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(回答先: 安倍人脈:次期政権像を探る/2 外交・安保―「毎日新聞」 投稿者 天木ファン 日時 2006 年 9 月 01 日 11:13:59)
安倍人脈:次期政権像を探る/3 たたき上げ
◇苦労人、「プリンス」支え
バブル経済に日本が向かう85年ごろの国鉄(当時)東京駅の東海道線ホーム。「あさかぜ」「はやぶさ」など九州方面に向かう寝台特急(ブルートレイン)が次々と発車していった。現在、安倍晋三官房長官の政務秘書官を務める井上義行氏(43)は当時、その機関士を務めていた。「出発進行」と短く唱えレバーを上げると、列車は静かに動き始める。今もその感覚が肌身に残っているという。
井上氏は神奈川県小田原市に生まれ、6畳2間の市営住宅に両親、姉と4人で暮らした。家は貧しく、時にサケ缶を家族で分け合い、煮汁でキャベツを炒めて食べた。18歳で旧国鉄に入社。徹夜勤務をこなしつつ、大学の通信課程を卒業した。
87年に国鉄民営化を迎え「人生が大きく変わった」。翌年に旧総理府に転職し、00年1月、小渕内閣の額賀福志郎官房副長官の事務秘書官となった。小渕恵三首相が病に倒れ森内閣となり、同年7月、副長官に就任した安倍氏と出会う。当時、社会的関心が薄かった北朝鮮拉致問題を担当、安倍氏の信頼につながる。「国民の生命と財産を守るのが政治の役割だと教わった」と振り返る。
02年9月の小泉純一郎首相訪朝後、帰国した拉致被害者のため、拉致被害者支援法の作成を主導。その後、内閣官房の拉致問題・連絡調整室に移り昨年10月末、官房長官に就任した安倍氏の希望で官邸に戻り、政務秘書官となった。
井上氏は安倍政権発足後の首相秘書官(政務)の有力な候補の一人と目されている。政務秘書官は、小泉首相の秘書を30年近く務めた飯島勲氏のように古参のベテラン秘書がなることが多い。古参でもキャリア官僚でもない井上氏が政務秘書官になれば異例と言える。
祖父(故岸信介氏)と大叔父(故佐藤栄作氏)を首相に持つ家系を誇る安倍氏には、むしろ井上氏のようなたたき上げタイプを信用し、重用する面がある。超派閥の「再チャレンジ支援議連」を設立し、中堅・若手を「安倍支持」でまとめる中心となった菅義偉副総務相(57)もその一人だ。
秋田の農家で生まれ育った菅氏は66年、集団就職列車で上京、町工場で働いた。その後会社勤務を経て、小此木彦三郎元通産相の秘書となり、96年、衆院選で初当選した。
当初、小渕派(現津島派)に属していたが、98年総裁選で、同派の小渕外相に反旗を翻して出馬した梶山静六前官房長官(いずれも当時)を支持。梶山氏、佐藤信二元通産相とともに3人で小渕派を離脱した。「政治家は群れちゃダメだ。一国の首相を選ぶには信念に基づいて行動すべきだ」と振り返る。その後、党北朝鮮制裁シミュレーションチーム座長を務め、独自の制裁案をまとめたことで安倍氏の信を得た。
今月8日夜、東京都内のホテルでその菅、井上両氏が顔を合わせた。「出馬表明のタイミングはいつにするか」「政権公約の中身はどうするか」。話題は「安倍政権までの段取り」に終始した。2人の苦労人が党と官邸でそれぞれ「プリンス」を支え、新政権が描かれつつある。=つづく
毎日新聞 2006年8月31日 東京朝刊
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/seitou/06sousaisen/news/20060831ddm005010100000c.html
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