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(回答先: 米軍再編で横田に司令部統合 グアム空軍「3軍」日本集結 (産経新聞) 投稿者 愚民党 日時 2005 年 2 月 28 日 05:07:54)
ブッシュ政権、対中政策を修正 「協調」より「警戒」前面
軍拡 首脳ら懸念表明
【ワシントン=古森義久】米国の第二期ブッシュ政権が中国の軍事増強に懸念を深め、総合的な対中政策を明らかに修正し始めた。同政権はこれまでは中国を潜在脅威と認めながらも、対テロ戦争の遂行や北朝鮮の核兵器問題で中国の協力を必要とする動機から協調の側面を強調してきたが、中国の最近の経済拡張を基盤とする軍事拡大路線についに警戒を表面に出すことになったという。
ブッシュ政権は第二期発足からの一カ月ほどに安全保障関連の閣僚級要人が議会証言などの公的発言で相次いで中国の軍事増強への懸念を表明したことで注視を集めた。
まずラムズフェルド国防長官が二月中旬の議会証言で中国の海軍の急速な増強を提起し、「中国海軍は多様な兵器だけでなく演習や活動を沿岸から遠洋へと一貫して広げており、今後十年以内にその艦隊の規模は米海軍を上回るだろう」と述べ、国防総省が「中国軍の総合的な拡張の中でもとくに海軍の増強を綿密にモニターしている」と述べた。
ゴス中央情報局(CIA)長官も同中旬の議会証言で中国軍の新たな近代化計画への警告を発し、「中国軍の軍事の近代化と増強は台湾海峡の軍事バランスを中国側に有利に崩し、アジア地域での米軍の部隊に脅威を与えている」と述べた。同長官はまた、台湾海峡に近い福建省地域での中国人民解放軍側の弾道ミサイルの一貫した増強配備や新型潜水艦の配備増加、これまでより存続性の高い核弾頭装備のミサイルの配備や地域紛争での通常戦力の能力向上に光をあてて報告した。
ジャコビー国防情報局長も別の議会証言で中国軍の弾道ミサイル近代化にとくに触れて、「ミサイル増強は最近の経済力増大と台湾に対する大胆な政策にふさわしい動きだ」と述べる一方、「中国軍はとくに潜水艦、水上戦闘艦、防空システム、弾道ミサイルと対艦巡航ミサイル、現代的戦闘機の強化に力を注いでいる」と警告を発した。
政権の安全保障分野の首脳三人が中国の軍事動向への「警戒」や「懸念」を相次いで表明することは近年では珍しく、対中政策の明らかな重要修正を明示する形となった。
ブッシュ政権は第一期では、協調や融和のみを図るクリントン前政権の政策を危険だとして排し、当初は対日同盟の強化とともに、明らかに中国の軍事動向をにらんでのグアム島などへの新鋭の戦闘爆撃機や潜水艦の新配備などの対応措置をとった。
だが二〇〇一年九月の9・11テロ事件以降、対テロ戦や北朝鮮核問題に中国の協力が欠かせないとの立場からブッシュ政権は中国への姿勢をずっとソフトにして、公的な場で中国の軍事政策などを非難することは一切避けるようになっていた。
こうした第二期ブッシュ政権の変化について昨年まで国防総省の中国部長だったダニエル・ブルーメンソール氏(現アメリカン・エンタープライズ研究所研究員)は「中国人民解放軍の近代化の目前の目的は台湾制圧だが、長期的には東アジア全域での米国とその同盟諸国の軍事的動きを抑止し、米国の覇権を脅かすことを目指す戦略があまりに露骨になってきた」と述べ、ブッシュ政権が二期目を迎えた段階で中国の軍事態勢への姿勢を変えた理由を説明した。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/28int001.htm