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(回答先: あの事件その後＜上＞ 特報メーン記事２００５年１〜４月 【東京新聞】 投稿者 愚民党 日時 2005 年 12 月 24 日 20:30:19)
あの事件その後＜中＞
特報メーン記事２００５年５〜８月
◆５月
１日 豪華施設と人材活用・福岡
２日 有力議員の法人に委託・埼玉
３日 不屈の復活・茨の軌跡（１）
４日 同上（２）
５日 同上（３）
７日 同上（４）
８日 同上（５）
９日 パレスチナ難民の不安の胸中
１０日 悪質リフォームはびこる理由
１１日 イラク“傭兵”事情とは
１２日 「軍事請負会社」のすそ野
１３日 フランス外国人部隊の実像
１４日 野球Ｗ杯開催のホンネ
１５日 「ねぷた館」公募せず・青森
１６日 シリア軍撤退、レバノンの今
１７日 イラク武装勢力のＩＴ戦略
１８日 公募ラッシュ、官民の実態は
１９日 スーパーサラリーマンの実像
２０日 市場化テストの波紋は
２１日 仙台ごみ処理施設の裏事情
２２日 諫早湾、終わらぬ闘い
２３日 米国の次の標的、シリアルポ
２４日 戦禍逃れた“難民”に聞く
２５日 温泉法改正、長野・白骨ルポ
２６日 中国の外交ドタキャン考
２７日 春暁再開、資源大消費の中国
２８日 東南ア、忘れられた元日本兵
２９日 日の丸君が代、生徒らの思い
３０日 元日本兵、揺れるミンダナオ
３１日 比「生存情報」氾らんの背景
◆６月
１日 「元日本兵報道」を検証
２日 オニヒトデ異常繁殖のなぞ
３日 みんな貴ノ花が好きだった
４日 道路公団、架橋技術での疑惑
５日 鳥取「ウラン残土」ルポ
６日 サハリン在留邦人、続く苦難
７日 新手の脅威「ボット」とは
８日 Ｗ杯予選、北朝鮮の事情は
９日 人民元切り上げ？ 暮らしは
１０日 旧日銀支店長・豪華住宅の今
１１日 増える認知症ドライバー
１２日 研修医、プロボクサーの理由
１４日 電話を変えるか「スカイプ」
１５日 「萌え」市場、夏の予感
１６日 歯止めなき政治家発言の深層
１７日 若貴確執にみる兄弟心理とは
１８日 民都、土地取得事業のツケ
１９日 横浜市、公募選定の波紋は
２０日 ホームレス移行支援の不安
２１日 クールビズ“市民権”の行方
２２日 世界一の情報都市三鷹の戦略
２３日 米国、揺れるカード社会
２４日 夫婦殺害、親の言葉の重さ
２５日 脅威増すサマワの陸自の状況
２６日 香川県の成果主義の試みとは
２７日 臨床研修制度揺れる大学病院
２８日 原発反対２３年、山口・祝島
２９日 「ミスター」依存の巨人診断
３０日 熱核融合炉誘致断念の内側
◆７月
１日 熱海−館山漂流の漁師に聞く
２日 自民、ジェンダーフリー批判
３日 米石油大手、買収攻勢のワケ
４日 民都「土地取得事業」を検証
５日 医学部不合格、年齢の“壁”
６日 共謀罪、ひそかに審議入り
７日 拡大アスベスト禍の恐怖
８日 経団連、天下り拒否検討とは
９日 地下鉄テロから身を守る方法
１０日 英イスラム社会の深い苦悩
１２日 英国流、テロとの闘いとは
１３日 英国民ＩＤカード導入とテロ
１４日 ロンドン警視庁流、情報公開
１５日 県警捜査報償費、知事の裁量
１６日 ロンドン市長にみる指導者考
１７日 東シナ海資源争奪、台湾参入
１８日 激変、イラクの政治力学とは
１９日 グローバリー騒動を追う
２０日 貴乃花流“改革”の勝算は
２１日 英「反テロ法」強化の効果は
２２日 沖縄でインフルエンザ注意報
２３日 人民元切り上げ、いざ日本へ
