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(回答先: 部分停戦の解除でイスラエルが空爆を再開 リタニ川北部まで制圧へ [アルジャジーラ] 投稿者 white 日時 2006 年 8 月 02 日 16:21:13)
リタニ川の水源確保がレバノン侵略の深層
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http://www.jca.apc.org/~altmedka/nise-33.html
『偽イスラエル政治神話』
訳者解説
[中略]
一九九六年三月以来、日本は「自衛隊」と称する軍隊を、ゴラン高原に「派遣」と称して出兵している。だが、なぜゴラン高原なのかという議論は、まるで起きていない。
本訳書では、二四〇頁から二四一頁に引用されている“ユダヤ国民基金”総裁の一九四〇年の発言の最後は、こうなっていた。
「北の方はリタニ川まで、東の方はゴラン高原まで、ほんの少し国境線を広げれば、イスラエルの領土は、それほど狭くはない」
リタニ川の方は今、イスラエルが占領地に勝手に設定したレバノン南部の「安全保障地帯」に含まれている。ゴラン高原の方は「併合」宣言下にある。ともに連合国総会の非難決議の対象であるが、ダブルスタンダード超大国、アメリカは、何らの行動も起こさないどころか、安全保障理事会では拒否権を行使してイスラエルを援護している。
ともかく、イスラエルは今、一九四〇年の“ユダヤ国民基金”総裁の発言の通りに、実質的な領土拡大を実現しているのである。なぜ、国際世論を敵に回してまでそうするかと言えば、領土の広さの問題だけではなくて、リタニ川もゴラン高原も、水源地帯だからである。
しかも、この両地帯をイスラエル国家の領土内に確保しようという考えは、一九四〇年どころか、一世紀以上も前からのシオニストの構想だったのである。
とりあえず最寄りの資料だけを紹介して置く。
通産省の外郭団体で財団法人の中東経済研究所が発行している『現代中東研究』には、三つの専門論文が載っている。「ヨルダン川水系に於ける水資源開発と国際水利権紛争について」(9号、91・8)
「イスラエルとパレスチナの水資源」(12号、93・2)
「シリア被占領地ゴラン高原」(13号、93・8)
国立国会図書館調査立法考査局が発行する『レファレンス』は、折々の国際的な政治課題を予測しながら特集を組んでいるが、そこにも、五三頁にわたる論文が掲載されている。
「中東の水と平和〜イスラエル・パレスチナ水資源管理をめぐる対話」(通巻第五三八号、95・11・15)
シオニストの構想は、まず、周囲のアラブ諸国との力関係から見て、それと十分に対抗できるだけの国民皆兵国家を建設するための人口、約四五〇万人の確保であった。さらには、その人口を養う食料の自給が可能な耕地面積、そこへの灌漑、水資源地帯の確保という順序で、リタニ川とゴラン高原は、重要な戦略的獲得目標に設定された。右の「ヨルダン川水系に於ける水資源開発と国際水利権紛争について」と題する論文では、つぎのように、この経過を要約している。
「一八六七年に早くもパレスチナの開発基金を集めた創世期のシオニストの運動組織は、パレスチナの天然資源を調査するための技術調査団を派遣した。一八七一年の報告書では、ネゲブ砂漠を含むパレスチナは数百万人の人口を移住させる可能性を有し、そのためには北部の豊富な水資源を乾燥した南部へ導水しなければならないことを指摘している」
シオニストは、一九一七年のバルフォア「意志表示」以前から、国際談合で、この北部の水資源地帯がイギリスの委任統治の範囲に入るように画策したが、それは果たせず、フランスの委任統治地域に入ってしまった。それが現在の国境線にもなっているのである。
[後略]
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