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イランとはロシアにはガス問題に関しての相互理解協定がある。―反対の立場を取ったのはアメリカ 【ノーボスチ通信】
http://www.asyura2.com/07/hasan49/msg/317.html
投稿者 hou 日時 2007 年 2 月 20 日 22:57:10: HWYlsG4gs5FRk
 

中東を先導するのはサウジ・アメリカ・イスラエル連合か
それとも、ロシア・イラン連合がいいのか?
日本としては、どのように外交戦略を描くべきか?

http://www.rian-japan.com/opinions/details.php?p=449&more=1

経済修士、ロシア科学アカデミー国際経済政治研究所主任研究職員イーゴリ・トムベルグ執筆

ロシアのプーチン大統領の最近のサウジ・アラヴィア、カタールそしてヨルダンへのg訪問の公式の目的として、イラク危機、パレスチナ問題、テロや急進主義撲滅闘争、さらに、様々の分野のロシアの会社の関心強化に関連する経済協力の問題について、アラブ諸国のリーダーとの論議が宣言された。
 しかし、実際には、プーチン大統領の主要課題は、どうやら、「ガスOPEC」の創設に向けての土壌作りの触診と、石油市場での今後の共同ステップについて主要石油生産、輸出国との協定達成、とりわけ石化資源の価格低減の防止のための協定達成だった。

ロシアとペルシャ湾岸諸国との経済関係は3つの関係から成り立つ。

 石油ガス分野での関係、この地域の諸国のインフラの整備のための入札参加、そしてロシア兵器の輸出、である。
 プーチン大統領の訪問は、恐らく、「ロスアバロンエクスポート(ロシア防衛機器輸出会社)」や「ロシースキー・ジェレズヌイエ・ダローギ(ロシア鉄道会社)」と言った会社の関心を高める手助けをするだろう。
 特に、ロシアは、額にして20億ドルのサウジ・アラヴィアでの鉄道建設の入札に落札(勝利)すると期待している。
 さらに、ヨルダンとは、「ブルー・ストリーム」プロジェクト(黒海海底を通るガスパイプライン建設プロジェクト)に同国を参入させる協定の締結が準備されている。このプロジェクトはロシアに天然ガス燃料の販売の新しい市場を獲得することを可能にさせる。


サウジ王国では、「ルックオイル」社と「ストロイトランスガス」社が積極的に活動してている。ルックオイルは新たに開発されたガス田に20億ドル以上を投資する計画を持っている。

カタールでは、ロシア・カタール実務協議会設立に関する協定と、「ルックオイル」社と「カタール・ペトロレウム」社との間で相互理解を強化する覚書が締結された。カタールとの関係発展には、地元の企業との関係強化に向けて一歩踏み出している「ガスプロム」と「ルサール」も関心を持っている。
 ロシアとヨルダンの協力の将来性も広範になった。ロシア側によりヨルダンの鉄道およびパイプライン網の発展と近代化、火力・水力発電所、石油精製企業の建設に参加に関心を示している旨表明された。
 ロシア及びヨルダン両国の代表団は、これらの作業のための資源はあることを強調している。ヨルダン側は、ロシア側に石油精製工場を建設してもらう旨をすでに依頼済みだ。
最も大きな反響を呼んだのは、ガスの問題であった。


 特に、専門家の最も大きな注目を集めたのはガス分野でのロシアとカタール間の行動を調整(コーディネーション)する交渉だった。

 しかし実際はこの交渉は内容的に「ガスOPEC」設立についての交渉であり、両者は、交渉を公式には「ガスOPEC」設立の可能性についての交渉と名乗る方を選んでいる。
まさに、ロシア指導部にとって、アラブのガス輸出諸国が「ガスOPEC」設立の構想についてどれほどその意志があるのかを見極めることは、単なる宣伝文句ではなく戦略上の最重要な訪問目的になっていた。

