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(回答先: イスラエル・ヒズボラ戦争の陰にも石油利権[ゲンダイネット] 投稿者 アメリカ言いなりでヤコブ病 日時 2006 年 9 月 19 日 18:50:00)
http://gendai.net/?m=view&g=syakai&c=020&no=28299
【浜田和幸「ついに石油は枯渇したのか!」】
2006年9月11日 掲載
仰天!1バレル260ドル説も出てきた
07年オイル・ピーク説の根拠
ここ数年、原油価格は異常な高騰を見せている。2001年の「9・11テロ」の直後が1バレル=20ドル前後。それが今や80ドルに迫る勢い。5年で4倍も暴騰したわけだ。ガソリン価格をはじめ、あらゆる物価の値上がりの原因になっている。
石油は見えにくい資源だ。森林や魚介類なら、枯渇し始めているかどうかわかりやすい。ところが、地下や海底深くに眠る油田はいったいどれくらいあるのか諸説ある。悲観的な見方の代表は「2007年石油ピーク説」であろう。来年をピークに原油生産が下降線をたどるというシナリオだ。他方、楽観的見方としては、「探査、採掘技術の進化説」から、地球深部に無尽蔵に存在する炭素が原油を生み出し続けるとする「無機説」まで幅が広く、いずれも「石油が枯渇することはありえない」と主張する。
どちらが真実であるかは別にして、現実に原油価格は上がり続け、われわれの生活に大きな影響をもたらし始めている。中東情勢の緊迫化、大型油田の老朽化、新規油田の開発の遅れ、中国やインドなど新興諸国での需要急増、ヘッジファンドなど投機筋の介入など、実に複合的な要因がからみあい、「1バレル=100ドル時代」の到来が懸念されるようになった。70年代に1バレル=1.5ドルであったことなど、夢のようだ。
では、この急騰はどこまで続くのだろうか。アメリカのエネルギー省や金融大手ゴールドマン・サックスでは「1バレル=100ドル突破は時間の問題」とみなしている。なぜなら、大きなトレンドとして需給バランスが崩れ始めているからだ。とくに、急速な経済成長を遂げつつある中国は、アメリカに次ぐ世界第2の原油輸入国になった。インドと合わせると、アメリカの90%近い量のモノとサービスを消費している。まさに「爆食エネルギー国・チンディア(チャイナとインディア)」の誕生だ。
世界の石油需要は年間300億バレルに達するが、新たな発見量はその4分の1にとどまったまま。サウジアラビアやクウェートなどの上位3%の大型油田が埋蔵量の94%を占めるなど偏在も著しい。これら既存の油田の生産量が頭打ち状態になってきたのは事実だ。70年から82年の間に、原油価格は1.35ドルから35ドルへと26倍に跳ね上がった。この経験則に従えば、今後10年で1バレル=260ドルもありうる。これこそ未曽有の経済的打撃をもたらす時限爆弾である。危機感の薄い日本と違い、アメリカも中国も残された油田の開発利権を確保しようと、必死の攻防を演じている。
【浜田和幸・国際未来科学研究所代表】