpenOffice.orgに移行した例な
どがある(関連記事
<http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20070327/266526/?ST=system>)。アシス
トは住友電工グループに対し,OpenOffice.orgサポート・サービスを提供している。

*(高橋 信頼=ITpro)*  [2008/05/12]

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OpenOffice.orgダウンロード
http://www.forest.impress.co.jp/lib/offc/document/offcsuite/openoffice.html


参考資料−ビル・トッテン氏インタビュー 住友電工情報システム・岩佐社長

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http://www.ashisuto.co.jp/corporate/info/magazine/1184684_1214.html


情報誌『アシスト』


*NOV/DEC 2007*

2007/11/01

ユーザ訪問 - 住友電工情報システム株式会社


住友電工グループの情報子会社として1998年10月に設立された住友電工情報システムは、
90年代初めよりホスト・コンピュータのダウンサイジング、オープンシステム化に取り組
み、1999年からは他社に先駆けてJava&LinuxのWebシステムを基幹業務システムの標準と
位置付けて、人事、経理、購買、物流などのグループ共通システムから、事業分野別の販
売、生産管理など、幅広いシステムに展開しています。同社の代表取締役社長 岩佐洋司
様をビル・トッテンがお訪ねし、お話を伺いました。


*技術進歩を取り入れ、競争力強化を目指す*

岩佐 洋司 様
*住友電工情報システム(株)
代表取締役社長
岩佐 洋司 様*


ビル・トッテン
*アシスト
ビル・トッテン*


【トッテン】 住友電工の淀屋橋の時代から、岩佐様には大変お世話になっております。
当時から御社は積極的に生産性向上に取り組まれ、非常に先進的なユーザという印象を強
く持っています。


【岩佐】 70〜80年代、アシストからEasytrieveやPanvaletを導入させていただきまし
た。当社は汎用機の時代から分散処理を、それもハードウェアも分散するようにというの
がトップの方針でした。


【トッテン】 分散していたためにEasytrieveもたくさん導入いただきまして、有難うご
ざいました(笑)。ダウンサイジングへの取り組みも他社に先駆けて行われましたね。


【岩佐】 91年にUNIXでダウンサイジングを開始しました。それからクライアント/サー
バ(C/S)処理の時代になりましたが、端末に負荷がかかり、端末管理が大変になるという
ことがわかっていたので当初はやりませんでした。住友電工にはだいたい1万5千から2万
台の端末があり、そこへソフトを載せると管理が大変です。しかし世の中の流れに押され
て94年、C/S処理にしましたが、97年にはWebシステムの取り組みを開始しました。イン
ターネット技術を採用すれば技術進歩についていけるということからの決断でした。ブラ
ウザ、メールソフトのみで業務が可能になり、クライアントPCの管理工数が削減されるこ
とでTCOが削減されるうえに、費用も安く済むからです。


【トッテン】 今となっては常識ですが、当時反発はなかったですか。


【岩佐】 現場の人にもマウスを使わせたのですが、97年ですから大反発を受けました。
大変な時期でしたが、当時はイントラネットと呼ばれたのですが、 Webによるシステム基
盤の整備が進む道であると定めて推進しました。


【トッテン】 またオープンソースへの取り組みをなされたのも、その頃からですね。


【岩佐】 そうです。当時は「オープンソース」という呼び名はされていませんでした
が。ミドルウェアのソフトが安かったのでUNIXではなく Windowsを使っていましたが、言
語にCold Fusionを採用しました。元々の開発会社は Allaireですが、その後マクロメ
ディアを経てアドビシステムに買収されました。日本語化はされておらず、Allaireから
直接仕入れて使っていました。Windows NTでDBはOracleで始めました。97年当時もJavaを
使いたかったのですが、当時はパソコンの能力が遅く、アプレットを使うとパフォーマン
スが遅かったのでCold Fusionの方が良かったのですが、99年からJavaがサーブレットに
なり、以後Javaを採用しています。そして99年からはWindowsをやめてLinuxを採用しました。


■ オープンソースを社内標準に ■


【トッテン】 99年から完全に基幹系システムもLinux、Javaというオープンソースが標
準となったわけですか。


【岩佐】 オープンソースということで特に意識をしたわけではなかったのですが、
LinuxはWindowsと比べても落ち着いている、ということで使い始めました。Linux、
Java、Tomcat、開発ツールは自社開発した「楽々Framework」を使っています。そしてDB
は PostgreSQL、ブラウザはFirefox、これが当社の標準プラットフォームです。


【トッテン】 私がブラウザをFirefoxにしたのは昨年です。実は以前から岩佐様にオー
プンソースのお話を伺っていました。最初は2002年頃、その時は会社に戻って社員に話し
ても誰も興味を示さなかった。そして2005年、またお話を伺って、お客様の方が先に進ん
でしまっている、これは何かしなければいけないということで勉強をし始め、活動を始め
ました。


【岩佐】 日本では日本語の問題もあって遅れているということですが、Linux World
Expoではデスクトップもかなり注目を浴びていたということです。


【トッテン】 最近読んだ政治経済を扱う米国の雑誌でも、Linuxベースのオペレーティ
ング・システムUbuntuのことが取り上げられていました。パソコン、サーバの両方で利用
でき、とても使い勝手が良いということで、早速セットアップしているところです。今度
デモに伺わせていただきます(笑)。


【岩佐】 実は当社でも2003年にLinuxデスクトップにトライしたのです。しかし思うよ
うに動かず、また日本語の問題もあってあきらめました。今年になってアシストが
OpenOffice.orgの支援サポートを開始するということで、是非ご師事をいただこうとお願
いしました。


