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爬虫類人(レプティリアン)説と白人優越主義への拝跪
太田竜氏は自らのブログ「太田竜の時事寸評」の5月12日付で以下のように書いている:
http://www.pavc.ne.jp/~ryu/cgi-bin/jiji.cgi
引用始め=====
平成二十年(二〇〇八年)五月十二日(月)(第二千四百十八回)
アイクは、一九八九年、英国みどりの党の代表として、英国の「スカイテレビ」に出演した時の奇怪な体験を想起した。
○彼は、テレビ局のメーキャップ室に案内された。するとそこに、英国のもと首相ヒースが居たと。
○ところが、そのときのこのヒースもと首相の目は、「まっくろ」だったと言う。
○そしてヒースの挙動は、きわめて奇妙であったと。
○ヒースの奇怪な挙動については、アイクは「大いなる秘密」(一九九八年)の中で記述して居る。
○一九八〇年代からこの「暗黒の目」をした不思議な人間の目撃証人と、その目撃証言が登場した。
○そして、アイクは、今週、この件の証言の記事を目にしたと言う。
○その種の人間の言動は、人類の現在の公式物理学の枠内では、まったく説明出来ない、と。
引用終わり=====
早速、幾つかのHPでヒース首相の写真を探してみた。
http://en.wikipedia.org/wiki/Edward_Heath
http://www.number10.gov.uk/output/Page128.asp
目はどちらも、どう見ても人間の目である。テレビ番組「笑点」の人気落語家、三遊亭楽太郎氏は出演仲間から「腹黒い奴」とからかわれている。英国では「黒い目」にそうした意味をこめるのだろうか?手元の辞書にはそうしたことは書かれていない。そこで近所の図書館で太田竜氏が言うところの本を探してみた。
「大いなる秘密(下)―世界超黒幕(The Biggest Decret)」David Icke,大田竜監訳、三交社、2007年, PP574.
http://www.sanko-sha.com/sankosha/editorial/books/items/145-0_146-9.html
である。残念ながら上巻は貸し出しされていた(我が町内にも同好の士がいるらしい)。この本を絶賛する船井幸雄氏のブログに目次立てがあるので上巻の内容が推測できる:
http://www.funaiyukio.com/funa_ima/index.asp?dno=200610008
【上巻】
序章:決断すべき黎明の秋(とき)――霊的に覚醒し、「家畜人」「奴隷人間」からの脱却を!
第1章:やって来た火星人――異星人(エイリアン)の遺伝子操作で人類は創造されたのか!?
第2章:驚愕の目撃例――「その爬虫類人のことを口にするな!」
第3章:地球を蹂躙する異星人(エイリアン)――バビロニアン・ブラザーフッドは歴史にどんな罠を仕掛けたのか?
第4章:神の子なる悪の太陽神たち――秘教の象徴体系を狡猾に操作、人類を精神地獄に
第5章:血の十字架を掲げた征服――「善男善女」の多次元宇宙意識への秘儀参入は断じて許さない!
第6章:浸潤する「黒い貴族」――フェニキア、ヴェネチアそして「英国(ブリタニア)を完全に支配せよ!」
第7章:跳梁席巻する太陽の騎士団――象徴、儀式、エナジー・グリッド、黒魔術で眩惑する
第8章:一つの顔、さまざまな魔の仮面――宗教と科学を韜晦(とうかい)、「レプティリアン・アジェンダ」は必ず実現させる!
第9章:呪われた自由の大地――コロンブス以前から、ブラザーフッドはアメリカを凌辱してきた
第10章:無から捏造した金(マネー)――「慈悲深き聖都の騎士団」末裔(ロスチャイルドら)の無慈悲な錬金妖術を剔抉(てっけつ)する
第11章:眩(あや)しのグローバル・バビロン――英米ブラザーフッド・エリートは両大戦で世界全支配(グローバル・マニピュレーション)を完遂へ!
第12章:逆光するブラック・サン――鉤十字(ナチス)の世界支配計画は、今やグローバルに堂々遂行されている!
【下巻】
第1章:爬虫類人(レプティリアン)の冷酷な位階網(ピラミッド・ネットワーク)――RIIA、CFR、TC、ビルダーバーググループ、ローマクラブなどの巨悪を暴く!
(投稿者による注: RIIA Royal Institute for International Affairs;CFR Council for Foreign Relations;
TC Trilateral Commission)
第2章:高貴なる麻薬の売人(ドラッグ・ディーラー)ども――イギリス王室・東インド会社・香港上海銀行の悪魔的所業を知れ!
