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(回答先: 【はがれたベール】 第7回 消えた議事録 (新潟日報) 投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 1 月 27 日 23:55:37)
第8回 続く密室体質 (2008年01月09日掲載)
「審議の過程」公開を
体制強化へ専門家も連携
地下の断層調査のため、ボーリング用のやぐらが立つ東京電力柏崎刈羽原発構内。中越沖地震は東電に断層の再調査を迫ると同時に、設置を認めた国の安全審査に重大な疑念を突き付けた
「核物質防護、財産権の保護等に係るために慎重に取り扱わざるを得ない」
2007年11月、現在も安全審査中の電源開発大間原発(青森県)を扱う原子力安全委員会分科会について取材班が行った傍聴、撮影の申し入れが断られた理由である。一切が非公開。日程すら明らかにしなかった。
04年から議事録公表などによる情報公開をうたう安全委だが、審査の核心ともいえる詳細な検討を行う分科会については傍聴や撮影は許していないのが現状だ。議事録にしても早くて半月ほど後に概要をホームページに載せているにすぎない。
さらに、公開された大間原発の議事概要には、「核物質防護」などに絡む内容は見当たらなかった。
昨年12月、東京電力柏崎刈羽原発の周辺海域断層に関する03年の再評価で、東電と国が活断層の疑いが強いと把握しながら4年半も黙っていたことが発覚、強い批判を浴びた。公表、公開を軽視してきた結末ともいえそうだ。
■縦割りに風穴
活断層の問題など国民の関心が高い耐震安全性を扱う審議の場を公開し、いち早く情報を提供するべきではないか。そんな声が上がりつつある。
日本活断層学会会長で立命館大教授の岡田篤正(65)は「非公開で審査されてきたことが著しく問題。公開されていれば(外から)意見を言えた」と指摘。原発審査に携わってきた地震学の権威、愛知工業大客員教授の入倉孝次郎(67)もこう強調する。「(国民)みんなに知ってもらうことが一番。判断の過程を理解してもらうためにもオープンを基本にすべきで、現状では不十分だ」
情報公開を求めると同時に、入倉は審査自体の見直しにも力を入れる。中越沖地震を契機に、安全委が原発の耐震安全性の審査体制を強化するために新設した「特別委員会」の委員長に就任。初会合で「原発に最新の知見をどう生かしていくのか。責任は重大だ」と訴えた。
現在の審査は経済産業省原子力安全・保安院と安全委が「ダブルチェック体制」で当たる。しかし、入倉の目には、一翼を担う安全委が「国にお墨付きを与える程度の役割しか果たしていない」と映る。特別委では安全審査の手引きを改訂し、耐震安全性について最新の知見で評価する枠組みづくりに取り組む。
専門分野間の縦割り意識に風穴をあけようとする動きも出てきた。原子力、機械、地震工学の3学会の有志が07年12月、初の合同会議を開催した。呼び掛け人は国の調査対策委員会委員長で東大大学院教授の班目春樹(59)。「原発の耐震性をどれだけ厳しく評価すればいいのか。情報を共有すれば、より現実的な議論になる」。いずれは地震学会など理学分野まで連携の幅を広げたい考えだ。
■社会に決定権
非公開という厚いベールに覆われてきた安全審査。電力会社はもちろん、審査を担う国が情報公開を徹底しない限り、社会との“断層”を埋めることはできない。
柏崎刈羽のように、もし既存原発や予定地の近くで大規模な活断層の存在が明らかになったとしたら−。
活断層の専門家で柏崎刈羽1号機の審査にかかわった松田時彦(76)は、国や電力会社が説明責任を果たすことを条件にこう断言する。「原発を認めるかどうかを決めるのは科学者ではない。社会なのです」
過去の安全審査を根底から揺るがした中越沖地震。断層がいくつも走る地震列島・日本が55基の原子炉を抱える現状で、「命」の安全の保証は万全なのか。原発と地震の問題に最終的な判断を下すのは、立地地域を含めた国民である。
(文中敬称略)
=おわり=
http://www.niigata-nippo.co.jp/rensai/n78/n78h5k8m1.html
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