 2月1日のモスクワでの記者会見でプーチン大統領はこれを「興味ある」と述べた。

 今のところ、どうやら、資源と市場に与える影響の見地からこれらの重要な諸国がこの対話を進める姿勢がどの程度なのかを把握する段階であり、ガスOPECを設立する必要性あるとの確信や設立するための具体的なプロジェクトもクレムリンにはまだない。                                                      
 まず最初に、ロシアとイランに次ぐ世界で3番目のガスの埋蔵量を持つカタールの支持を取り付ける必要がある。因みにロシアの埋蔵は47,5兆立米、イランが27,6兆立米、そしてカタールが25,8兆立米である。 
 イランとはロシアにはガス問題に関しての相互理解協定がある。もしこの「ガス倶楽部」にカタールも参入することに成功すれば、ガスOPECは世界のガス埋蔵の約60%を占めるこの少なくとも3つの国で構成されることになり、ガスOPEC設立の構想は十分に生命力を持つ組織になる。

 ドーハでの交渉の結果、ウラジミル・プーチンと彼のカタールの同僚は、将来のガス協力に関して決して一様ではないが全体としては肯定的な回答を出し合った。

 プーチンは

「ガスOPEC設立は興味ある提案だ。しかし、カルテルが必要か、我々がこのような組織を作るかどうかは別の問題だ。我々が自分の行動を他国と足並みを揃えることはもちろん当然だ。我々はこのテーマでカタールと話し合った。そして両者は他のカルテル型の組織を検証し間違いを繰り返してはならない」

との声明を出した。
 
 ガスOPEC問題に関する交渉の参加者の非常に慎重で脇にそれた回答はガス消費者の体に極端な懸念を呼び起こした。まず最初に、「ガスプロム」がアルジェリアの「Sonatrach」と協力関係を積極化させた後に「周囲を包囲された」ように感じ、今度はさらにカタールにも包囲された感じのヨーロッパが懸念を持った。

 しかし、ヨーロッパの論評家ですら、EUが消費国の足並みを強化、本質的には、ガス輸入国のカルテルを創ろうとする試みは、多くの点で、ガス生産国の陣営が統合する傾向に走るのを煽動する結果になっていると判断している。
 「注目すべきことは、生産国の統合をEUのエネルギー市場の自由化の一環で適用される新しい法律が拍車を掛けている。つまり法律は消費国がガスの転売をすることは許可しているが、その際、ガス生産国がヨーロッパ市場に直接参入することはまだ難しい状況にしている」とCarola HoyosはイギリスのThe Financial Times誌で書いている。

プーチン大統領がペルシャ湾岸諸国を訪れた後すぐに「ガスOPEC」設立案に反対の立場を取ったのはアメリカだ。
 この問題に関する自分の意見を、ヒューストンでのエネルギー会議でアメリカのエネルギー大臣のサミュエル・ボドマンが次のように述べた。

「各国は自分が必要と思うように行動することはできる。しかし、私は、長期的に亘りこのような策動で納入を制限し国際市場を操作する試みは結局は納入者のためにもならないということは言っておく必要がある」。

 アメリカには心配する客観的論拠がある。
 同国からは遠いロシアやイランやカタール以外に、ガスOPEC設立構想にはヴェネズエラとボリヴィアの国家主席も同じく関心を持っている。
 ボリヴィアは南アメリカで、天然ガスの最大の輸出国であり、ヴェネズエラは石油OPECでの最も影響力のあるメンバーの1国であると見なされている。

アラブ諸国のリーダーとの交渉の結果から、ロシアの大統領の発言の具体性と揺るぎない自身が見えたことを指摘する必要がある。

 2月14日にプーチンはロシアはガスOPEC設立の提唱国でないことを喚起はしたが、同時にガス生産国に行動の足並みを揃えるよう呼び掛けもした。

 彼は、ガス消費国が自分の立場を一体化させる幾つかの広場が存在すると指摘した。

「ではガス生産国には一体何が行動の足並みが揃うのを邪魔しているのであろうか?」

と問題に取組んでいる。

 プーチン大統領はさらに、すでに今回のカタールが5回目になるガス会議にはエネルギー政策の副大臣も参加したことを発表した。「大臣のレヴェルまでバーを上げる時が来た」と彼は言明した。

 かくして、プーチン大統領のアラブ諸国への訪問はこれらの諸国との今後の協力の確固たる可能性を引き出しただけでなく、広い範囲の国際的反響を呼んだ。

 もしプーチン大統領が、地球の石油ガスの中心地、ペルシャ湾地域で、ロシアの影響力が増すよう権利を要求する声明を出す課題を持っていたなら、その課題は成功裏に遂行できたと言えるだろう。

そして、そうであれば、今回の訪問は卓越した訪問だったと位置付けることができるだろう。

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