★阿修羅♪ > 国家破産53 > 602.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-28979320071120
[東京 20日 ロイター] 全国銀行協会の奥正之会長(三井住友銀行頭取)は20日の定例会見で、日本の景気の先行きについて、今年下期から来年初めにかけて少し減速するのではないかとの見通しを示した。
一方、米サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン) 問題が銀行決算に与える影響については、影響は受けているもののリスクとしては限定的との認識を示した。
奥会長は、07年7─9月期の実質GDPの伸び率や輸出が堅調だったことは、景気の底堅さを示す材料と指摘した。一方で、景気の下振れリスクも出てきていると述べた。
具体的には、建築基準法の改正の影響で建築着工に遅れが発生していることや、原油高、株式市場の低迷などで「心理的影響が出ている」と語った。今後は、サブプライム問題を背景に進む対ドルの円高が、下期にどう影響するかが注目と述べた。
また、日本の景気減速が銀行決算に与える影響は「すぐに出てくるわけではない」と述べたが、低迷が長期化すれば、中小零細企業の倒産増加などで、クレジットコストの増大につながる可能性もあると懸念を示した。
大手行は、9月中間決算でサブプライム関連商品の保有残高などを開示してきたが、奥会長は「問題はその後どういう風なことができるかだ」と指摘した。その理由として、各行によって保有する証券化商品の中身が違うほか、証券化商品の値付けが正常に行われていないマーケット環境のため、評価損の計上基準が銀行によって違う場合があると指摘。会計士のチェックを十分に受けることが重要との認識を示した。
<銀行決算、サブプライム問題の影響受けているがリスクは限定的>
大手行の9月中間決算は、21日の三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306.T: 株価, ニュース, レポート)で出そろうが、これまで発表になった内容については「銀行単体ベースではまずまず」と評価した。しかし、サブプライムの影響や株式の下落による減損処理の(増加の)影響で「それぞれの銀行で(サブプライムの)影響を受けている。ただし中身を見てみるとリスクとしては限定的とみている」と語った。
一方、住友信託銀行(8403.T: 株価, ニュース, レポート)とあおぞら銀行(8304.T: 株価, ニュース, レポート)が20日、不動産事業などの業務提携で合意したのをきっかけに、日本国内の銀行の間で、経営統合などの再編機運が高まるという見方が浮上している点について、実際の統合につながるかは分からないとコメントした。
会長が頭取を務める三井住友銀行でも、クレジット業務や消費者金融業務などで戦略的な提携を行ってきたように「提携はそれぞれの銀行が考えていることだろう」と述べた。