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(回答先: 日本漁船拿捕 １人犠牲 小泉官邸と外務省の重大責任 投稿者 黄昏時のパルチザン兵士 日時 2006 年 8 月 18 日 18:04:33)
蟹が高級料理から回転寿司に出ていたのは、密漁黙認の成果だったらしい。黙認の理由は推して知るべし。
〜〜〜〜〜（引用ここから）
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20060819/mng_____tokuho__000.shtml
北海道の漁船拿捕：築地関係者が語る『カニ事情』
北海道根室市のカニかご漁船が北方領土海域でロシアのサ
ハリン沿岸国境警備局に銃撃、拿捕（だほ）され乗員一人
が死亡した。警備局によると乗組員らは密漁を認めている
とされるが、根室の漁師が今、命を落としてまでカニをと
る理由は何か。東洋最大の魚市場、「築地市場」に北方カ
ニ事情を追った。 （片山夏子、宮崎美紀子）
朝の築地市場。未明から活（い）きのいい魚介類が並び
、大声で取引が交わされる。カニ、マグロ、ウニ、ホヤ…
。台や水槽に並んだ魚たちが次々と売れていく。ターレと
呼ばれる特殊な荷車がうなりながら動き回り、よけながら
歩く足に力が入る。
「まだ、若かったのに。かわいそうになぁ」
北海道の海産物などを仲卸する大石博康さん（４５）は
、銃撃され死亡した甲板員、盛田光広さん（３５）を思い
やる。「だけど、ロシアの海域に入ってたのだったら…。
向こうも自分の領域を守るのに必死だろうからね」 北方
領土の周辺はキンキ、コンブ、ウニ、タラバガニ、毛ガニ
…と「高級品ばかり」の産地。拿捕された「第３１吉進丸
」の所属する根室湾中部漁協によると、船が狙っていたの
は花咲ガニだった。大石さんは「花咲ガニは一キロ数百円
。それに命を懸けていたのだろうか。毛ガニならわかるけ
ど」と首をかしげる。
花咲ガニの築地での価格は夏で一キロ八百−千円。価格
が上がる冬で二千五百−三千円ぐらいになるという。日本
産だとロシア産の倍ぐらいになるが、運送料が高くつくた
め、あまり築地には入ってこないという。市場関係者は「
味も突出してうまいわけではない」と明かす。
■『毛ガニ』ならキロ１万円も
築地で高く取引されるのは、国産の越前ガニや、タラバ
ガニ、毛ガニなど。毛ガニは高い時期は、物によっては一
キロ一万円になることもあるという。
最近、築地では全体的にカニの取引価格が上がってきた
。大石さんは、その理由として全体の流通量が減ってきた
ことを挙げる。「プーチン大統領になってから、資源保護
に厳しい。日本だけじゃなくてロシアの船も制限されてい
る」
花咲ガニは毎年七、八月の二カ月間、漁が解禁になる。
根室湾中部漁協の関係者は「許可を取り、日本の海域で漁
をしていたのに。無理やり拿捕され殺された」と怒りを声
ににじませる。
そもそも花咲ガニは、どこを中心に流通しているのか。
札幌市中央卸売市場でカニを卸す業者（２８）は「地方に
も出しているようだが、一般にそれほど浸透していない。
（取引は）道内が中心」と説明する。個体差はあるが、札
幌では、子持ちのメスで五キロ千五百−千六百円。オスで
千円と安い。「市場取引の中心は七−九月。十月になると
入荷量が減るので単価が上がってくる」という。
築地市場で同じくカニを扱う酒井衛さん（５１）は「北
方領土海域は日本の海域になっていないことで、かえって
資源が守られてきた側面もある」とした上で、今回の事件
についてこう感想を漏らした。
「目の前の海域で銃撃されたということで衝撃が走った
が、ロシアの海域といっても、あまりに近い。根室沖でと
れたものは日本のものみたいな感覚があるんだよね」
■ソ連崩壊後に増加した密輸
花咲ガニはとれる海域が極めて限られている。根室市水
産研究所によると、北限はカムチャツカ半島、南限は根室
半島までで、日本で漁をしているのは根室市と、その隣の
浜中町の一部しかないという。
第３１吉進丸が拿捕された日ロの中間ライン付近は、中
でも特に好条件の漁場だったようだ。同研究所の担当者は
「中間ラインの日本側に、水深八十メートルほどのゴヨウ
