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(回答先: 理論ではなく、現実をどう読むかの問題です 投稿者 縄文ビト 日時 2006 年 11 月 15 日 11:30:30)
えっと「信用創造」に関しては、二つの異なる考え方が対立してるんですね。
外生的貨幣供給論(先ず最初に現金がありそれが銀行システムのなかで預金貨幣が創造される)というのと内生的貨幣供給論(預金貨幣は貸し出しにより生み出される)があるんですよ。
前者は現在主流の経済学が採っています。後者はマルクス学派の立場ですが、日銀の人なんかもこの立場ですね。
そんなわけで、主流派の経済学者と日銀の人と話がかみ合わないんですね。
日銀当座預金量を必要以上に増やす「量的緩和政策」っていうのを春先までやってたんですけど、この効果が「短期金利をゼロ付近に貼り付ける」ことと「金融システム不安対策」以外はなかったことは否定できないですね。
でなんでこんなことやったのか、よくわからんですけど(総裁も論理的な説明は一切できなかった)、主流派経済学=外生的貨幣供給論者の主張に応えたんじゃないですかね。彼らの理屈でいうと、ハイパワードマネーを増やせば流通貨幣量は増えるみたいですから。でも短期金融市場とか中央銀行の金融調節の仕組みとかを理解している人は「当座預金量を増やしたからといって、銀行が貸し出しを増やすわけじゃないんだよな」「こんな政策意味ないじゃない」という想いは当然のようにもっていたんですな。
あんまりこの辺のメカニズムを知らないトレーダーとかマスコミ関係者とか僭称エコノミストとかは騙せたんでしょうけどね。
ご自分で色々考察するのは敬服いたしますが、私としては両者の考え方および短期金融市場の仕組を「教科書もしくはそれに類する書物」でしっかり学んだ後、そうされることをお勧めします。さもないとトンデモになる可能性があると思っています。