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Re: 希望と絶望の間
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投稿者 影の闇 日時 2007 年 10 月 03 日 23:38:27: HiXvZf/FmwPNU
 

(回答先: アウンサンスーチーか、軍事政権かの二者択一? 投稿者 けたぐれ后王 日時 2007 年 10 月 03 日 10:30:50)

>まともな国をつくる可能性がないとでも言うのか?

こういった場合、例の”パンドラの箱”を思い浮かべますな。
ありとあらゆる災いや悪業が解き放たれるだろう、と小生は言う。 
だが、と貴殿は言う、”希望”は在ると。
そうはいっても、と再び問いましょう。 時として、1%の希望が100%の絶望よりタチが悪い場合も在るのではないか? 何より、イラクという、その近い例を我々は日々目の当りにしているではないか。 この場合、ダイナモ氏が言うような「NLDという受け皿があるからイラクとは違う」という意見は殆ど意味をなさない。
そのNLDも傘下にした所謂「亡命政権」=「ビルマ連邦国民連合政府( NCGUB)」がとっくの昔に出来ておる、しかもアメリカに!だ。 彼らの主な活動基盤がアメリカとイギリスである、一体イラクと何処が違う? フセイン政権崩壊で、権力を握ったのがそのような「亡命イラク人」で、彼らの下で、更にイラクはメチャクチャになっていったのだ。
また、カレン族を除いて、民族や部族対立の問題はない、とも氏はいう。
だが、イラクだって、クルド族を除いて、宗派対立などその時までは殆どイラクには無かったのだ! 

 ダイナモ氏(或は貴殿も?)に決定的に欠けているのは国際政治の視点だ。

例えば隣国タイ、この前軍事クーデターが起き、現在事実上の軍政下にある。 
無論、プミポン国王という重しが在ることによって、権力の<正統性>は保たれ、混乱は殆ど無い。 だが、国王死去などで、その重しが外れると、早晩ミャンマーと似たような状況になるであろう。 そしてそのタイで「イスラム過激派」(という名の米軍、及びその手先)の破壊活動が激しくなっている。 ということは、「対テロ戦争」という大義名分で、何時でも干渉(介入)可能、ということだ。


>世の中を変えるのは無名の少数者かもしれない。

問題はどのように変わるのか?だ。 もしそれに危うさを見る時、その事を指摘することの何が間違っておる?


>軍に対抗しての命がけのデモに共感しなくて、どうして国民に銃を向けた皇軍の蛮行を>非難できよう?

情緒的な反応は如何なものか? 少なくとも、多少の知識が有れば、これは”ボナパルティズム”の問題であり、より本質的に言えば、国家と(市民)社会の矛盾或は対立ということだろう。 

ネウィン体制の崩壊→所謂「民主化」の進展→国内の無政府及び無秩序化→軍政の登場

多くの国がそのようなプロセスを踏んでいる。 そうして、その軍政下で、<近代化>=産業社会化が進展したら、それに応じた政治スタイルが必要となる、それを<民主化>と言ってるに過ぎない。 直ぐ隣に韓国という実例が在るではないか。 
その韓国で、「軍事独裁政権の悪玉」とされてきた朴正煕氏。
その朴正煕氏が、現在では、韓国民に最も評価されている大統領となっているのを、ではどのように「評価」されるのだろう?

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