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GHQ資金で反共工作〜旧日本軍幹部の「河辺機関」 [USFL/共同]
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投稿者 white 日時 2006 年 8 月 29 日 00:48:24: QYBiAyr6jr5Ac
 

□GHQ資金で反共工作〜旧日本軍幹部の「河辺機関」 [USFL/共同]

 http://www.usfl.com/Daily/News/06/08/0814_023.asp?id=49990

GHQ資金で反共工作〜旧日本軍幹部の「河辺機関」
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 連合国軍総司令部(GHQ)が太平洋戦争後、旧日本軍幹部による反共工作組織「河辺機関」を編成、GHQの資金提供で日本国内の情報収集や旧ソ連と北朝鮮への工作員潜入を計画していたことが14日までに、機密指定を解除された米公文書で判明した。組織の中心は河辺虎四郎元陸軍中将(元参謀次長)=故人、以下同=ら。工作は「タケマツ作戦」と名付けられていた。

 「河辺機関」の存在は関係者の証言などで伝えられていたが、計画の詳細が公文書で初めて確認された。河辺氏はじめ機関の主要メンバーは戦犯訴追を免れており、文書は冷戦に直面した米国が旧軍幹部の訴追よりも反共工作を優先させた軌跡を物語っている。

 終戦時に参謀本部第2部長だった有末精三元中将に関する「個人情報データ」(1959年9月15日付)によると、GHQ参謀2部(G2、情報)のトップ、ウィロビー少将は48年に日本側に情報機関の設置を求め「河辺機関」が設立された。河辺、有末両氏に加え、吉田茂首相のブレーンも務めた辰巳栄一元陸軍中将や最後の陸軍大臣、下村定元大将らが参加した。

 49年5月20日の秘密メモによると、河辺氏らは48年9月以降、G2と反共工作について協議。河辺氏は「タケマツ作戦」を立案し、初期活動費に8万7000円を要求、当座の費用として3万7000円が支給された。当時の8万7000円は国家公務員(大卒)の初任給ベースで比較すると、現在の価値で約370万円に相当する。

 「タケ」は海外情報収集活動、「マツ」は国内活動を意味した。河辺氏は北海道を拠点にした対ソ工作と、対馬などからの対北朝鮮工作を提唱。ウィロビー少将は北海道ルートを優先するよう指示したが、朝鮮半島への潜入計画も了承した。(共同)

■日米戦後史の「闇」
 河辺機関は、ナチス・ドイツの情報将校らが戦後、米国の反共スパイ網に組み込まれていった「ゲーレン機関」の日本版といえる組織だ。

 ゲーレン機関をめぐっては、戦犯訴追より反共工作を優先させた米国の戦後政策の問題点が指摘されている。河辺機関を率いた河辺元陸軍中将も、終戦時に参謀次長の要職にありながら戦犯に問われることはなかった。今回見つかった米公文書は、日米戦後史の「闇」に葬り去られた終戦処理の倫理観を問い掛けている。

 河辺氏は1931年の満州事変で参謀本部の作戦担当。38年には武官としてドイツに赴任、40年の三国同盟締結につながる日独伊枢軸の強化にも関与した。

 だが、終戦後は降伏条件受け入れの代表団を率いてマニラを訪れ、米占領当局と「戦後協力体制」をいち早く構築した。

 河辺機関で対ソ工作を担当した有末氏も、終戦後は「対連合軍陸軍連絡委員長」に就任。GHQとのパイプ役を務めると同時に、ソ連関係の情報提供を通じて米情報当局と親密になったとされる。

 GHQが52年に河辺機関への資金援助打ち切りを通告すると、河辺氏らは機関関係者を自衛隊の前身である保安隊や日本政府の情報関連機関に再就職させることに躍起となった。(共同)


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