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Re: その心の持ち方は、どのように育てられるのでしょうか。
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投稿者 東京音頭 日時 2007 年 2 月 28 日 23:40:33: lg2/OnhcbNSWg
 

(回答先: 心の持ち方で、可能かと思います。 投稿者 考察者K 日時 2007 年 2 月 27 日 22:09:53)

考察者Kさん、ご意見ありがとうございます。

私が提示しておいて、勝ってなのですが、忙しくて、このご意見に対する意見は、きちんと後で書きます。今は少し簡単に書いておきます。

全体として、人の気持ちの持ち方、思いやり、つき物をおとす、など、人間の精神の方に期待をしていらっしゃるようですが、現実を見て、今の日本社会がこのような、思いやりや、優しさなどがどんどんなくなってきていますね。
他人に興味がなく、人とのかかわりが苦手になってきているように思います。
その原因はどういうところにあると思いますか。
私は、一つには、資本主義の発達があると思います。
資本主義は、共同体を壊していき、(日本に限らない)、人々を個人に分断していきます。
身近な例を見てもその現象は簡単にわかります。一人に一台のテレビ、電話。
人とのかかわりがめんどうくさくなるこども。
ゲームなど一人遊びの増加。いじめなど、社会がつくれなくなった若者。
自分のこどもにしか興味のない、例えば運動会観戦の40歳代以下の”若い”親たち。
大学では、OB会などをめんどうくさくなって主催しなくなる現役大学生たち。(私の入っていた学生スポーツ部の同リーグ内の大学何校かで、同じような問題がおきています。)

共同体から離れ、老人や赤ちゃんや色々な年、立場の人と接する機会もなくなっていきます。
学校では、思いやりより テストの勉強が大切なのです。
教師がいくら優しい生徒をほめても、勉強できなければ、希望の進路にいけず(どんな進路かにもよるが、いけないことが多い)。
老人に席をゆずる、近所の小さい子の面倒を見る、こんなことが全く評価されない社会なのです。(近所の小さい子や 働いている母親の変わりに 妹と自分のご飯をつくっていた優しいこどもに 点数が低いから、中3で ”1” をつけなければならない理不尽さ。当時は1があれば、どの私立校の受け入れなかったいから)自分の教師の頃の話をすると長くなるのでしませんが。)

人の心はもちろん、やさしさにあふれていると思いますが、このような小さいときからの環境がそのたいへんな時代を生き抜いてゆくなめに妥協を重ね、いずれ、まひし、これでいいや、という気持ちになっていくのではないでしょうか。私が日本で多くの若者相手に仕事をしていた頃、彼(女)らに、満員電車で席を老人にゆずらない人が圧倒的なのに驚きました。老人なんかどうでもいい、と言う人はいませんでしたが、自分が根性で朝早く起きて、席を確保するのに、一時間も立って目的の駅までいきたくない、電車の中でねたい などで、老人や身体の不自由な人は満員電車に乗らないで欲しい、という意見が圧倒的でした。

まあ、これはただの一例にしかすぎませんが、思いやり といっても、いったい現実どうやって、育てていくのでしょう。

拝金主義は、批判されるけれど、問題はやはり、お金がないと、贅沢ができないというレベルではなくて、健康的な食品が食べれられない、病気の時よい治療が受けられない、などかなり悲惨なものであれば、お金が欲しいとなって当然でしょう。

現状の社会をどう変えれば、このような思いやりのある人々が育つ社会ができると思いますか。

さらに、男女の問題もそう簡単ではありません。
資本主義が割ってゆく人間関係の最後の砦は核家族でしょう。
男女の役割分担はそれなりに、この資本主義社会においては、家族を維持し、それにともない子供の精神的安定を維持するのに、貢献してきた一面はあると思います。
その分担を根本的に壊すわけです。
女性が担ってきた、大きな仕事は、分担できるのか。
前にも書いたように、低賃金労働の代表格である女性の正社員化をめざすのでしょう。(もしもそうなら)。女性が多かった、スーパーのレジや保育園や幼稚園の先生、老人介護に人の賃金もあげるのでしょう。そうれば 企業は 男性の賃金を下げるでしょう。
ここでは、少子化も考えなければならないはずで、(産みたくても産めない社会解消)そうなると、パートの女性は産休 育児休暇がとれるのか、その間の給料は?
そして、その後職場にもどって、休まない男性との賃金格差は禁止になるのか。
資本の論理でいけば、企業が働かない人に給料をはらうのか。
だいたい、フルタイムで働きつつ、子育てをするなんて、なみたいていではない。
公務員どうしの夫婦だって、どちらが、病気のこどものために休むか。しょっちゅう喧嘩しているのに。

まあ、それはともかく、戻った女性をクビにしないとしても、抜けた期間があり、昇進はかなわない、ということになれば、、結局昔同様、女性(出産した)は、低賃金になるではないか。その上、男性の給料がすでに、女性の給料アップにともない下がっているとしたら、昔の男性大黒柱の頃の方がよかった、ということになる。
また、企業は、将来いつ出産で仕事が停滞するかわからない女性全体に、男性と同じ責任ある仕事につけたがらないだろう。
企業は福祉団体ではない。競争して勝ち残っていかなくてはならないのでしょう。男女の労働市場での平等を本格的に行うなら、たいへんな大改革と、福祉予算と、企業がマッツオになるほどの厳しい労働者を守る法律が必要になってくる。なぜか。それは、市場での男女平等を守り、かつ家庭間の大きな格差をつくらないようにするからだ。これは、欧米では、例がない。

