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(回答先: Kの独り言 不満を主張できない環境がガンである。 投稿者 考察者K 日時 2007 年 9 月 09 日 19:57:11)
考察者Kさん、こんにちは。独り言にレスするのも何ですが...。
考察者Kさんの問題提起が広範なのでここでは、なぜ「不満を主張できない環境なのか」ということについて、意見を述べたいと思います。
かつて、総評が大きな力を持っていた時代では、労働者の権利拡大が進みました。しかし、1987年に解散し、労使協調路線をとる連合が取って代わるようになると、労働者の権利は縮小の一途をたどることになり、現在に至っています。その連合さえ、組織率は20%程度にまで落ち込んでいるのではないでしょうか。
このことは、政府が新自由主義政策をとり、市場原理主義の導入を進めていったことと軌を一にしています。アメリカでMBA(経営学で大学院水準の教育を終了したものに与えられる学位)を取得して日本に帰ってきた竹中平蔵をはじめとするエリート集団が実質的にこれらの政策を進めたのです。これは、経済・労働・社会保障政策における日本のアメリカ化以外の何ものでもありません。
前置きが長くなってしまいました。すでに労働者の権利がほとんど無権利状態の中で、何か会社側に不満を言える状況ではなくなってきているのです。労働組合はないか、あっても労使協調。成果主義という無理のある評価制度で、不満を言えばマイナス評価されるのが落ちです。マイナス評価ですめばまだいい。昨今では上司がやめさせたい社員を日常的にいじめを行なって退職に追い込む、ということが少なくないようです。
事なかれ主義は、そうした労働環境の中で生き延びるための手段となってしまっています。労働者側にはたくさんの不満があるはずです。サービス残業を強いられる。まともに有給休暇がとれない。少ない人数で多くの仕事を背負わされる。こんな不満があっても、40代以上なら職を失ったら再就職の可能性は極めて少ない。20代なら昇進の時期が遅れてしまう。そんなこんなで結果的に事なかれ主義というようにならざるを得ない労働環境になっているのです。
根本の原因は政府の政策にあります。日本人の習性といった問題ではないと思います。
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