２４日 郵政公社の“民営”感覚度
２５日 「男女共同参画」法改廃狙い
２６日 超高層マンションの弱点
２７日 取引履歴開示義務の波紋
２８日 「テロ新世代」の実像とは
２９日 「ＮＬＰ移転」に揺れる岩国
３０日 米シャトル見切り発射の思惑
３１日 アザデガン油田開発の裏事情
◆８月
１日 五輪、英サッカー界に異変
２日 日本一小さな町の「絵金蔵」
３日 アスベスト飛散、解体工事
４日 自民党の「朝日取材拒否」考
５日 羽田管制塔ダウンの真犯人
６日 「つくる会」教科書の攻防
７日 女性向け１８禁ゲーム市場とは
９日 自民結党５０年は解党元年？
１０日 曲がり角の大相撲夏巡業ルポ
１１日 総選挙・訴えるべき争点は何
１２日 日航機墜落２０年、元同僚証言
１３日 総選挙・反対派議員の悲哀
１４日 デパートが城運営の損得勘定
１５日 総選挙・注目福岡２区ルポ
１６日 戦後６０年、８・１５靖国ルポ
１７日 震度６弱、宮城の候補者は
１８日 仙台プール被害、耐震の盲点
１９日 総選挙・ムネオ新党の風速
２０日 総選挙・元山古志村長に聞く
２１日 仏語対石原都知事の行方
２２日 総選挙・神奈川１１区の挑戦
２３日 総選挙・どうなる社民党
２４日 いざ大地震、町内会の悩み
２５日 総選挙・陣営ＰＲ会社とは
２６日 総選挙・骨肉の岐阜４区ルポ
２７日 〇秒後に震度６、何できる？
２８日 差別撤廃「条例」づくり始動
２９日 戦前引きずる軍人恩給とは
３０日 総選挙・小泉流「女性候補」
３１日 総選挙・大物２世の親離れ度
■元日本兵騒動 戦後の『宿題』表面化
フィリピンで元日本兵二人が発見されたとのニュースが流れたのは五月二十七日。戦後六十年の節目に訪れた「奇跡」かと思われたが、メディアにカネを要求する仲介者や、証言が二転三転するナゾのフィリピン人女性が登場し、情報は混乱。結局わずか四日間で“幕”となった。あの空騒ぎは、何だったのか。 （５月２８日など随時掲載）
「日本人、あっという間に来てあっという間に帰ったね。何だか夢だったみたいな感じ」。ミンダナオ島ダバオ市の木材会社経営者アスター・ゴンザレスさん（４２）はこう振り返る。元日本兵二人が現れるとされ、報道陣が殺到した同ジェネラルサントス市のホテル支配人は「一年分もうかったね。日本人よ、また来てくれ」と経済効果を語った。
仲介者からの情報をもとに、厚生労働省などに元日本兵の帰国を働き掛けた慰霊事業協力団体連合会の寺嶋芳彦会長（８５）は「仲介者が話をおかしくした。九割方帰国させられると思ったのに」と今も悔しさを隠さない。ただ、会長は先月、レイテ島を訪れて心境が変わったという。「名前を変え孫までいて、完全にフィリピン人になっている元日本兵に会った。連れ帰るのが彼にとって幸せかどうか。それよりもまだまだ放置されている遺骨収集に集中した方がいいのではないかと思うようになった」
遺骨収集に関しては六月、厚労省が省内に情報収集の専門家チームをつくる方針を固めた。
一方で、十月には、終戦後の混乱の中で戸籍が不明となり、日本人でありながら日本国籍のない残留日系人八人が東京家裁に「就籍」の審判を申し立てた。あの空騒ぎの結果、風化しつつあった「フィリピンと日本の戦後」が思い出されるという効果はあったかもしれない。
「遺骨収集にしても残留邦人にしても政府が本腰を入れてやらなくては。仲間はどんどん死んでいる。残った時間は少ない」（寺嶋会長）
■若貴兄弟確執 見えぬ『和解』『改革』
二子山親方（元大関貴ノ花）の死去をきっかけに、葬儀の喪主の座や財産分与をめぐって骨肉の争いを演じた若貴兄弟。“身内の恥”をテレビであけすけにさらす貴乃花親方の姿は、波紋を広げた。 （６月１７日掲載）
