★阿修羅♪ > 雑談専用21 > 254.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
(回答先: 法則の誤りについて(考察者Kさんへ) 投稿者 竹中半兵衛 日時 2006 年 12 月 02 日 03:55:52)
>原始社会に戻ったキューバでも、
医療も農業もアメリカよりましな状態にあります。また、これは近代的な科学技術で農業を復興させました。キューバが原始社会なら夕張市など、日本にこそ原始社会を強いられた地域はあるのです。キューバの医療や農業を馬鹿にしてはいけません。アメリカがハイチを原始社会に戻したのは確かですし、アルバニアも原始社会に戻った感がありますが、キューバに対しては当てはまらない。日本の医療、教育の立ち遅れこそ問題にすべきです。
>新興の中南米の反米政権の民族主義(ボリバリズム)的な声援もあること
キューバは支援する側でもあるのです。たとえ貧しくとも今の日本や北朝鮮、コンゴほど追い詰められている訳ではないと思います。世界にはソマリアやコンゴのように本当に原始社会に戻された状況にある国あります。そんな中で小国でもそれなりに比較的平等な社会を作っている国はあります。日本は果たしてアジアの中でもゆとりがある方なのかとても疑問があります。
>したがって、Kさんのおっしゃる運命論(つまりKさんの場合は、ソ連圏の崩壊を「立地条件」の問題としてとらえてしまう)は現実を理解するうえでは無内容となっているわけです。
>立地条件が悪いから、「国民」ば食わせてゆぐこつがでげねぐなって社会主義が崩壊すた、っつうシェーマがKさんの主張だすが、この主張には、ほぼソ連圏の全体に崩壊がおよんだのだから、地理的=物理的な立地条件の問題ではなく、別の何かがあるという思考力や推理力が問われるべき問題なのであり、
私は立地条件は大きいと思います。日本がプランテーション栽培できる土地であれば、植民地になっている可能性はあると思います。そうなると後の歴史も変わってくるでしょう。日本は抵抗が強いから負けないというかも知れませんが、アジア・アフリカの抵抗が完全に制圧されたのは1912年のアチェー戦争終結であって、決して他のアジア人が白人や日本人に比べて圧倒的に弱かった訳ではないと思います。日本以外でもアフガニスタンやエチオピアは植民地化を免れました。しかし、熱帯地域では基本的にどれだけ抵抗しても降伏するまで攻撃され続けられました。
北極に住むイヌイットやアイスランドはあまり列強に攻撃されてません。立地条件が悪すぎて攻める気もなかったようです。立地によって思想も変わってくると思うのです。アイスランドは軍隊を持っていませんが、軍隊を捨てやすい国でもあると思います。同じ事をハイチもやりましたが、米軍に侵略されました。オランダで生きるために求められる思考回路とインドネシアで生きるために求められる思考回路は違うと思うのです。
北極で必要とされる物は必ずしもニューギニアで必要とはされません。砂漠地帯で必要な物は必ずしも日本では必要ありません。思想もそのような必要性から生まれるものがあると思うのです。オセアニアで必要とされない思想は、オセアニアではやはり省かれる傾向にあると思うのです。いくら共同体で生きる事が必要な事が多いサバナやジャングルで個人主義を説かれても、全部を受け入れられない物があると思います。逆に北極やジャングルのような農耕に適さない地域で生まれた思想が我々の生活に必要かと言えば必要でない事も多いと思います。
何故、議会制民主主義ではなく村の会議で物事が決められる地域が今でもあるのか?そこには議会制民主主義や官庁が必要なかったからです。村よりも大規模なまとまりが必要になってくれば、階級や行政組織も出てくる可能性があるでしょう。ロシアの場合は村が孤立したら死につながる可能性が高いのです。したがって、電化や集団化の発想が熱帯よりも必要とされる地域だと思います。米国は絶対的に攻められにくい土地にある。この土地にいれば、小国と異なる軍事論も出てくるでしょう。中国のように広大な土地に貧困層が大量に生み出される乾燥した土地ならば、緑化と治安改善が何より優先されるようになるでしょう。朝鮮北部は南部に比べて米の育ちが悪く、寒さが厳しいので、これを克服して生きることをまず優先的に考えるだろうと普通は思います。逆に日本のように狭い土地に均質で濃い人間関係がある場合は、いかに周りに合わせて波風を立たずに自治を進めるかという発想が出てくると思うのです。理論の全世界的普遍化に反対はしませんが、この地域的基盤は完全に無視することは出来ないと思います。