第3章:聖なる涜神強姦殺人儀式――古代バビロン・イルミナティ・悪魔教(サタニズム・カルト)など黒魔術式拷問は爬虫類人(レプティリアン)の生命栄養補給源
第4章:恍惚のうちに壊されるアメリカ――小児性愛的倒錯症の前米国大統領(ジョージ・ブッシュ)、幼児への愛情爆撃(ラブ・ボンビング)・MKU(超洗脳)・性的虐待・誘拐・・・
第5章:「死と破壊(コロンブス)」地獄を招く象徴言語――自由の女神、万物を見通す目(ホロス)、不死鳥、五芒星・・・新世界秩序にようこそ!
第6章:「トカゲ」女王陛下の邪悪な連鎖――黒い貴族の血流は武器・麻薬密売、不正投機・・・テロ・大量虐殺(ホロコースト)に手を染める!
第7章:「月の女神」の残酷な生贄――ダイアナ妃をその美と愛ゆえに、周到かつ黒魔術的に殺害した卑劣な手口を告発!
第8章:「振動仕掛け」呪縛の構造――爬虫類人(レプティリアン)の人類支配の欺蟎的常套手段は、恐怖と憎悪に共振させると見抜け!
第9章:呪縛牢獄からのさわやかな解放――速くて短い愛の波長は、孤独・暴力のレプティリアン世界を変容一新させる!(抜粋ここまで)
此処へ来て、「黒い目」とは、人(ヒト)の人格なりをたとえる表現ではなく、ヒース元首相が「とかげ」人間そのものと言ってるらしい事がわかる。実際、英国女王エリザベスの由来は El-lizard-birth (投稿者注:トカゲ生まれ)であると書き、117頁にこんな記述がある:
引用開始=====
この女性はパーナムビーチズの猟獣猟鳥管理人の妻で、二人でその土地に住んでいた。彼女が育ったのはスコットランドの悪魔主義者の家庭で子供の頃にはスコットランドのブラザーフッド・ネットワーク(超秘密結社)によって性的にも儀式においても虐待を受けていた。夫もまた悪魔主義者でそれでバーナムビーチズの管理を任されていた。この土地にはロンドン当局が管理する古代の木立や原生林が残りエジプトの森と呼ばれる地域も含まれている。-1970年代初めにヒースが首相だった時期だがー彼女が犬を散歩させていると灯りが幾つか目に入った。なんだろうと彼女は静かに近づいていった。戦慄のうちに彼女が見たものは悪魔教の儀式でありその輪の中にいる当時のエドワード・ヒース首相だった。さらに大蔵大臣のアンソニ・バーバもいた。彼女の話では、見ているうちにヒースが爬虫類に変身ししかも信じられない事に輪の中の誰も全く驚いていなかった。と、語った。「最後は全身が爬虫類の形状になってサイズは60cmくらいになってしまいました」。ヒースは少しウロコがあってごく自然にはなしていました。ただ「長距離電話」みたいで口と声に少し「タイムラグ」がある感じがしました。
引用終わり=====
これを荒唐無稽と言わずしてなんと言おう?しかし、女性の目撃談をアイク氏はそのまま信じ、そのアイク氏の記述を太田氏はさもありなんと、自らのブログで紹介するのである。
一々引用するのは誠に馬鹿馬鹿しいのであるが、もう一つ引用する(第8章から、464頁)
引用開始=====
レプティリアン(爬虫類異星人のこと、投稿者注)が操作してくるのは、低層幽気周波数帯からだ。地球を支配するためには人類の大多数をこの水準以下に維持しそれ以上の高い周波数帯から切り離しておかなければならない。(中略)人間の心を切り離して無知な状態にしておくうえで決定的に重要となるのは恐怖罪悪感怒り自己嫌悪他社の軽蔑といった低い周波数での感情を操る事だ。こういう感情こそが低層4次元の周波数帯と共鳴する。一度こういった感情の支配に屈服すればそれは、レプティリアンの意識による支配に屈服した事になる。
引用終わり=====
著者アイク氏はこれに基づいて、他所でレプティリアンからの呪縛からまぬがれる道を書いている。揚げ足を取りたくはないが、低層に対して高層は何か?、4次元を規定する座標軸は何か?周波数というからには波動である。何が震動し、いかなる媒質がその震動を伝えて波動を生成するのかなどの記述は一切ない。当然周波数帯域についても不明。こうなると、文字通り「超常現象」で占い師または超能力者が語る「波動の射出」となんら変わらない。とすれば、現投稿者は読んでいないが、爬虫類人の出自を語るという「上巻」の無内容さもおおよそ察しがつく。遺伝子、宇宙物理学に基づく議論がなされているとのことだが、地球外知性の存在についても存在のために満たすべき物理条件、SETIプロジェクトなど現今の研究調査現況すら踏まえていないだろう。フォトンベルトもその一つ。よしんば、そうしたベルトがあったとしてもその壁が宇宙空間に突然ありよう筈はなく、当然例えばガウス分布型の厚みがあるべきだろう。つまりいきなりそのベルトに我が地球が突入するはずはなく、じわじわと地球が浴びるフォトン(光なのか電子なのか定かでないが)濃度が増すはずである。つまり、いきなり2012年12月12日のカタストロフィにはなりえないのである。地球磁場逆転の議論もお粗末極まりない。しかし、ベンジャミンフルフォド氏の議論の立て方同様「。。。はありえる」「。。。は理論的には可能だ」の類の立証不能な諸々が書き並べられているのだろう事は想像できる。
