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ここまで追い込まれてしまった地方医療の窮状 《 from 浅井久仁臣 グラフィティ 》
http://www.asyura2.com/0601/senkyo20/msg/361.html
投稿者 どっちだ 日時 2006 年 3 月 13 日 17:14:16: Neh0eMBXBwlZk
 

http://blog.goo.ne.jp/asaikuniomi_graffiti/e/973b0067d54ddc4e63ce850bcfe833bf

読者からのメイルより「医療ミスの医師逮捕に異論」
Weblog / 2006-03-13 01:30:01

 読者のYさんという医師から福島県の産婦人科医の医療ミスとその医師の逮捕についてご意見をいただきました。ご本人からこのブログでご意見を取り上げて欲しいとの要請をいただきましたが、私にとって専門外のことですので、 Yさんにはお断りをした上で、私の信頼できる専門家に意見を求めてある種の「裏付け」をさせていただきました。その上での掲載です。

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以下、Y医師のご意見です。

2月20日、いわゆる医療ミスのニュースが公になりました。

福島県の某医師が帝王切開術お手術中に患者を死亡させた、というものです。そしてこの医師は福島県警に「逮捕」されています。

この事例はその他の数多の「医療過誤」と混同され、世間的にはあまり興味をもたれていませんが、我々医療従事者には大きな衝撃でした。

実際に福島県の数ある医師会はもちろん日本産婦人科学会や東京都医師会などが相次いで声明を発表する、異例の事態となっています。

まず何より、亡くなられた女性、そしてご家族にお悔やみを申し上げます。

 さて、私もそのひとりですが医療の現場ではこの事例が日本の医療の破綻にもつながる大問題であると、推移を見守っています。

 問題は以下のようなものであると考えています。

@良好な結果を出せなかった医師が「逮捕」されたという事実。

 医療というものは、かならずしもみなさんの期待に沿えるものではありません。それは救命処置においても変わりません。どんな高度な技術を用いて献身的に努力しても、100%の安全というものは保障できません。今後、その100%が達成できなかったから警察に逮捕されるような事態が許されるのなら、「リスクを背負っての医療」など出来るはずがありません。現場では医師たちは本気でそう感じています。今回の警察の「逮捕」という判断が認められるなら、日本の医療は崩壊します。

A「結果」が出せなかったことが、「過誤」のごとく報道された事実。

 今回の事例、一般世間的にはインパクトが大きくなかったかもしれません。数多の「医療過誤」記事に埋もれてしまっているのでしょう。

 私自身は共同通信の報道でこの事例を知りました。この医師が「大量出血の可能性を知りながら、十分な検査を行わず」、「大量出血で女性を死亡させた」と報じています。医師の意見として、今回の症例は非常に悔しく、残念なことですが救命が非常に困難だったのでは、と考えます。

 「癒着胎盤」からの出血との記載はありますが、その病状つまり急激な大出血により、十分なマンパワーを以てしても止血は困難を極め、救命も容易ではないという事実に関しては一切説明がありません。

 記事はこの事例の生じた県立病院に、産婦人科医がひとりしかいなかったことを伝えています。しかし、そこまで追い込まれてしまった地方医療の窮状にはいっさい言及していません。共同通信の記事は担当医の実名および住所を公表し、最後には「○○先生が(事件後も)勤務しているのはおかしいと思った」とする証言を紹介して終わっています。同じ医療者として、これほど困難な病状に対しひとりで闘った(闘わねばならなかった)医師が、なぜ報道機関からもここまでの仕打ちを受けなければならないのか、不思議でなりません。

 重ねて申し上げますが、現場ではやりきれない、という感想に満ちています。医学生たちにも「産婦人科になるのは御免だ」という意見が増加していると聞きます。そして、先に紹介したような学術団体の意思表明、ネットを通じての署名運動なども本格化してきています。

 しかし、憂慮すべき問題はさらにあると思うのです。

 医療者の「運動」が活発化するたび、患者側のみなさんには「医者同士のかばいあい」のように見られるのでは、ということです。患者のみなさんのご期待に沿えなかった場合、当たり前のことですが、われわれ医師を始めとする医療者も、深く傷ついています。そのことは、あまり報じられません。本来、医師と患者は病気に対し「共闘」する関係であるべきですが、昨今の報道を見るとその関係は「対立」に向かっているのでは、と心配しています。

このことを、ぜひ浅井さんに知っていただきたいと思いメールしました。
 
 もし浅井さんのサイトでも紹介していただき、今回のこの事例に少しでも多くの方の興味が集まればと思います。

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