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(回答先: 「愚痴を言わずに黙って働く事が美学」という思い込みが諸悪の根源だ! 投稿者 考察者K 日時 2006 年 12 月 07 日 22:28:32)
考察者kさん、こんにちは。
愚痴を言っているサラリーマン、OLってたくさんいるような気がします。飲み屋さんなんかで。
ところで、これは、日本人が不当支配に対し受身であるということよりも、労働自体に価値をおく、という考え方が強いということでしょうね。文化人類学的に、日本人は労働を善と見る傾向がある、と言われますよね。
これは、東アジア全体に存在する価値観ではないでしょうか。
豪州では、多くの企業が好んで中国人を雇います。東アジアの労働者は、質が高く勤勉で文句を言わないので、とても人気があります。日本人は低賃金で使うにはお金持ちすぎるため、こういう話には出てきませんが、私が思うには、日本人、韓国人も同様に、世界労働者マーケットでは人気があると思います。現にこちらの経営者は、中国人労働者を使いたがるし、彼らは中国人を雇いたい と堂々と言っています。
気になるのは、「諸悪の根源」、というところです。
何の 諸悪ですか。労働条件が悪い、ということですか。労働者が搾取され、雇用主がいい思いをしすぎている、この社会のことでしょうか。
例えば、サービス残業についてですが、これは悪しき習慣で、さらに法律違反だと思います。
とすると、諸悪の根源は、それを覆すことのできない労働者ではなく、それをする雇用主のほうだと思います。
さらに言えば、東アジアに根付いている勤勉文化は 私は悪いことではないと思います。
問題は、その文化を 搾取のために利用する側だと思います。
それを跳ね返す、それと闘うために、その文化をみなおし、もっと賢くなろう、という意見ならわかりますが、諸悪の根源という考え方は おかしいと思います。
これは、何かの事件、または、構造的な差別の中で、その原因を被害者に押し付ける、ブルジョア的発想です。
労働者に同情するあまり、彼らの受身的な行動に怒り、もっと頑張ろうよ。という気持ちから、かかれているとは思いますが、こういう意見は結局社会的に立場の強い人に利用される、
つまり、「そうさ、こういう悲惨な状態にあるのは、お前達が大人しすぎるからさ。」ということ言うことにより、責任転嫁できるからです。
例を挙げると、夜、薄着で歩いていた女性が、暴漢に性的に乱暴された、または乱暴されそうになったとして、夜、女性が一人であるく、 それもそんな薄着で歩くほうが悪い と被害者に責任を押しつける発想ととてもよく似ています。
豪州やニュージーランドで、先住民が貧しいのは、まじめに学校へ行き、勉強しないからだ、と彼らを責めるのとよく似ています。