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(回答先: 【はがれたベール】第6回 けじめ欠落 (新潟日報) 投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 1 月 27 日 23:53:20)
第7回 消えた議事録 (2008年01月08日掲載)
住民側、国隠ぺい疑う
体制強化へ専門家も連携
東京電力柏崎刈羽原発1号機を審査した「原子炉安全専門審査会第120部会」の議事録が存在しないことを伝える通知書
東京電力が柏崎刈羽原発の設置申請時に周辺海域の断層評価で犯したミスをはじめ、多くの失態を見抜けなかった安全審査。国は、その検証に欠かせない議事録を保管していなかった。
世界最大の原発集積地の同原発で設置の妥当性を最初に検討した1号機の部会議事録が、なぜ存在しないのか。原因を探ると、国の無責任さが浮かび上がる。
原発の安全審査を担う原子力安全委員会から新潟日報社に届いた通知書がある。1号機を審査した「120部会」議事録の情報公開請求に対して「保有していない」と回答したものだ。
120部会は1975年から2年以上を審議に費やした。当時は安全審査を担当していた原子力委員会内にあり、各分野の専門家が詳細な検討を行っていた。
原子力委から審査業務を引き継いだ安全委は議事録がないため「少なくとも現時点で振り返って当時の審査状況を知ることはできない」と検証が困難な事実を認める。
■別部会は保存
実は、議事録がないことは、地元住民が国を相手取って起こした1号機設置許可取り消し訴訟の1審で81年、住民側が指摘していた。国側は「審議の経過を逐一、議事録に残すことは本来不必要。作成は義務付けられていない」と答弁。そもそも議事録自体を作っていないとの見解だった。
しかし、120部会の事務局を務めた旧科学技術庁の元職員2人は、国の答弁を明確に否定する。「議事録がないはずはない。担当者が責任を持って記録していた」と原子力安全審査官だった塚腰勇(69)。事務局にいた武山謙一(57)も「議事録は取っていた。あるはずだ」と言い切る。
塚腰の記憶は鮮明だ。「事務局は議事録に、こういう質疑応答があり、この点が宿題として残ったというのを記録した。部会と分科会とを合わせて1つのファイルにとじてあるはずだ」
一方の原子力安全委。過去の資料を保存している倉庫をくまなく探したが、見つからなかったという。「なぜないのか、よく分からない」と歯切れが悪い。
倉庫には、柏崎刈羽関係では1号機以外の全6基の部会議事録がそろっている。1号機と同じ70年代に審査された他原発四基のものもきちんと保管されているのだ。
その1つ、四国電力伊方原発(愛媛県)2号機を扱った「121部会」の議事録を見ると、耐震安全性を検討する分科会のものだけで140枚に上る。専門家の発言の1つ1つまでが細かく記されている。
塚腰らの証言に加え、ほかの原発に関する保存実績から、120部会議事録は作成された後に紛失したか、何らかの理由で廃棄されたと考えるのが自然だ。とすれば、国自らが不手際によって安全審査の検証を阻んでいることになる。
■国に反省なし
設置許可から30年余り。情報公開の徹底を求める地元に、国はどうやって説明責任を果たすのか。柏崎市副市長の若山正樹(61)は「議事録は大事なものなのに…。また、良からぬ憶測を呼ぶのではないか」と深くため息をついた。
1号機訴訟の原告弁護団の和田光弘(53)は国による隠ぺいを疑う。「後のチェックを逃れるため議事録がないことにしたのではないか。審査に問題があっても証拠がなければ批判されないから」
だが、国には反省の言葉はない。経済産業省原子力安全・保安院院長の薦田康久(54)は「30年前をどうこう言っても仕方がない。今の時代の中で対処していく」と語る。
過去を省みない国の姿勢は、非公開という安全審査の在り方に如実に表れている。
(文中敬称略)
http://www.niigata-nippo.co.jp/rensai/n78/n78h5k7m1.html
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