マイ水道がある。暑くなると、カニは深くて涼しい水道に
集まり、そこへ船がとりに行く」と説明する。
そもそも、北方四島近海はカニ、ウニに恵まれた世界有
数の漁場だ。旧ソ連時代は、政府の保護管理の厳しさと人
口の少なさで、日本側では減ったカニが、ロシア側にはゴ
ロゴロいたという。
しかし、ソ連崩壊後、豊富だったロシア側の水産資源は
急速に減ってきた。
北海道大学スラブ研究センターの荒井信雄教授は「ソ連
時代は、密漁、密輸は全くなかった。ソ連崩壊後、シベリ
ア鉄道の料金高騰でモスクワへ送れなくなり、日本、韓国
などの近隣市場で需要があるカニやウニをとるようになっ
た。しかし操業許可は限られているので、密漁と密輸が横
行している」と指摘する。
一方、日本の漁船が水産資源が豊富なロシア側に入り、
拿捕される事件は昔から頻発、一九九八年、日本船の安全
を確保するために、領土問題を棚上げした上で調整規則ラ
インが設けられた。また、貝殻島のコンブのように、ロシ
ア側に入漁料を払い、中間ラインのロシア側で操業が許可
されているエリアもある。だが、カニは、その対象ではな
い。
第３１吉進丸が、越境したかどうかは裁判で明らかにな
るが、荒井教授は「日本の漁船が越境している可能性はあ
る」という。 「過去五年間銃撃がなく、死者は五十年
も出ていないし、拿捕も少なくなった。もし仮にこの漁船
が越境していたとしても、逃げ切れると思ったのではない
か。命を懸けて越境する、というほどの意識はなかったの
だろう」（荒井教授）
ところが今、ロシア側は国内外の密漁に神経をとがらせ
ている。世界自然保護基金（ＷＷＦ）ロシアも、環境保護
の観点から密漁、密輸を問題視している。ＷＷＦロシアの
調査では、二〇〇四年三−九月に押収された違法漁獲物は
花咲ガニは五百九十七匹、毛ガニは二千六匹を数え、「違
法な漁業と貿易が続けば、資源が枯渇してしまう」と訴え
ている。
北方領土が日本領土と認められていれば起きない事件で
はあったが、それ以前に、日ロ双方の水産資源の枯渇とい
う問題が横たわっている。
■『カニは高い』 常識に戻ろう
惨事をなくすには、どうすればいいのか。荒井教授は、
こう強調する。
「私の結論はとても簡単。カニはもっと高くていい。ロ
シアから輸入されるようになって、カニの値段は半分に下
落した。安い回転ずしでカニが出てくるなんて異常。過剰
供給と価格下落の悪循環の中で、量をこなすために密漁を
するのは、日本もロシアも同じ。『カニは高い』という常
識に戻す。市場価格を放置したまま、資源を守ることはで
きない」
そうは言っても日本人はカニが好きだ。「日本人は、カ
ニ、ウニ、マグロ、魚卵が異常に好き。しかも、いろんな
食い方で食う」と築地の市場関係者が指摘するように、安
ければ安いほど大歓迎してきたが、北の海の悲劇は、遠く
離れた消費者にも水産資源について考えさせるきっかけを
与えている。ＷＷＦジャパン自然保護室の花輪伸一主任は
、こう提言する。
「合法か違法かは別にして、ロシアも日本もとりすぎて
きた。増えた利子だけ使うべきなのに、元金を取り崩して
いる。ロシアの船も日本の船も、消費者に売れるから無理
してもとる。消費者は、水産資源は有限だ、ということを
常に考えなくてはいけない。陸上の動物は減少が実感でき
るが、海の生き物は見えないうちに絶滅する」
＜デスクメモ＞ 昔、料理屋でカウンターの大きなタラバ
ガニの値段をたずねたらオヤジさんは「一万五千円くらい
かな」。今はスーパーに活けタラバが並び、ネットでも花
咲ガニは三千円前後で売られている。市場を通り越し日本
人の胃袋にどんどん運ばれてくるわけだ。そのうち一人当
たりの「割当量」が必要になるかも。（蒲）
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密漁黙認が事実なら、今回の事件は願ったり叶ったりかも知れない。マスコミの「反ロシアキャンペーン」に注意すべきか。
☆「常時巡視船艇を配備」は嘘か(実は黙認→カードに利用?) 戦争とはこういう物
http://asyura2.com/0601/senkyo25/msg/443.html
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