【トッテン】 私はどこに行くにもパソコンを持っていき、パソコンが仕事場のようなも
の。岩佐様からオープンソースの情報をいただいて、自分で実際に使ってみて検証できる
のはデスクトップだったので、昨年3月、まずOpenOffice.orgを使い始めました。そして
全く仕事に支障がないことがわかって、アシストの全社員にOpenOffice.orgを使うように
と通達を出しました。それから移行ノウハウを社内で蓄積できたので、是非これを支援
サービスとしてお客様に提供できないかということで開始しました。御社が第一号のお客
様です。こちらこそ、これからも教えていただくことがたくさんあると思いますが、よろ
しくお願いいたします。


■ 使用機能を限定する ■

【トッテン】 オープンソースを実際にお使いになっていて、その良さはどういうところ
にありますか。


【岩佐】 オープンソースがすべて良いわけではなく、商用ソフトウェアの方が良いもの
もたくさんありますし、そういう場合は商用のソフトウェアを使えば良いと思います。
オープンソース・ソフトウェアを選ぶのであれば、ソフトウェアとして成熟して落ち着い
たものを使う、そうすればトラブルもなく、また安く使えるということです。具体的に言
うとLinuxやTomcatなどは非常に落ち着いています。もう1つ、当社の経験から言えること
は、システムにとって必要最低限の機能に絞り、ソフトウェアを使うということです。商
用ソフトウェアの良いところは様々な機能を提供していることですが、当社では使用する
機能を限定しているため、オープンソース・ソフトウェアでも十分なことが多いのです。


【トッテン】 商用ソフトウェアのメーカーはユーザ・ニーズを反映させた結果、盛りだ
くさんの機能を提供することになりますが、各ユーザにとっては使わないものがあること
で邪魔になるのも事実ですね。


【岩佐】 Linuxでトラブルが多いと言われるところは、ハイアベーラビリティ構成など
でたくさんの機能を使うからだと思います。最小限の機能だけを使えばLinuxでほとんど
のことは大丈夫です。落ち着いた機能だけをきっちり使ってシステムとして必要なことだ
けをやる。当社はオープンソース・ソフトウェアをそのように使っています。


【トッテン】 ではオープンソース・ソフトウェアを利用されてきて問題はありますか。


【岩佐】 当社には少数ですが技術者がいるのであまり問題はありませんが、一般的には
サポートが挙げられます。商用ソフトウェアが提供しているベンダー・サポートは安心感
につながります。しかしオープンソースの場合、インターネットを探せばたいていすぐ答
えは見つかりますし、商用ソフトウェアよりも解決までの時間は早いくらいです。


【トッテン】 オープンソースは公開されていて無償だから、気軽に問題解決が提供され
るのだと思います。商用ソフトウェアは有償なので、バグがあってそれを直して何か問題
が起きたら、損害賠償問題にもなりかねない。ベンダーの手抜きというのではなく、所有
権があるとないでは概念的にサポートも異なってきます。


【岩佐】 オープンソースは自己責任ですが、そこを割り切れば十分使えるし、今後普及
していくと思います。しかし、トラブルがあったら誰が責任をとるのか、と経営陣から言
われると困ります。そういう時のために、責任をとるとは言わなくてもいいけれど、相談
に乗ります、というような会社が欲しいですね。今回のOpenOffice.orgのサポート支援の
ように、アシストがそういう相談に応じますと言ってくれることを期待しているユーザは
多いと思います。


【トッテン】 はい、まずデスクトップからそれをやりたいと思っています。
OpenOffice.orgを利用する上で不安な部分を受けられる体制を提供します。


【岩佐】 中立的な立場からというのはユーザにとって非常に有難いことです。最近PC
サーバの性能が上がり、100万〜150万円のPCサーバが昔のメインフレームくらいの能力が
あります。仮想化技術も格段に進歩し、Xenという、これもオープンソースですが、これ
を使用することで普通の物理的サーバが複数あるかのようにソフトウェアが動きます。
ハードウェアは4〜5年で保守切れになり、Linuxが保守切れになるとバージョンアップを
薦められますがこの仮想化ソフトウェアを入れておけば、バージョンは変える必要があり
ません。


【トッテン】 なるほど。メーカーに振り回されないで済むわけですね。しかし本当に近
年の技術進歩に目を瞠(みは)るものがあります。


【岩佐】 当社が子会社としてできた後でも、住友電工では情報システム部に約50人の部
隊を残しています。本社に技術のわかるメンバーを残しておかないと、オープンソースを
含め、様々な技術進歩をわかった上で企画を行うことができません。


【トッテン】 完全に子会社に任せたり、またはすべてアウトソースしてしまう会社と違
い、住友電工の強さはそこにあるのですね。本社が企画部門だけでは技術がわからなくな
りますから。


【岩佐】 子会社から本社に、例えばオープンソースを使いなさいという提案は難しいと
思います。ということで親会社に技術がわかる部隊を残していますが、もちろんローテー
ションも大切で、これが住友電工の特徴だと言えます。


【トッテン】 会社の経営戦略にとって情報はますます重要になってきます。すべてをア
ウトソースすることはその独占権をベンダーに引き渡すに等しいですから。どうぞ今後と
もよろしくご指導をお願いいたします。

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  ◆◇◆ 住友電工情報システム株式会社 ◆◇◆

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 資本金   2億円

 従業員   250名

 事業内容  ・ パッケージ・ソフトウェアの開発/販売
       ・ 各種業務用ソフトウェアの開発/販売
       ・ コンピュータ・オペレーション業務の受託
       ・ 情報機器の販売

 株 主   住友電気工業株式会社(100%)


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       http://www.sei-info.co.jp/

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