「花田一家はみんなが人気者であるがゆえに会話がなく、それが誤解につながり、果ては金銭絡みの確執にまでなってしまった」
故二子山親方と四十年来の親交があり、若貴兄弟もよく知る元報知新聞記者の本土雅輝氏は残念がる。
問題は兄弟の確執だけにとどまらなかった。貴乃花親方は兄への攻撃に加え、「狭い升席を四席から二席に」「力士の給与を年俸制に」など数々の角界改革をぶち上げた。「いきなりマスコミでしゃべりまくり、一門の理事や監事を通じて提案をするという筋を通さなかった」（本土氏）貴乃花親方が、日本相撲協会から厳重注意を受けたのは当然の成り行きだった。
以来、マスコミへの露出が少なくなった貴乃花親方だが、花田家の取材を続けてきたノンフィクションライターの武田頼政氏は「いわば死んだふりをしているだけ」と話す。「マスコミで子どもじみた言動を繰り返したことへの反省の弁は一言もない。だから『死んだふり』だ。貴乃花親方は、現役時代の実績から、改革を実行する資格があるのは自分だけだと固く信じているのだろうが…」
貴乃花部屋の弟子は現在十二人で、関取はまだいない。積極的に弟子をスカウトするという姿勢に乏しく、「二子山親方が残してくれた遺産を食いつぶしている」（本土氏）状態だ。
一方、兄の勝氏はちゃんこ料理店の経営が順調で、全国に店舗を展開している。「勝氏は貴乃花親方が将来、部屋経営に行き詰まって助けを求めてきたら、手を差し伸べたいと考えている」（武田氏）というが、この兄弟が再び手を取り合うのは奇跡に等しい？
■『共謀罪』再び ３度止められたが…
「現代の治安維持法」の異名もある共謀罪。法案は一昨年から計三回、国会で止められたが、年明けの通常国会で再び審議が始まる。広がる反対世論に政府は修正案で対抗しそうだ。 （７月６日など随時掲載）
犯罪を行えば罰せられるのが、わが国の刑法。ところが犯罪を話し合ったり、目配せしただけで摘発するというのが共謀罪だ。憲法一九条の「思想及び良心の自由」、同二一条の「表現の自由」に抵触しかねない。
二〇〇三年三月に国会に提案されたが、衆院解散で廃案。ことし八月の郵政解散で再び廃案となり、十月の特別国会では継続審議となった。
「よく止めてこられたなというのが正直な感想」と弁護士らが話すのもうなずける。新聞労連や出版労連、日本ペンクラブなど各種団体が反対声明を出したのも三度目の提案から。それまで、その内容はほとんど認知されていなかった。
四年以上の懲役・禁固に当たる犯罪が該当し、その数は消費税法や道路交通法まで何と六百十九種。自首した際の減刑、刑の免除規定は密告社会を助長しかねないとの指摘もある。
反対世論をかわすため、次期通常国会では政府は修正案で対抗しそうだ。適用対象を「犯罪を共同の目的とする団体」などに限定するとみられるが、この解釈も実はあいまい。例えば、座り込みや不買運動は労働組合や市民団体がよく採る戦術だが、これを威力業務妨害罪（犯罪）とみなさない保証はどこにもない。
ましてや、このご時世。「（共謀罪は）意思や思想を処罰するものではない」（南野知恵子前法相）というが、ピザの宅配チラシが黙認され、反戦ビラが有罪になる時代だ。前法相の言葉をうのみにはできない。
総選挙での圧勝で勢いづく小泉政権。その権力乱用の「共謀」こそ、監視されなくてはならない。
■アスベスト禍 被害住民の救済遠く
大手機械メーカー「クボタ」が六月、アスベスト（石綿）製品を製造していた旧神崎工場（兵庫県尼崎市）で、一九七八年−二〇〇四年度にかけて、従業員ら七十八人が死亡していたと発表、アスベスト問題は全国に波及した。 （７月７日など随時掲載）
