★阿修羅♪ > 戦争83 > 243.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
(回答先: リタニ川の水源確保がレバノン侵略の深層:偽イスラエル政治神話 投稿者 木村愛二 日時 2006 年 8 月 02 日 16:52:08)
イスラエルにとっての水資源と云う事でしょうか?
http://72.14.235.104/search?q=cache:www.kyoto-seika.ac.jp/jinbun/kankyo/magazine/magazine_126.html
著者:リチャード・タンター
イスラエル−パレスチナの環境戦争
中東についての報道で、日本のマスメディアは、アメリカや西欧のメディアよりは少しはバランスがとれている。また、日本によく見られるユダヤ文化についての妄想にも関わらず、パレスチナの声も届くし、イスラエルの政治についても、理性的に、また正直に報告されている。
しかしながら、この戦争の1つの側面については、日本でほとんど報告されていない。それは水の支配をめぐる戦いである。イスラエル政府にとって、アラファトのパレスチナ暫定自治政府にとって、また、隣国のヨルダン政府にとっても、水へのアクセスはとても重要な問題なのだ。
1967年の戦争で、イスラエルはヨルダン川西岸(ヨルダンの領域)およびゴラン高原(シリアから奪い取った)を征服し、地域の川および地下帯水層の対する支配をとてつもなく拡張した。イスラエルは、その後のヨルダンまたはパレスチナとの交渉においても、水についての支配を緩めることはなかった。イスラエルは水へのアクセスの政治的支配を利用し、占領したヨルダン川西岸とガザ地区でとてつもなく不公平な環境問題を発生させたのだ。
恐ろしく不平等な水へのアクセスと、水資源に対するイスラエルの不法な搾取が、パレスチナ人の苦しみを生み、深い憎悪につながったことは、驚くにはあたらない。
1967年にイスラエルによって奪われたヨルダン川西岸とガザ地区から構成されるパレスチナ人の地域の降雨量を見てみよう。年平均でパレスチナ地域中部では約400mm、また、南部で約275mmと一般的に降雨量の低い地域である。アメリカのアリゾナと同じほど、乾燥した地域といえる。(京都の年平均降雨量は1580mm)
もちろん、この降雨量のほとんどは蒸発して失われるが、いくらかはこの地域の主要な河川系、特にヨルダン川とヤルムック川に流れ込む。イスラエルの最も重要な地下水はティベリア湖にたくわえられる。しかし、その湖の主要な集水地の1つはゴラン高原であり、イスラエルは1967年にシリアからここを奪い取っている。ほとんどの雨は3つの大きな地下帯水層へしみ込む。北東の帯水層、東の帯水層、西の帯水層である。
メディアが水利用においてのパレスチナとイスラエル間の戦いを、おおよそ無視したという事実は驚くべきことである。というのも、このことについては、多くの専門家による研究があるからだ。イスラエルの、またパレスチナの研究があるだけでなく、国連による詳しい研究、また、個人の研究家、それに水の技術専門家による研究もある。たとえ政治的な結論が変わっても、それぞれの研究の中味はあまり違わない。つまり、事実は単純であり、真剣に反論するなど誰もいないのだ。