で、資本主義の日本では、できるわけがない、と思うわけです。

現実に起きていること、なぜ今こういう世の中になっているのか、具体的によく考えてみたら なかなかどっこい、うまくいかないと考えます。
もっともっと問題はたくさんあります。離婚問題などはふれていません。

また後日に書きます。


>東京音頭さん こんばんわ

【誰も言わない 格差社会をなくすことと、男女平等と 安定した家族生活は 同時にできないのでは。】
ということですが、Kの考えでは可能だろうと思います。

まず、格差社会ですが「餓鬼道」という憑き物落しをすれば、格差は縮小するはずです。
一生懸命に真面目に働く人が、真面目に働こうとしない人よりも収入が低いというのは、ある程度は仕方がありません。例えば、1時間で製品を5個作る人と3個しか作れない人では収入が同じでは、逆の意味で不公平でしょう。
ですから、同一労働・同一賃金は原則ですが、そこに能率給を上乗せします。
問題は、拘束時間が一日8時間、週40時間であるなら、最低限の文化的生活が営める賃金保証です。ここは制度的に可能でしょう。
対価報酬としての「自由時間」と引き換えにして「後の時間」を有効に利用するのは個人の自由です。しかし、この「拘束時間」は社会参加という一種の「義務」ですから、ここを果たさない場合には「社会も助けはしない」と云うことになります。

しかし、今現在は「社会参加の労働時間を働いても、最低限の生活が保障されない」という点に問題があります。「その人の人生では使用しきれないお金を貯め込む、銭の亡者」がいて、流通貨幣の過度の溜め込みをするからです。
ただ、価値観として「お金を貯めたい」という価値観もあるでしょう。
ここは、相続時(その人が死んだら)に清算する。という事で「憑き物を落とします。」
誰だって、自分の人生で使い切れない「お金を溜め込んでも無駄だ」と気付けば「価値観に変化が起こる」でしょう。無駄なことをしたがる人はほとんどいないでしょう。

実は「人の価値観」は多様性がありますが、多くは憑き物でしょう。
また、社会という集団生活の中で生活している以上は、一定の義務と責任を負うのは当たり前です。これは「資本主義」には関係なく、当然の事です。
ここを無視した「価値観」は、単なるワガママでしかありませんから、ここは無視します。
もちろん「社会参画を拒否した上での権利主張」という価値観というのもあるでしょうが、それは「社会に頼らずに、すべて自分で賄う」ということですから、無人島にでも行ってもらうということになります。日本という国では「社会として、拒否する」という事になるでしょう。「社会を拒否する者は、社会から拒否される」のも仕方がありません。

男女平等は「性別としての差」がありますから、権利としての平等にしかなりません。
男性には子供を生む事もできませんし、母乳も出す事はできません。ここは、現実として受け止める必要があります。
問題は「女性が社会進出を望む時に、受け皿が用意されているか?」と「夫が気持ち良く、送り出してくれるか?」でしょう。
ここも一種の憑き物であり、資本主義というような経済体制とは無関係でしょう。

育児のサービスをしてくれる福祉施設の充実とかの問題と、男性の「エゴ」という一種の「ワガママ」を憑き物落しできれば、資本主義でも十分に対処可能でしょう。

【安定した家族生活】というのは、色々な意味がありそうですが、最近のトレンドとして、夫が定年退職後の夫婦は「交代制で家事をする」というのがあるそうです。
「夫が手伝う」のでは、結果的に主体は妻であり「妻に自由な時間が出来ない」ので、「少々、不味い食事を我慢してでも、夫に全て任せる」事で、妻も当番ではない日には「自由な時間を満喫する」のだそうです。
ただし、一定期間は「夫の教育」が必要でもあり、ここは忍耐力が必要だそうです。

ここは、基本的には共働きの夫婦でも通用する手法でしょう。

ただし、共働きの夫婦が「将来、子供が面倒を見てくれない」というリスクを負うのは仕方がありません。因果応報です。子育てを他人任せにした報いは自らが背負うことになります。

全ては「因果応報」という事をしっかりと認識した上で「無制限の餓鬼道に陥らない上での価値観」というブレーキさえ効くのなら、家庭崩壊までは行かないで「社会は成り立つ」だろうと云うのがKの考えです。

言葉を変えれば、全ては「心の持ち方一つ」でしょう。
相手を思い遣る気持ちと、義務と権利のバランス感覚、後は、所属する集団(家族・職場の仲間など)に対する責任感

前にも書きましたが「人間が心から喜びを感じるのは、人の笑顔に出会った時」なのだそうです。大金持ちの資産家が時折「全財産を福祉施設に寄付する」というのも、何かで心から「感動した」のではないだろうか?と思います。
金の亡者の価値観が「憑き物が落ちて、変わった」という出来事があったのかもしれません。

それらの事を総合して考えた時、多くの人が正しい判断力を持ち、偽りの価値観に支配されないで、更に適切な社会的システムを作る事によって、十分に【格差社会をなくすことと、男女平等と 安定した家族生活は 同時にできる】という気がします。


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