「患者と家族の怒りは全然、おさまっていない。はっきりいって、成果があったのは労災認定を受けた中皮腫患者の通院費支給と、船員への健康管理手帳の交付だけ。後は何も変わっていない」
「中皮腫・アスベスト患者と家族の会尼崎支部」を支援する関西労働者安全センター片岡明彦事務局長は憤る。尼崎支部は十月八日に発足。クボタの発表以降、住民被害者は増え続け、同支部が把握した範囲では百人以上になるという。
石綿を取り扱う労働者の健康被害は知られていたが工場周辺の住民にまで被害が広がっていたことで、アスベスト禍の深刻さがあらためて浮き彫りになった。
労災対象外の住民らを救済する「アスベスト新法」が来年、成立する見通しだが、弔慰金二百八十万と葬祭料二十万の計三百万円が遺族に支給されるだけで、労災との格差は大きい。「全く評価できない。労災補償の水準に達しないと話にならないし、日曜大工で吸った人の救済も含まれていない」（片岡氏）。
一方、二〇二〇年−四〇年に古い建物の解体がピークを迎え、新たな問題が噴き出す恐れもある。「静かな時限爆弾 アスベスト被害」の著者で、東京女子大の広瀬弘忠教授は「耐震強度偽装もそうだが、自由化が進み、ずさんな事が起こりやすい世の中になっている。過去にためこんだアスベストが大量に放出される時期にさしかかっているが、不完全に処理されることが心配だ。今は工場関係者、住民ら限られた人への汚染だが、今後は広く薄く被害が広がる危険がある」と指摘する。
■総選挙夏の陣 造反処分に地方不満
小泉自民党が二百九十六議席を獲得し、歴史的な大勝となった九月の衆院選。自民党執行部は選挙後、郵政民営化法案に反対した衆参国会議員の処分にとどまらず、造反組候補を応援した地方組織にも、党改革の一環として体制の刷新を求めた。 （８月１１日など随時掲載）
「処分」の対象となったのは八府県連。このうち山梨、佐賀、大分など五県連に対しては、武部勤幹事長が十一月、県連執行部の辞任を要求した。各県連はこれを受け入れたものの、大分県連会長を辞任した岩屋毅衆院議員は「地方を無視したやり方を続ければ、自民党支持者の心は離れてしまう」と武部執行部の姿勢を批判。地方には不満もくすぶっている。
最も厳しく「処分」されたのは岐阜県連だ。同県連は、衆院選で規約を改正して、郵政民営化法案に反対し、党本部から公認されなかった野田聖子氏（１区）、藤井孝男氏（４区）、古屋圭司氏（５区）を県連公認候補として応援。武部氏はこの動きを「倒閣運動だ」と断じ、衆院選当時に県連執行部だった県議四人に自発的な離党を求めた。
猫田孝前幹事長ら二人は離党したが、田口淳二前幹事長代理ら二人は拒否。今月十六日に武部氏から再び離党を求められた田口氏は「無所属で立候補した三人は、国政はもとより地域のために長年尽力してきた。その政治家を応援したことは間違っていないと今でも思っている」と話す。さらに党本部をこう批判する。
「私も三十年、党員を集め、党費を納めてもらい、党を下支えしてきた。党に愛着もある。だから、どんな処分でも甘んじて受けるが、自分からは離党したくない。田舎の自民党を一生懸命支えてきた気持ちをくんでもらいたい。こんなやり方で地方議員をばっさり切るのはどうかと思う」
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20051225/mng_____tokuho__001.shtml
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。