それにしても、1950年代日本の左翼の一派を担った人物がこうしたいかがわしい本の著者にかくも入れ込む。これこそ謎である。私が敬愛するレンダイコ氏は自らのHP
http://www.marino.ne.jp/~rendaico/
で、「阿修羅は貴重な情報源である。太田龍を嘲る者は、手前こそ歴史の盲人であることを知るべきだ。木村愛二を謗る者は、手前こそジャーナリストとしての識見を損じていることを弁えるべきだ。れんだいこを軽んずる者は、聞き分けの出来ない者である事を知るべきだふふふ。(以下略)」と褒めちぎる。木村愛二氏については異存ないが、こうなると太田氏への評価については賛同するわけにはいかない。
理科大学に在籍し真理への接近にあたっての自然科学的手法の一端にかっては触れたはずの太田氏もさすがに、この荒唐無稽にのめりこむ事にいくばくのためらいがあるのだろうか、巻末の監訳者解説で次のように書いている(530頁)。
引用開始=====
爬虫類異星人の母星はどこか?彼らはどの星から地球に侵入したのか。この問題は依然として残る事に変わりはない。もしも爬虫類的異星人が太陽系以外の構成に所属していたとすれば次の問題が発生する。
(1)「彼ら」は超高速で宇宙空間を航行する科学技術をすでに開発済みとしなければならず
(2)「彼ら」(ママ)太陽系に侵入し中心の太陽から数えて第3番目の惑星たる地球に到着すると同時に又は、それと前後して他の惑星にも移民基地を設定した可能性の大なる事。火星こそ、その星かもしれないこと、である。
本書「大いなる秘密」はまさにその解明から始まる(上巻 第一章)。そこで、最後に残る大問題はこうだ。
(3)すなわち、地球を訪問調査ないし定住(することにした)「彼ら」異星人は一種だけなのか、むしろ複数(二種以上)とみるべきではないのか。もしも複数の種類とすれば、必然的に地球を舞台(縄張り)とした、「彼ら」異星人どうしの葛藤と衝突が生じるのではないか。その場合、地球原人がその争いに巻き込まれることは避けられない。
引用終わり=====
しかし、本書のいい加減さは上述の3点にはとどめ得ない。かくして私はこの投稿をカルト板に書いたのである。WTC水爆説同様、折角の巨悪暴露の筋立てがこの「トカゲ」一匹で台無しである。
しかし、私の本投稿の真意は下記にある。
533頁で太田氏は以下のように書いている:
引用開始=====
この勢力は(爬虫類異星人、投稿者注)は、この6千年あるいは数十万年にわたって西洋中近東を基地として地球に取り憑き地球を永遠の牢獄に仕立て上げてきたのである。ついに恐怖と流血、血の海と呪いによって禁忌を維持してきた彼らの極秘の全体系が暴露される時がやってきたのだ。大胆不敵でいかなる迫害おも怖れず.死の脅迫にも動じる事のない一英国人サッカによって今、我々^全地球原住民の前にその極秘の全体系が開示されたのである。
引用おわり。=====
飛びぬけたずる「賢さ」で地球人を奴隷にしつつある知性体は地球に発したはずはないと太田氏はいうのである。上記を注意深く呼んで欲しい。アフリカ本大陸を巧妙に除外しているのである。言葉を変えよう。こうした「賢さ」は、黒人、黄色人種に発するはずはないとの前提で議論が積み重ねられている。アイク氏、太田氏の論の最大の弱点は「白人優越主義」と、その主義への「拝跪」にあると私は考えている。アイク氏に影響を与えたと思われる「神々の指紋」の著者グラハムハンコックに、白人優越主義が露骨に見られることは多くの評者によって指摘されている。
私は、人類の問題の研究は、人類が地球にへばりついてきたからには、まず地球上で解明するべく力を尽くすのが本道と思う。とすれば、アフリカ大陸は絶対に除外できない解明への研究対象である。
「アフリカ大陸史を読み直す(第一巻)」社会評論社、木村愛二著、2007年、303頁
http://www.shahyo.com/book/1327.html
はそのための格好の最良の文献と私は思う。